ふとブログ下段を見たら、
ウクライナ人なのかロシア人なのか、両方なのか
があがっていた。そうそう、ここにあげた地図はとても重要なんですよ。
第一の肝は、ソ連という妙な枠組みがなければ現在のウクライナという領土範囲は存在していない → ウクライナとは民族国境では全然ない、ってところですね。
ウクライナ人とロシア人をまるでまるまる異なった人のように描くのは、それこそウクライナをロシア圏、ラスの集団、みたいなところから離す人たちのある種の「奸計」ですからね。それに紛れていくと、頭の中では別ものであると認定してしまう、しかし現実にはウクライナ人(国籍)だがロシア人(nation)という人たちが多数いる。
なんてか、日本人はこの平面についてどうでもいいという態度で全然問題ないのに、わざわざ出かけていってウクライナのあのヤバいヤバい、支持率つったって2割あれば上等みたいなクーデーター政権の首脳、つまり、ポロシェンコ大統領と握手をして援助します、とか言ってる首相がいるので、日本人も多少知っておく必要がでてきてるってところ。
日本は本当にバカなことをしていると思うのは、自分のやっている行動は白昼堂々のクーデーターを許す行動だということに全然無自覚なことだよね。つまり、不法行為を援助してる側に立ってるのね。しかも、それが白昼堂々で、アメリカ人だって少数から中数ぐらいになってきたけど、それを理解している人は最初から一定数いるわけ。つまり、現在のキエフ政権の正統性は覆る可能性が残されているともいえる。
欧州はいいんだよ、そもそも直接、間接にクーデーター擁護の側なんだから。そこに日本が完全についていくベネフィットがまったく見えない。
で、最近ちょっと頭をよぎるのは、これって、1941年にドイツ軍がソ連領内に盛大に侵攻していった時、日本の側では、ソ連はドイツに屈服させられる、みたいな読みと言うか想定をしていた人がいる、ってな話。
ドイツにくっついて行くといいことがあるという妙な前提が日本社会には左右関係なくあると思う。事実はまったく逆なんだが。
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要するに、EUとUS(の各々一部)がウクライナのNATO入り、ある種のシリア化をあきらめない限り、このままでしょう。ロシア側には最初から言われている通りこの件で妥協の余地はありません。
ということは逆にはその間EU&USはライフサポートをしないとなりませんからコストが嵩みます。ある種の資本家グループの欲望と各国の金の問題(欲のある人と払う人が非対称なわけですが)がどこまで維持できるか、じゃないですかね。