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ペンタゴン、ついに監査する気になった模様

2017-12-09 22:13:08 | 太平洋情勢乱雑怪奇

誰のための何のための組織かまったくわからなくなって久しいアメリカ国防総省という名の、世界制覇軍ことペンタゴンが、初の監査の実行をアナウンスした模様。

模様じゃない。オフィシャルサイトがそう言っている。

Officials Announce First DoD-Wide Audit, Call for Budget Certainty

https://www.defense.gov/News/Article/Article/1391471/officials-announce-first-dod-wide-audit-call-for-budget-certainty/

WASHINGTON, Dec. 7, 2017 — The Defense Department is starting the first agencywide financial audit in its history, Pentagon officials announced today.

 

さすがにテロリストと組んでみたり、まったくの侵略者になってみたりして国民の信頼を失ってることに危機感を覚えたのか。さらに、兵器の性能に疑義が突きつけられているという点も結構効いてるだろうなとも思う。

いいかげんに金を使う習慣が高額で使えもしない兵器の生産につながっとるやろ、という批判は各方面からあがってるし、すっかり無視してて、いなくなったつもりのロシアが登場して以来、あっちはまた少ない予算でやたらに効率良く性能のいい兵器を作り、効率よく運用するもんだから、なおさらペンタゴンの無駄ぶりが目立った今日この頃でもある。

監査は、ものすごいタスクになることは必定で、2400人の監査官が12月後半から従事するらしい。

しかし、ここまでの間にもう何百あるかわからないようなオフィスを抱えているわけで、その各々が、他の機関と連携して、あっちに費用をまわし、こっちから吸い上げて、ってことをやっているだろうことは想像に難くない。ほとんど軍専用のシンクタンクもいっぱいあるでしょう。

ということは、どこまでが監査範囲なのかの決定にもめそう。範囲外の機関にやたらに資産がたまって、オフショア・ペンタゴンとか呼ばれる機関の集合体ができるとか。あははは。

あと、こうなるとNATOも同様のことをしないと、全部そっちに逃すという手は容易に想像できる。NATOもそれぞれの国で様々な活動を行っていて、その裾野ではソロスだのマーシャルファンド、アトランティック系のファンドとも結びついている。これも、どこまでが範囲になるのかがとても難しいと思うな。オフショア・ペンタゴンが隆盛を極めましたにならないようにしないと。

そもそもNATOは監査担当者の死が不審がられていた事件もあったし、もう真っ黒なのは規定路線でしょう。ブリュッセルにバカみたいに立派なビルを建てたがそのファイナンスに困っているという報道をドイツのシュピーゲルがしていたこともあった。

もちろん、極東NATOを単独でやっている日本関係も厳重にしないとならないでしょう。ただ、ここは、70年間、植民地の総督のような地位にある軍となっているので、組織の中で既に独立的地位があったりして(笑)。

というわけで、大きなニュースですね。

もともと、1990年、すなわち冷戦を終える時に、他の政府機関には相応の財政管理と開示を義務づける法律ができてた。1990 Chief Financial Officers Act

しかし、国務省は対象になっていなかった。ここがそもそもの間違いでしたね。で、その後にネオコン系の隆盛が来て、国をあげての戦時体制構築に余念がなかったのも、思えば組織に手を入れられたくないという発想がこれを支えていたとしてもまったく不思議ではない。日本の陸軍だってそうだったでしょう。隠すためには戦争を続けるしかない、ってパターン。

が、政府そのものがシャットダウンされるかもしれないという危機を何度も乗り越えている(綱渡りしている)アメリカにあって、ほとんどまったく別世界だったペンタゴンも、さすがに折れたということなんでしょう。

おせーんだよ、って話なんですが。

 

で、この組織の蛮行によって失った命に対する補償も負債に計上したらどうですかね。昔の奴は勘弁するとして、1990年代以降の無意味、無理由の強欲侵略の連鎖は、この組織だけの問題ではないですが、ステルス帝国をいくら呪っても届かないので、この組織の負債として計上したらどうだろう。1人1億円×200万人ぐらい? 

あと、シリアとリビアの国家再建のための資金も負債計上されるべき。シリアは国連で補償しろと言っていたのでいい線を行ってると思った。どんどんやってください。そして、これと同様、イラク、リビア、シリア、そしてアフガニスタン等々の国民が国家賠償を訴えればいいと思う。それによって、理由なき侵略戦争がどんなに高くつくのかを確定させる。そうすれば、そういう取り組みのコストが勘案される。戦争は儲かるという非常識な「常識」を覆せばいい。儲けたままにさせるからこんなことになった。昔の賠償金があった時代に戻るのか、という話なんだけど、これはこれで戦争の抑止手段の一つではあるでしょう。

だから、そう、WW2の後に、ドイツに賠償させればよかったんだと思う。ところが、冷戦を作り出して、ナチとの間での裏の方の民間の銀行債務はおそらく支払われるか、あるいはその他の財でまかなわれ、表の方の国家ベースでの賠償はしない、ただしユダヤ人は別枠、というインチキを始めたのが今日へのツケ、なのではなかろうか?

私とローレライさんがしつこく言っている、バルバロッサを無視するからこうなった論はここでもまた有効であるように思う。

日本は実はドイツに比べれば私が知る限りそれはそれなりに金を払った、またはその代りに何かをすることで形式的にはないが、実利でなんとか、といったことをしてきた方ではないかと思うんです。ただ、遅ればせながら、のところもあるわけですが。そしてその一方で、日露戦争の借金は着々と静かに80年代まで払ってました、なわけなので、基本的には同じ枠組みに入れられていたとはいえるのでしょう。

 

まぁその話題の正確な比較は置くとして、ともあれ、何がなんでも現状維持、何が何でもアメリカ様と一緒に世界制覇を、と日本の中の一部の人がしがみつこうが、あっちが勝手に変わっていく部分もありまっせという事態が生じていることは間違いない。

であればウチも、となればいいのに、多分そうじゃなくて、本国側の予算カットを日本の側で補うべく、むしろ日本と極東米軍のコミュニティーが、日本予算でこれ買って、あれ買って、ここで水増し、ここで兵器屋に貢がせるとか、そういう算段をしている最中なんじゃないでしょうか。使えもしないミサイル防衛システムとかとかとか。

ということは、ここで9条護持の意味がまたもう一つ増える。それは、前に憲法学者さんの議論を紹介しつつ書いたけど、基本的に日本国憲法は外向きの戦力の保持を許していない、これを変えていないことの意味は、最終的には予算措置に影響する(そう大っぴらになんでも買えなかった)、というお話をされていた方がいらした。これは非常に重要なポイントだと思います。

そして、だからこそ、あのへのへのもへじみたいな顔をした自衛隊出身の太鼓持ち専業の参議院議員などは、なんとしても憲法を破壊せねば、と国会内で乱闘の一つもしようという気になるのだな、などと思ってもみる。


 


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2 コメント

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『使い込みのデパート』 (ローレライ)
2017-12-10 07:05:32
『使い込みのデパート』で『伏魔殿』。『虎もハエも叩く汚職追求』はできるのか?『自殺や変死』の山ができるのか期待されている。
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マスコミはなんていうのかな (ブログ主)
2017-12-10 09:21:10
虎もハエも叩く汚職追求で中国の習は敵を作って大変でどうしたこうしたとか書いて楽しんでいたマスコミはどうするんでしょうね。その比じゃないほど大変だと思うんだけど(笑)。
自殺と変死の山ですかね、やっぱり。
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