ロシアで開かれていたWCは、フランスが優勝した。
フランスチームはリーグ戦はぱっとしなかったがトーナメントに入ってから、強いわなぁという感じだったので意外感はないでしょう。クロアチアは、モドリッチをはじめ上手い選手を揃えた強いチームだった。
そのクロアチアをベスト8でPK戦にまで持ち込んだロシアチームは、今思い返してもマジで勝てた可能性があったんだなぁと、これこそ私としては一番の番狂わせでした。ロシアチームには申し訳ないが、こんなにできるチームだとは思ってなかった。ごめんなさいをしたい。
貴賓席のクロアチアの大統領、プーチン、マクロン。みんな真剣。
クロアチアのキタロヴィッチ大統領が、表彰式でクロアチアのモドリッチ選手を慰めてる。というより、戦場から帰って来た息子を抱きしめるお母さんの趣。
この大統領は、決勝戦の前には、ロシア語で、ロシアのファンの皆さん温かく迎えてくれてありがとう、みなさん最高のホストです、クロアチアを一緒に応援しましょー、とかいうメッセージを作って自分のfacebookのページにポストするという熱の入れよう。
こうまでするにはしかし事情はあった。ロシア vs クロアチア戦の後には、クロアチアの選手が、「この勝利をウクライナに捧げる!」とフィールドで言ったことが録画で確認されFIFAから罰金を食らう一幕があった。これは罰金だけでなく、もう少し揉めていたら出場停止があっても不思議ではなかったかもしれない。FIFAは政治的なものの表現を許さないのは知られてるが、ウクライナとロシアは本物の戦火を交えた紛争を抱える、NATO vs ロシアの前戦みたいなものだからこのアホな選手は実に危険なことをしたと言える。
ロシア人が別に騒がず、ロシア当局も一通りの抗議以上に憎しみ問題に火をつけるようなことをしなかったことが、だから、実は大きいんだと思う。
また、クロアチア人のファンたちが、あの発言はすべきでなかった、政治とスポーツを混ぜてはいけないと自分たちがあちこちで言い出し、集団でモスクワ(だったと思う)の街の中で、ロシアありがとー、みたいな横断幕作ってこの件を詫びるという一種のパフォーマンスをして、それをロシアメディアが拾ったというのも、偶然並んだ出来事に見えるが、これはクロアチア(およびロシア当局)による鎮静化だったのではあるまいか?
といったことを、WCのサイドストーリーとして思い起こすと、意地悪で紛争好きな人々が主導権を握らない世界ってなんて楽なんだろうと思わずにはいられない。
憎しみと差別意識を掻き立てることが商売みたいなまぁ英米のいわゆる主流メディアと、それに無条件に連なる多くの国の主流メディアのことですね。
■ 三極委員会という名の世界制覇主義者たち
で、いささか唐突だけど、ああ、三極委員会的なものが終わった、またはもう限界なんだなと思ったわけですよ。
なぜ唐突にトライラテラル・コミッション(三極委員会)が思いついたかといえば、クロアチアの大統領はこのメンバーだと wiki で見たから。で、ああだからこの人、なんでだか知らないけどポジティブな感じで日本語でも登場するんだなと思った。こういうことは多い。こうやってプロモートされる。
2011年から2014年まで、北大西洋条約機構(NATO)の広報外交担当の事務次官補であり[3]、NATOで初の女性の事務次官補であった。イーヴォ・サナデルがクロアチアの首相を務めたとき、欧州担当大臣(2003年 - 2005年)、外務・欧州担当大臣(2005年 - 2008年)、アメリカ合衆国駐箚クロアチア大使(2008年 - 2011年)を務めた[4]。
クロアチア民主同盟に属し、三極委員会の一員である。
だけど、今回の行動なんかは、三極委員会的ではないと思った。クロアチア国民と共にロシア人に話しかけ、ナイスになろうと懸命だった。三極委員会的なら、英米メディアに頼むところでしょう(笑)。だから、ああ、どこかのアジェンダを追っかけるようなことばかりもしてられない時代になったということなんだろうなとか思ったわけ。
三極委員会とは、wiki日本語版によれば、
1973年にデイビッド・ロックフェラー、ズビグネフ・ブレジンスキーらの働きにより[1]、「日米欧委員会」として発足した。
日本・北米・ヨーロッパに設けられた三つの委員会によって総会が運営される[2][3]。参加国は委員会の規定では「先進工業民主主義国」とされている。三極委員会の目的は、先進国共通の国内・国際問題等について共同研究及び討議を行い、政府及び民間の指導者に政策提言を行うことである[4]。
英語版はここ
で、この委員会の日本の受け手、日本におけるシンクタンクみたいな集団は、日本国際交流センターだと思わっる。山本正という人がキーパーソン。
http://www.jcie.or.jp/japan/tym.html
三極委員会って、要するに、この下の構図(世界中の米軍基地マップ)を中心に世界を制覇しましょう委員会だと思うんですよね。であれば、ここらへんが差別的になるのも無理はない。だって、中露みたいな大きくて、基地をおかせない、すなわち the West のコントロールは受けたくないという人たちを他者扱い、ターゲット扱いする元凶みたいなユニットだから。
でもって、70年代にブレジンスキーが作ったこの枠組みは、パレスチナが保護者なしの、イスラエルに撃たれ放題になったことと関係があると思ってみたりもする。
パレスチナとイスラエルは、最初はアラブ vs イスラエルで戦争してた。そこでアラブの勇だったのはエジプト。そこをひっくり返して西側に取り込んだ。それならそれでいいとして、どうしてそこでパレスチナに保護者を付けなかったのよという話。
つまりね、ソ連を倒すことを第一目標にして、パレスチナは犠牲にしたという話ではないの? ムジャヒディーンを作ってそこら中で非正規の武装軍団作っていったのもこの流れ。
政権はニクソンからカーター。カーター時代って戦後最もくそ意地の悪い異常なアメリカの時代だったんだなとここでも思う。まぁブレジンスキーの時代なわけですが。
パレスチナ:保護者なしのツケを誰が払うのか不明
どうなるのかわかりませんが、いずれにしても、日米欧で世界を支配するのだと頑張ってた時代の残滓を今、drain the swamp(ヘドロを掻き出せ、というトランプの選挙スローガン)しているのかもしれない。
ナイスなフォローありがとうございます。
つまり、いわゆる孤立系アメリカを抑え込んで、帝国アメリカに持って行こうという設計だったとも読めるのかも。
また考えてみます。