ロシアのワクチンは糞であるという態度に終始している西側各国ですが、The Lancetが、第三相試験の結果をピアレビューしてSputnik Vを安全だし有効だと評価した模様。
The Lanccetの記事。
Sputnik V COVID-19 vaccine candidate appears safe and effective
RTの簡単な記事はこれ。
Lancet publishes Sputnik V Phase III clinical trial data, showing Russian Covid-19 vaccine is 91%+ effective
ウォールストリートジャーナル
Russian Covid-19 Vaccine Was Highly Effective in Trial, Study Finds, Boosting Moscow’s Rollout Ambitions
基本的に第三相試験の結果から見て医学専門誌が有効性が高いものとして認めてきてるものは、現在のところ
Sputnik V
ファイザー
モデルナ
の3つ、あるいはアストラゼネカを加えて4つと言っていいんじゃないかと思う。
でもって、安全性の方は、何度も書いてますが、とりあえず全部一定ラインはクリアしているとしても、
Sputnikは人間のアデノウイルスをベクターにして2種類のウィルスを使う
英アストラゼネカはサル(チンパンジー)のアデノウイルスをベクターに使っている(1種類のみ。そこがSputnikと効果で差がついてるんじゃないかと言われてる)
米ファイザー&米モデルナは、メッセンジャーRNA技術ベース。
ということで、ロシアのワクチンは人にとって最も過激でなく、かつ、安定的であろうと推定するのは全く合理的でしょう。
そして、保存に-20度だの、-80度だなという厳格にならざるを得ない処置も不要。普通に涼しい環境でOK。
ということなので、そりゃもう、Sputnik Vでいいだろ、と思い出す人たちがいるのは目に見えていたし、今もいる。
にもかかわらず、西側のメディアと一部の国が、ダメだダメだの大騒ぎをしているのが現状。
日本もここに入ってる。日本の場合は、ロシアを褒めるぐらいなら死んだほうがましという人々が多数派の国だし、買う機会もないから考えても意味がない。
だがしかし、欧州の一部にはロシアのワクチンが普通に効いてるんなら買えばいいじゃないかと言う声がある。そして、そうしないとならなくなる可能性もある。
ファイザーetc.だけで、一度に全体を助けるほど供給できなくなったとき、残された地域にはワクチンがない、すぐそこにあるのに、とEUが決定したらどうなるのか、ということだから。
もちろん、これで最も揉めているのはウクライナ。ウクライナ当局者が死んでもロシアは拒否だと騒ぎ、野党がロシアから買えと大騒ぎになってる。そりゃそうでしょ、ロシアに親がいて子がウクライナ、兄がウクライナで弟がロシアにいる、みたいな家族の人たちが多数いるのに、他方は合理的な選択をし、片方がバンデラ主義者に引きずられて国民の命に力点がないって、何???となるのは必定。
■ オマケ
考えてみれば、リセット派はこの機に乗じてアジェンダを追求しようとは思っても、人を助けようと考えたことは一度もないと思うので、多くの人が治してこのフェーズを終わりにしようという意思を持って動き始めた時のことは何も考えてないと思う。
■ オマケ2
アメリカ人のウィルス学者の人が、Sputnik Vの設計がなぜ効果的かについて連続ポストしてる。このtweetのスレッドの中。素晴らしい解説! こういう、科学を科学として、そして、科学を人にとって良いことのために使うという意図を下敷きにして捉えられる人がもっと多い世の中だといいのになとしみじみ思う。
Phase 3 data from the Sputnik V vaccine is out. ~92 efficacy. Even though we won't get this vaccine here in the US, it's still great news.
— Dr. Angela Rasmussen (@angie_rasmussen) February 2, 2021
1. We need more vaccines globally.
2. It shows the value of a heterologous dosing regimen. What's that, you ask?https://t.co/PAV0k9fxSz
https://www.lefigaro.fr/flash-eco/covid-19-le-vaccin-russe-spoutnik-v-efficace-a-plus-de-91-selon-des-experts-independants-20210202
ついでですが,ナワリヌィの判決についての Le Figaro の,こちらはいかにも西側メディアという感じの記事については,8 割程度の人がその記事に反対し,「法に則って判決しただけだ」とロシアの判決を支持しています.これはロシア人のブログで紹介されているのを見てわかったのですが,そのブログにも書かれているように,イギリス人とフランス人ではロシアについての理解がかなり違っているように思えます.
https://www.lefigaro.fr/international/russie-l-opposant-alexei-navalny-condamne-a-plus-de-deux-ans-de-prison-20210202
できるだけ客観的に普通に見ようとする人たちが外に出てきたのはホントに歓迎です。
フランスとロシアはcivil law諸国だから様々な点で民情レベルの相互理解が普通に可能だと思ったりします。