いやしかし、なんというか、ぐったりするほどマジで西側はナチだった。
私は、過去何年も西側とは畢竟ナチなんだという話を書いてきたのでその意味では驚きはない。だがしかし、こうまで大っぴらに、バンデラ主義者を賛美する集団を日本やアメリカ、ドイツ、イギリス、フランス、イタリアetc.が公式に、大真面目に、情熱的に支持することになることまでは予想していなかった。
甘かったといえば甘かった。ナチのコアというのは、暴力に裏付けられた嘘とはったりだったわけだから、今現在の西側がそうであるように、嘘で人を扇動していくことは想定されるべきだったのかもしれない。
いやそんなことを反省してみても始まらない。
で、そのナチ組ですが、そうはいっても一様でもなくて、ナチ組にも若干の反抗は見られる。
アメリカで昨日出回ったのは、メディア、議会あたりの嘘があまりにも酷い中、ウクライナの戦況についてかなり冷静な記事が2つほど出て、それはペンタゴン(の一部)のソースに基づいているだろう、という話。
Pentagon Drops Truth Bombs to Stave Off War With Russia
March 23, 2022
https://consortiumnews.com/2022/03/23/pentagon-drops-truth-bombs-to-stave-off-war-with-russia/
March 23, 2022
https://consortiumnews.com/2022/03/23/pentagon-drops-truth-bombs-to-stave-off-war-with-russia/
1つはロシアが民間人をずだずだにしている、みたいな戦い方をしていることになってますが、それは違いますよ、というもので、もう1つは化学兵器をロシアが使うとかいう噂話への否定。
これはつまり、最初から書いてる通り、まるでまったくシリアと同じで、過激なメディアと政治屋が、飛行禁止区域を設定しろ=ロシアから制空権を奪え、と騒ぐことが、現実の責任者であるペンタゴンにとっては迷惑で叶わないからですね。
飛行禁止区域を求める声ふたたび
もう1つの化学兵器の方は、やりそうな人がいることを懸念しているのではなかろうか、と誰でも思う(笑)。
状況としても、昨晩、マリウポリがほぼ制圧できたっぽい(建物の1棟、1棟、1室、1室調べてた)感じになったので、いつまでも、ロシアは苦戦とかいう話では持たないという事情もあると思う。
Russians in Mariupol pic.twitter.com/VlSWcsS7YD
— Russians With Attitude (@RWApodcast) March 25, 2022
■ セルビア
そんな中、西側に囲まれているヨーロッパの国だとはいえ、1999年にNATOに空爆されたセルビアでは、ロシア頑張れの集会があったりする。今回初めてではなくて前にもやってけど今回は前より大きそう。
Belgrade residents protest against NATO and in support of Russia
— RT (@RT_com) March 25, 2022
📽️ via @Ruptly pic.twitter.com/nNosZjerpa
■ イスラエル
セルビアは誰も驚かないと思うけど、なかなか興味深いのはイスラエル。
テルアビブでロシアの旗をあげて走ってる車が連なってる。
Tel-Aviv pic.twitter.com/IauvNHu4Y6
— Russians With Attitude (@RWApodcast) March 25, 2022
実のところ、イスラエルには多数のロシア系がいて、2014年には半分は反ロシア=親ウクライナ、半分は親ロシアらしいと言われていた。今はどうなんでしょうか。興味深い
なぜ反ロシアなのか、というのは、イスラエル建国の事情を物語る一つの鍵じゃないかと私は思っていたりする。
イスラエルというと、シオニストの流れが主として語られるけど、今話題のガリチアあたりのユダヤ人という流れもある。私の理解では、イスラエルは、シオニズムを父として、ガリチアのぐじゃぐじゃを母として成り立った、みたいなところじゃないのか、と。で、後者は一般にあまり語られないが、なぜアメリカ、イギリスと結びつくのかは結局後者の繋がりではないのかしら(逆には、だからソ連がイスラエルを嫌った)。
イスラエルは、ネタニヤフが足しげくモスクワに通って、ロシアのユダヤ人集団とも会って、
2017年に、5月9日、つまりロシアが大祖国戦争の勝利を祝うその日をビクトリーデーにした。
イスラエル、5月9日をビクトリーデーにする
また、2018年には、ネタニヤフが、ソビボル強制収容所で起こったユダヤ人側の蜂起、脱出に関する展示を見学し 、「イスラエルはナチズム打倒においてソ連が果たした役割を決して忘れない」と言った。
ナチズム打倒においてソ連が果たした役割を決して忘れない by ネタニヤフ
冷静に考えれば、こんなことを今頃言うというのがおかしい、実に不義理だ。
だがしかし、実際そうだった。しかも、西側主流メディアは、始終「ホロコースト」の話をするにもかかわらず、それを解放したことをイスラエルの首相が忘れませんと語りました、といった類のニュースには一切関心を向けてない。
それどころか、2015年(例のクーデターの次の年)には、アウシュビッツ解放の記念式典にプーチンを呼ばないという騒ぎがあった。
アウシュビッツ解放から70年、ロシア大統領は式典不参加へ
(勝利のバナー)
この旗があがって、多くの人がナチから解放されたということを記念することが、実はどれだけ難しかったか、抵抗があったかということなんだとも言える。
ソロスに送ってやろうかしら。引き付け起こすのかしら?
私自身、別にこの手のソ連の勝利を記念するものに何か愛着を持ったことはなかったんだけど、考えれば考えるほど、これを拒否していた(させてた)ことがナチ化への温床作りだったんだなという結論に至ったので、積極的に貼りまくってやる、とか思ってる。
ということで、ナチの西側が勝ち誇ってウクライナ頑張れを言っている舞台裏では、それはそれなりに、西側周辺の位置にあるところでも変化はある。
■ オマケ
今後、西ウクライナがどうなるのかが焦点になっていくだろうけど、その西ウクライナに根城を構える、クーデター後の大統領ポロシェンコが、ドイツのテレビで「ロシアの巡航ミサイルがウクライナの中のNATOのトレーニング・センターを攻撃したんだ」と語ったというのが、薄笑いを呼んでいる。
#Poroshenko Live on German TV
— Friedemann Wo (@FriedemannWo) March 23, 2022
'Russian cruise missiles attacked a NATO Training Center inside #Ukraine' pic.twitter.com/17Ca7knDYy
そう、このクーデター後に、ウクライナ内のNATO施設がどーっと作られたっぽい。それが今般、盛大に、システマチックに壊された。
これは無いでしょうね。半分は反ロシア=ポーランド恋しい派、残りがロシア恋しい派でしょう。ポーランドとロシアで育ったユダヤ人は、イスラエルの不自然な人工性に馴染めないようです。小生の友人のアブラーモヴィッチ(-イッチは父称ですが、姓で使われるときは、それはユダヤ系であることを示します)は、ソ連崩壊に幻滅してイスラエルに移住しましたが、この国の全ての人工性、政治性、欺瞞性に絶望し、離婚して単独ロシアに戻りました。生まれ故郷のイルクーツクでロシア女性と再婚し、魚類学の権威として活躍しておられる。ソルジェニーツィンが、ロシア人はロシアを離れると生きてゆけない、毎日がтоска по родине ”郷愁” だ、と言ったのは真実を述べたものなのです。 私は都合七年ほどを旧ソ連とロシアで生活しましたが、ポーランドよりもロシアに郷愁を抱きます。ポーランド人の家内には絶対に言いませんが。
しかし、確かにガリチアのユダヤ人という人の影響もあるように思われます。では、それは70年代の大量移民の世代でしょうか?
いろいろと訂正してください。
https://www.youtube.com/channel/UCrrmyUMuTQfSy2xkrqaSWPQ
プーチン「ナチズムに対する唯一の勝利者はアメリカだというプロパガンダ映画が多い。ドイツ東部戦線での赤軍の勇敢、英雄的勝利は、消し去られた。例えば、日本。広島長崎に誰が原爆投下したかについて黙るか、教科書には得体の知れない「連合国」によると、ぼんやりと書かれている程度だ。アメリカの行った第2次大戦のこうした恐ろしい弁解の余地のない行為については何も語られない。」
司会者「これはどういうことでしょうか。彼らは我々の功績を盗んだ。そういう文化ですか。映画の影響ですか。」
バッセルマン「同じヨーロッパ文化の根を持ちながら、なぜロシア文明とアングロサクソン文明が真逆の方向に分かれたのかという論文を書いたことがあります。事実として明らかなことは、ロシア文明というのは人間的人道的であるのに対し、アングロサクソン文明は、残酷、背信、虚偽が基礎にあり、そのことにより数世紀の間、彼らの生存を保ってきた。この価値観は我々には受け入れがたいものだ。興味深いのは、ウクライナ独自の文明を唱え、ロシア文明を否定している一派にはアングロサクソン文明への傾斜が見られることだ。」
現代の生活の基盤になっているのは、西洋近代文明で、その元はアングロサクソン文明でしょう。そのアングロサクソン文明の根本にバッセルマンが言うような性質があるとすればどうなるでしょうか。成功体験により、他を見下し自民族が最高とでも言い出せば、これは立派なナチズムではないでしょうか。特に鼻持ちのならないエリートが多い「リベラル」がこれをこじらせば、どうなるか。現在はこういう文明の最終段階だと思いたいです。
ありがとうございます.お二人の御賢察,まことにその通りと存じます.
ロシアはこれと言った植民地を持ちませんでした(満州をどう考えるかというのはありますが).
アメリカの西部開拓時代とロシアのシベリア開拓時代の原住民に対する扱いは正反対でした.
にもかかわらず,西欧植民地経営国家はロシアを野蛮国として描き続けました.そうする必要があったのでしょう.
小生如きの拙論にご賛同いただき、また貴重なご教示をいただきありがとうございます。お嬢様の指摘されているナチズムに対する「親和性」というのは、現代社会を考える上で非常に重要な論点だと考えています。西側世界でこれを論ずることは、多分恐ろしすぎて不可能でしょう。あまりに深い問題なので、到底小生の手に負えるものではありませんが、単細胞ながら少し考えてみます。先ず、宗教の問題。残虐非道な植民地支配、冷酷無比な人種差別を行ったのは、プロテスタント、カソリックの国々であったという事実。残酷、裏切り、デマを基調とする諜報破壊活動を確立させたのはアングロサクソンだという事実。実利的物質主義を追求し遂には金融資本主義を完成させたのは英米だという事実。これらは全てナチズムに直結する現象だと思います。これが社会的に機能するのは、「正当な略奪」により経済循環できるためで、白人であれば非白人から、ナチスであればユダヤ、スラブ人から、日本であれば朝鮮中国から富を奪い「豊かな社会」を形成したのだと思います。こう考えると我々の住む「近代文明」社会自体がナチズムの上に成り立っているということになります。しかし、ここまで極論してよいものか否かは、未だ僕にはよく分かりません。
昨晩のロシアテレビのニュースで、ロシアでは有名な映画「兄弟」(2000年公開)のラストシーンを使っていました。主人公のバドロフが単身NYの経済マフィアの事務所に乗り込み敵のボスに向かって言う台詞。「アメリカ人よ、言って見ろ。何が力か。金か?あんたには沢山金があるんだろう。それどうした。俺が思うには、力というのは真実だ。真理を持っている人間の方が強いんだ。あんたは騙して誰か俺等の金を盗んだんだろう。それで強くなったか。違うな。あんたには真実がないからだ。」ロシアは、ナチズムに支配されている西側とはもしかすると真逆の社会です。勿論、西側社会に傾倒する層もあり、彼らは「リベラル」と呼ばれています。彼らの説では、「ソ連はナチスドイツに占領されるべきだった」「レニングラードは早々に降伏すべきだった」ということを臆面もなく語っています。こういう彼らに支配されたのが90年代でした。プーチンになってからロシアを取り戻しつつあります。こういうオルタナティブとしてのロシアは大変貴重です。現在の「ロシア制裁」に賛同しない国々というのは、西側ナチズムに対し各々の歴史を通じ、腹に一物を持つ国々ではないでしょうか。更に言うと、西側社会に潜む「ナチズム性」について「自由に」議論できるような日本であればと思いますが、これは夢物語でしょうね。