「乍恐奉申上返答口上控」第一頁、下の十~十一行目
解読 致所持、夫より誰々江賣候との義、其外田并上村
領と申尓と致候品有之候ハゝ可申出旨
読み 所持致し夫れより誰々へ売り候との義其の外田並上村
領と申すにと致し候品これ有り候わば、申し出るべき旨
解説 「致所持」・・・所持致し。「所持」も難解です。 「夫より」・・・その人から。 「誰々江」・・・だれそれへ。 「売候との義」・・・売りましたとの事。六行目に出ました「才」に似た字は、この字と同じです。矢張り「義」でした。 その次は「其の外」。 「田并上村領」・・・田並上村の領地。 「申」の次の字ははっきりとは分かりませんが、「尓」と読んでおきます。平仮名の「に」で、「申すにと」。文章の流れからは、「領と申すにと致し候品」では、少し意味がおかしいかも知れません。「田並上村領と言う事情(理由)が有るのならば、」。「品」は事情。状態。 「品」も難解です。 次の「有之」・・・「これ有り」も難しい。 次の「山へ」と見える字は、九行目に出た字と同じ、「候ハゝ」。これ有り候わば。 「可申出旨」・・・申し出るべき旨。「旨」は上下が離れていて二文字に見えます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます