AYUKO Soul Quest. "スピってるがフィジってる"

元気になってくれ。
自分にときめいてくれ。
そして愛を見つけてくれ。

私のおじいちゃんについて

2021年05月22日 | 生きていると
私の(父方の)祖父は
直木賞も取った昭和の人気作家でした。


なぜ、急におじいちゃんのことを書こうかと思ったかというと、
今朝、多分目覚める直前に見た夢だったと思うのですが、
なぜか友達が直木賞の審査員をやると言うので(へ〜〜)
そこで、おじいちゃんも審査員やってたなあ、
とか、候補者の作品を全部読むの大変だったろうなあとか思って、
目が覚めてから、久しぶりにおじいちゃんのことを思っていたのです。


そうそう。
しかも夢の中でもブログにおじいちゃんのことを書いていて、
では、実際に書こうと、おじいちゃん自慢も兼ねて、
書くことにしました。


祖父は私が中学生の時に亡くなったので、
もう35年とか経つのでしょうか。


「おじいちゃんとの思い出」というのはあまりなく、
おじいちゃんの印象と言えば、
大変無口で、でも無愛想とかそういうのではなく、静かな人でした。
おじいちゃんの代わりに、いつもおばあちゃんがひたすら喋っていて、
たまに横で、クククククと笑っていました。(決してワハハハハとは笑わない。)
いつも「パーラメント」を吸っていました。


週末にはよくおじいちゃん・おばあちゃんちに家族で行きました。
大抵土曜日だったのですが、
土曜日と言えば、あの頃は「8時だよ、全員集合!」が
私にとっての「マスト番組」でして、
大人たちがリビングでつまらないプロ野球を観てる間に、
私はおじいちゃんの書斎で悠々とドリフを観ておりました。


書斎には大きな大きな机があり、
そこには本の原稿がいつも広げてありました。
当時、祖父の作品には全く興味がなかった子供でしたから、
原稿を「こっそり読む」なんてことはなかったのですが、
こっそり読みたくても、
当時はまだ「手書き」時代、
祖父の字ときたら、ミミズが這っているような字でして、
読解不可能でした。
(編集者は非常に苦労されたのではないかと。)


いつも静かにタバコをくゆらしていた・・・
それが私のおじいちゃんの思い出。


今朝、目が覚めてから思ったのです。

あの頃私はまだ小さかったので、
また、おじいちゃんも無口な人でしたので、
会話をした記憶がないのです。


でも、もし、今、生きていたら。。。


私は祖父にたくさんのことを聞きたかった。

小さい頃からたくさん本を読んでたの?
一番好きな作家、影響を受けた作家は?
作文は得意だった?
いつから本を書こうと思ったの?
どうして本を書こうと思ったの?
インスピレーションはいつどんな形で受け取ってたの?
どんな風にして、頭の中で物語が作られていくの?
最初に「結末」は用意してあるの?それとも流れで書いていくの?
世に認められるというのはどんな気持ちなの?
ヒット作品を出し続けなければというプレッシャーは?

そして、どんな思いで生きてたの?

おじいちゃんは、幸せだった?



私は、祖父のことを何にも知らない、ということが分かりました。


ああ、おじいちゃんが今生きてたら〜〜〜〜!!!

と悔しくなりました。
語らいたかった。
私の歌を聴いてほしかった。

なんなら私のブログを読んでもらって
添削してもらいたかった。
(いや、私は作家を目指してるわけではないけど。
でも「書く」ことがとても好きですから。)



目が覚めてから、
そんなことを思ったのでした。


でも不思議ね。
こうやっておじいちゃんのことを思ってると、
まるで近くにいるような気がする。


サラリーマンから二足のわらじ、
そして、その後ペン一本で頑張ったおじいちゃんに

心からの尊敬を。


そして、愛と感謝を。


私は・・・マイク一本で!

亜由子




源氏鶏太







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