かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠 94 スペイン④

2024-09-16 15:20:26 | 短歌の鑑賞
※スペイン詠草 続きは白USBの馬場の歌にあり 


2024年度版馬場あき子の外国詠11(2008年9月)
    【西班牙3オリーブ】『青い夜のことば』(1999年刊)P58~
    参加者:F・I、N・I、T・K、N・S、崎尾廣子、T・S、
       藤本満須子、T・H、渡部慧子、鹿取未放
    レポーター:渡部慧子 まとめ:鹿取未放



94 万の起伏の変化に沿ひてオリーブの畑うねり出すアンダルシアより

      (レポート)
 アンダルシアはスペイン南端部の地方で、アメリア、カディス、コルトバ、グラナダ、ハヘン、ウエルバ、セビリヤ、マラガの八県からなる。農業、商業、文化いずれも発展し、高度な都市文化を築いた。その遺産としてグラナダ、コルドバ、アルハンブラ宮殿などよく知られている。(慧子)


     (当日発言)
★「うねり出す」がこの歌の力(崎尾)
★結句の倒置が活きている(藤本)


    (まとめ)
 整然とオリーブの木が植えられている情景の写真をよく目にするが、日本の茶畑のような単純な丘ではなく、起伏に富んだダイナミックな地形なのだ。その地形に沿って植えられた見渡す限りのオリーブの木、「うねり出す」という表現でみごとに情景がとらえられている。ゴッホの樹木等のダイナミックなうねりをイメージさせられる。(鹿取)

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