先行6カ国でTPP発効だそうですよ。
どうしてこれが21世紀の新型ルールなのかわかりませんが、読売的にはそうらしい。
日経は、
だそうだ。
先行は6カ国だが、その後ベトナム、ブルネイ、マレーシア、ペルー、チリを入れて11か国になると、域内人口約5億人、国内総生産(GDP)は約10兆ドル(約1100兆円)で、世界の約13%を占める、という恰好になるんだそうだ。
これが地図。
率直にいって、英連邦ができましたというところではなかろうか。
オーストラリア、ニュージーランドとカナダがいて、今後EUを抜けたらUKが加わりたいとか言ってるんでしょ。これってまるっきり、英連邦じゃん。シンガポールもまぁ仲間。
で、オーストラリアのエネルギー資源を買わせるために日本を繋いだ、みたいにも見える。オーストラリアの資源は古いアングロ系の持ち物みたいなものだし。
ということで、ある意味アメリカが抜けたのは、欧州寡頭勢力と馬が合わない共和国アメリカが腹を立てた、みたいにも見えて今日興味深い。
さてそれで、これは日本にとってメリットって何かあるんだろうか? この先EUとの協定が発効するので、ますます欧州寡頭勢力と懇意になるらしいんだが、その真ん中にある、中国、ロシア、インドとはどう付き合うつもりなんだろうか。
さっぱりわからない。また、現在の日本経済にとって大きな取引相手である中国もアメリカも入ってない。
中国、インドとは、RCEPで一緒になるのだと考えているらしいんだが、どうなるものか。
また、日本の新聞は、RCEPが完成したらそれで世界を制覇したみたいに言うけど、イラン、イラクなどの中東、そしてロシアとその周辺のユーラシア連合、北朝鮮、アフリカは入ってない。つまり、これらのところは、あたかも、この先の収奪対象なので仲間ではないですと言っているようなもの。
そもそも、こういう広域圏構想って実のところ、自由貿易というラベルの付いたブロック構想ですからね。
EUだってそうでしょう。EUの域内は自由であるかのように見えるが、外との障壁は高い。
そして気が付くと、EUはブリュッセルの指導の下に生きる共同体みたいになっちゃう。誰なのブリュッセルってと気づいた時には既に遅い。
TPPだってそうなるでしょ。どこで決めたか知らないものを「TPPの決定により」だの「TPPとしては、」だのと書くようになる。
つまり、集団化させることで各国の意思を無効化するのが目的。NATOも同じ。
大昔、EUの初期バージョンをやっていた頃は、各国が集まって決めるという基本がそれはそれなりに生きていたと思うが(最後は誰か強い奴が押し切るとしても)、冷戦後の拡大EUはますます、誰か知らないEUが決める組織になった。NATOなんか国の枠を超えて意思を持つ武装集団になってる。なんなのそれってところ。
ということで、侵略マインドにあふれる寡頭勢力主導の広域圏構想には警戒すべきなんですけどね。