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シリア国軍の防衛体制は頑張った=ペンタゴンの憂鬱

2018-04-17 19:21:27 | アジア情勢複雑怪奇

英米仏の侵略軍がシリアを攻撃した直後のペンタゴンの責任者とマティスの会見を見たら、まるでお通夜だなと思ったというのは当日書いた。

シリア空爆:侵略軍空爆が導くであろうもの

私はそれを、空爆したはいいけどその攻撃が何を意図しているのかも、何を目標にしているのかも不明で、わかるのは、ロシアとの応酬になって歯止めが利かなくなることだけは避けたかったんだなというところから、当局者は困惑していると思ったわけだけど、実際には、お通夜にならざるを得ない理由はもう一つあったようだ。

それは、自分たちの大規模ではないにせよ、決して小さいとも言えない攻撃が、予想以上に迎撃されていたことでしょう。

当日トランプが言った「完璧なミッション」を報じたBBCの記事はこれ。西側主要メディアはほぼすべて同一の中身だったんじゃないかと思う。

Syria air strikes: Trump hails 'perfect' mission

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-43767156

 

攻撃は圧倒的で、3カ所の化学兵器関連施設に105発もお見舞いした、シリア軍は対応できずターゲットはすべて破壊された、というのが西側の見解。内訳は上記の記事に書いてある。

しかし、このニュースが出回った時、どこかのコメント欄で、アメリカ人らしき人が、軍事施設として異常に強化されているところならいざしらず、3カ所の研究施設に100? どんな攻撃だ、そんなことを信じると思ってるのか馬鹿野郎みたいなことを書いていたのだが、いやまさにその通りでしょう。

どんなスゴイ施設なんだよという話。穴掘りでもしたいのかという感じ(笑)。

で、シリアの現地の人たちやシリア軍、ロシア軍のデータがその後集まってきた。

ロシア軍公式はここ。

14.04.2018 (12:00)
Chief of the Main Operational Directorate of the Russian General Staff Colonel General Sergei Rudskoy holds briefing for mass media

http://eng.mil.ru/en/news_page/country/more.htm?id=12171300@egNews

Target map from the Russian briefing

それによれば

ターゲットはもっとあった。

ダマスカス国際空港、Blai、Mazzeh の各空港、シリア軍の基地複数もターゲットに含まれていて、

それぞれ迎撃されるか、多少の損害で済んだという結果になっていたと思われる。

結果的に広く写真が出回っている研究施設2カ所に対するものは30発ぐらいでそのうち7発は撃退された、と。しかしそれでも1カ所に対する数が多いとは思うのでまだ修正があるのかも。1カ所というより街一つぶっ飛ばすみたいな量ではあるまいか(500kg x 10 or moreということ)。

で、出て来た内訳を考えると、要するに空港や軍の施設は当然のことながら防空体制が他より厳重であるため被害がないか軽微で、ガンの研究してるような施設に対するそれは体制が無防備または弱かったので、アメさんは安心して意味不明なほどぶち込んで成功した、ということでしょうか。

まぁある意味「圧倒的」でしょうね。粉々になるまで破壊することが好きなんでしょうか。

 Barzeh centre

シリア空爆:侵略軍空爆の直前の動き

 

で、1.5日ぐらい経ってからは様々な映像が出て来たので、だいたいシリア軍、ロシア軍の言っている線で当たってるようだ、といったところでしょうか。

Moon of Alabamaさんがこの間のソースをいくつか載せてくれていて便利。

http://www.moonofalabama.org/2018/04/the-moa-week-in-review-and-open-thread-2018-17.html#comments

 

さらに、16日にはおそらくイスラエルであろうと思われる攻撃もシリアの軍事基地2か所にあったが、それも撃退されていた。

Syrian air defenses repel missile strikes targeting two airbases – media
Published time: 16 Apr, 2018 22:17
Edited time: 17 Apr, 2018 08:28

https://www.rt.com/news/424333-syria-missiles-defense-homs/

 

ということで、これはなんてか、完全に失敗したミッションと言うべき事態ではなかろうかと私は思う。であれば、そりゃお通夜にもなるわけよね。

そして、抑制的に行動していたかのような説も嘘。空港を破壊して、防空能力を減退させようとしたということは、次の侵攻に備えたということだから。

クリミア奪取の失敗作戦以来のスケールの失敗ではなかろうか。

で、普通の頭なら、これはもう考え直そうとなる。しかし、この人たちはそうはならない可能性が高い。だったらもっと撃てばいいんだ、となるでしょう。

どこもかしこも警戒態勢を説かないのはそのため。

シリアにそろそろS-300を配備しよう

UN Chief Warns of ‘Full-Blown Military Escalation' Over Syria Attacks

https://sputniknews.com/military/201804151063572249-UN-head-warns-of-escalation/

 


  

 


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