表のメディアだけ見ているとアホな話だけで、しゃんしゃん国会ならぬしゃんしゃん議院内閣制といった感じで今日も日が暮れるわけだけど、ネット上では現在、Dappiなるアカウントの裏を巡って、なかなか興味深い展開になっている。
概要は、先週、ニューズウィーク誌に藤崎さんという方が丁寧にまとめていた。要するに、投稿内容がどうもおかしいとかねてから多数の人に目撃されていた、ある意味有名な親自民&維新、反野党のアカウントが、個人ではなく法人で、その法人がしかも自民党に限りなく近いところじゃないのか、という話。
2021年10月、Dappiアカウントのデマによる被害者の一人である立憲民主党の小西洋之議員がTwitterにかけた開示請求によって、Dappiアカウントの運営が「法人」によって行われていたことが明らかとなり、Dappi 法人説がほぼ立証された。そしてその法人の取引先に、自民党があることも分かった。調査が進むにつれて、自民党議員や自民党関連企業名前もあがっており、自民党との強い関連性が疑われている。
岸田首相はDappi疑惑を放置して衆院選を戦うのか
ニューズウィークは、日本のメディアではないので、工作にも使われるが、しかし、日本のメディアのタブーを無視することもできるという点では今回は使えてる。トランプの時には、ルパート・マードックの持ちものだけがトランプ側の記事を書いていたことを思い出す。
メディア業界の舎弟関係は捜査が必要な項目だ。
それはそれとして、Dappiなるアカウントをやっていた法人は、どうも、相当に自民党の内部関係者であるらしいことがわかってきた中、赤旗がつっこんで調べてきた。
【スクープ】
— しんぶん赤旗日曜版🚩 (@nitiyoutwitt) October 20, 2021
「Dappi」運営に関与した企業の社長が自民党本部の事務総長の親戚であることが編集部の取材で判明。社長の名刺も入手。登記簿によれば事務総長の親族の土地(群馬県)に社長が住宅を新築。ローン取扱店は、国会の通行証がないと使えない大手銀行の衆議院支店でした=赤旗日曜版10月24日号 pic.twitter.com/NlWjbepPlN
これだけ見ると、ただ、自民党の職員の親戚がネット会社やってて何が悪いのぉ、なわけだけど、その事務総長氏が、元宿仁氏という人だというのが実に問題だった、と言っていいんじゃないのかしら。
この人は他の事件でも名前が出てくる、自民党事務方のトップで、(一部勢力か全勢力か知らないけど)ある種の金庫番みたいな存在だそうだ。
2006年には定年延長の上、 新設の事務総長に就く。民主党に政権を奪われた後の2010年7月にいったん一線を退くが、再び総裁に返り咲いた安倍晋三に呼び戻され[1]、同じく再度事務総長のポストに就き、現在に至る。
長らく自民党の「金庫番」として党の資金集めにおいて中心的な役割を担っているとされる[2]。
というわけで、こうなる。
「Dappi」の背後には“自民党の金庫番”がいた! 赤旗日曜版スクープの衝撃
さらに、その人を探っていくと、自民党が70年代に作った広告代理店に行き当たり、2008年には、それらの広告代理店2社が自民党の政党助成金から出たお金で受注していたそうだで、赤旗で記事になっていた。自民党が出してきた、政党助成金の使途報告書に基づくものだそうだ。
自民党の経理局長(国会議員)や事務総長など幹部職員が役員を務める二つの株式会社が、自民党から政党助成金で二〇〇三年―〇六年の四年間で約八十二億円もの仕事を受注していたことが、同党の政党交付金等使途報告書でわかりました。この四年間に同党が受け取った政党助成金の約13%に相当します。
<略>
一方、自由企画社は、一九七二年の総選挙で日本共産党が躍進したことに危機感を深め、反共キャンペーンをすすめた当時の橋本登美三郎幹事長の提唱で、翌七三年十月、「自民党直属の広告代理店」として発足。元宿事務総長が取締役です。
逆からいえば、自民党が反共キャンペーンのために作った自民党の広報宣伝部隊が、今日に至るまで事務総長もろとも稼働してました、みたいな話なんだろうか。どんな金でも使うので、当然政党助成金も使ってました、と。
ひょっとしたら、自民党ネトサポのバイト代の主要な金づるは政党助成金だったという、嘆かわしい話になるのかもしれない。
■ 自民党の裏側
この先この話がどうなっていくのか、全然わからない。
わからないんだけど、見ていて思ったのは、Dappiアカウントは氷山の一角で、総合的には、自民党にはメディア工作のユニットが存在し、そこがあちこちでデマを広げ、ヘイトを広げて、自らに有利な方向に世論を誘導していましたという話なんだろうな、といったところ。
メディア工作というとNHKをはじめとする代表的なメディアのことをまず思うけど、そういうメディアに出るものは、自民党的には「建前」でしょう。
実際に票に結び付くのは常に金と縁。それを引き寄せるに様々な主張やら言論活動がある。
はしょっていえば、多分、2000年前後からこっちの異常な「右傾化」(ホントに右かすら怪しいが)の作り手の中心は結局自民党それ自身だったということになるのかしら。系統図が見えるようになったらいいね!!
いやしかし、実際問題えげつない話だけど、謀略好きの大日本帝国の伝統を今に受け継ぐ自民党だったとと考えると別に不思議もなく納得できる。
さてしかし、問題はその先なわけですよ。自民が満身創痍なのは知ってるが、ここが倒れたらどうなるの?ってところ。受け皿、着替えが作っていかないと倒すに倒せない。だから、自民およびその受益者の側は倒されないように野党を攻撃しているとも言えるでしょう。俺しかいないのだ、を事実上作ってる。
いや、それでも倒すって、ってのが20世紀には流行ったけど、今それをやると犠牲者が多いので、どこも慎重にならざるを得ない。日本の場合、長くやらせすぎて、自民党国体みたいになっちゃってるところがとても問題。西欧諸国とは比べられない。
別の見方をすれば、抵抗勢力を構成できた試しがない人々だ、ってこと。1945年もそうだった。
国策の変更をする時に、生き延びて異論を唱え、そこを中心に変革していくしかないな、と考えるられる体制を1945年の日本は持っていないかった。
1945年の気の毒な若者たちが消えたことを思い起こしてみる
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ネオコンの世界制覇戦争を信じちゃった
Dappiに限らずSNS上で政治や世事に関してわかりやすい対立を演じる中には多くの個人風スポンサードアカウントが含まれるのもね、と思って眺めてます。
そのアカウント枠があるのかもねと頭に刻むと、広告収入処理のある閲覧数の少ない個人ブロガーの内容も読みやすくなったり、SNS上の投稿も内容だけでなくそのオーラも考慮して直感的に色分け出来るのかなと思うこの頃です。