DEEPLY JAPAN

古い話も今の話も、それでもやっぱり、ずっと日本!
Truly, honestly, DEEPLY JAPAN!

米大統領選:隠し事が多すぎたメディア

2020-11-11 10:57:29 | 太平洋情勢乱雑怪奇

米大統領選の開票問題は引き続き、現職のトランプ大統領が不正に気がついたら連絡しろ、と国民に呼びかけ、国民の側でも結構な数の人がそれを楽しみにしている感じがする。

昨日あたりのニュースとしてはウィリアム・バー司法長官が、実体のある不正投票の申し立てについては捜査することを認めると通達したという話がとても大きいのではあるまいか。

それに呼応するように、司法省で不正投票の捜査を監督していたリチャード・プルガーという人が辞任した。

 

Justice Department's election crimes chief resigns after Barr allows prosecutors to investigate voter fraud claims
https://www.nbcnews.com/politics/2020-election/doj-s-election-crimes-chief-resigns-after-barr-directs-prosecutors-n1247220


メディアは、トランプの言っていることは証拠がないと一刀両断に切り捨て、BBCのような外国メディアが勝手に「ファクトチェック」なんていうページを出してきたりしてもいた。

冷静に考えるまでもなく、こんなことを1日かそこらでBBCが判定できるわけはない。もちろん、NYTだってそう。

証拠は捜査権限がある人たちが確定してある程度確定となり、最終的には裁判がその証拠を取り上げるか否かが有罪の認定に関与していくものであって、申し立てを見た素人が大向うから「証拠はない」と言い切れる筋のものではない。

なんでこんな当たり前のことを私が書かないとならんのやねん、って感じよ。

 

■ 隠し事が多すぎて

で、大統領選挙の不正投票をめぐって多くの人が怒ってるというのが現在トップのレイヤーに来ている問題ではあるけど、思うに、これはもっとずっとレイヤーが重なってここまで来たわけですよ。

昨日シリアの話を書いたけど、この特筆すべき惨さと不正のコンボだったシリアでの戦いを、西側のメディアは嘘をつき通そうとしたがつき通せなかった。

2016年の大統領選というのは、アレッポが陥落するか否かといったドキドキするような局面で行われていたことを、今や多くの人は忘れている。

だが、当事者だったシリア人が忘れるわけもないし、それを見ていた私のような傍観者だって忘れてない。うっかりして忘れるけど完全に忘れたわけではない。

そして、メディアと国務省、CIAあたりが中心になってこの一件を伝えることを拒否し、伝わってくるものをロシアのプロパガンダとして処理することにした。

RTとかSputnikは、アメリカ、イギリスなどにおいて外国エージェントとして登録させられ、報道機関として扱わないようにする処遇を与えようとした。部分的にはそうなってる。だけど完全には成功しなかった。

それをやったらロシア国内に入り込んでいる自分たちのメディアに対しても全部同じ処置を取られることが目に見えていたから。

また、シリアでISを作ってシリア人を殺し、同時に米軍が支援していたクルド人にも軍備を与え、結果的に、CIAの抱えてるアルカイダ系と軍のクルドが対戦する羽目になるという、とんでもない事態もあった。

これは軍の上層部にとっては隠したい出来事だが、兵隊にとっては、とんでもない事態を誰かなんとかしてほしい、という出来事。

トランプが、軍の高官は俺を嫌いだが、兵隊はそうではないといったことを時々いうのはこのへんを意識してると思うな。


■ 頭隠して尻隠さず

シリアもそうだし、むろんウクライナもそう。これも、いつの間にか、プーチンがウクライナに侵略した話にしてみたりするわけですが、そうするためにどれだけ多くの嘘をつかないとならないかというと、実に大量。

弾劾裁判やってみたり、ロシア疑惑を作ってみたりと、過去4年間、西側メディアは考えてみれば嘘をつき通すことにどれだけのリソースを使ったものか。

2014年に西側がウクライナでクーデターをやった時期、ロシアはオリンピックをしていた。次に2018年にはFIFAのワールドカップがロシアであった。

これらの出来事に対しても、西側メディアは全力でロシアを悪魔化しようとした。金メダル取っても国歌を歌わせないとかいう、物凄い事態もありましたね、そういえば。

しかし、それもまた無理に無理を重ねた話。逆に、抵抗するロシアに好感を持つ人たちが現れ、少なくとも自分の国のメディアは何かおかしいと思った人を出すきっかけになったと思う。若者の感じ方をバカにすると痛い目にあうと思う。


といった過去の上に現在のレイヤーが載っているわけで、トランプの抵抗をトランプ支持者たちだけの大暴れと考えるのは間違ってるでしょう。

メディアを主体とする何かがとてつもなく不正なのだと感じている人は相当にいる。

アメリカ人だって全員が3日以上記憶できない人ばかりではない。

 


 


コメント (8)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「アサンジはどうだっていう... | トップ | 米大統領選:システムはもつ... »
最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ミンスクの次はワシントンだったクーデター! (ローレライ)
2020-11-11 15:21:58
ミンスクの次はアメリカ本土ワシントンだったアメリカのクーデター!ルカシェンコはトランプに何と言う?
返信する
Unknown (蔵権)
2020-11-11 15:23:01
ナチリベラルは要するにブランディングなんだろうね。トヨタが自動車を売るとき、マジェスタやレクサスなら力強く男らしいイメージのブランディングをするし、ファミリーカーなら親しみやすくてフレンドリー、フェミ的なイメージで売り込むでしょう。

かつてのナチスは家父長制で権威主義的なプロイセンドイツの国民性をマーケティングしたからあのようなイメージになったが、ターゲットにしたユーザー好みの仕立てに仕上げてるだけなので、基本リベラルなアメリカ人をターゲットにすれば、ドイツのナチスとは異なったブランディングになる。オリガーキによる国家の簒奪という目的が達成されるなら、ナチでも、共産主義でも、リベラルでもブランディングはなんでも良い。ナチスの背後にいたオリガーキの存在を観せないでナチスのイメージが仕上がっているので、違うブランディングを見せられるとすっかり騙されてしまう。
返信する
トランプ大統領 (luna)
2020-11-11 19:59:59
金を多く集めた方が勝つ
オハイオとフロリダを制したものが勝つ
等々トランプに当てはまるのでトランプが勝つと考えています。
返信する
80年前と変わっていない (ミール)
2020-11-12 09:19:02
BBC の "Fact Check" なるものを見てみましたが,「選管が不正がないと言っているのだから不正はなかった」には吹き出しました.それだったら,ベラルーシの大統領選も不正はなかったはずですね.

さて,Yandex Zen を見ていると興味深い記事がありました.
https://zen.yandex.ru/media/iren_adler/die-welt-russkim-doljno-byt-ujasno-stydno-5fa4655f47a34812ce0f1946
これは Die Welt に掲載された Richter なる人物の書いたものを俎上に上げたものですが,要するにこの人物は「ロシアが幸福になるためには近代化が必要だ.そのためにはプーチンのレジームを打ちこわし,ドイツと一緒に歩むのだ.」と言っており,最後には「ベラルーシの人々はそれが分かっているからデモをしているけれど,ロシア人は何もわかっていないから行動しない」と「嘆いて」見せています.
勿論,この記事ではそれぞれの文章をを検証して誤りを指摘しているのですが,興味深いのはこの Richter なる人物の言っていることが 80 年前のナチのプロパガンダポスターと同じであるという指摘です.確かにこのポスターの「スターリン」を「プーチン」に「ボリシェヴィズム」を「プーチニズム」に置き換えるだけで,言っていることが全く同じ,というわけです.

ナチはドイツにしっかりと残っているということがよくわかります.
返信する
ドイツ問題 (ブログ主)
2020-11-12 12:27:14
ミールさん

お久しぶりです。いやほんとに、一部ドイツ人の傲慢さこそ、多分今日の本当の問題だと最近しみじみ思ってます。

結局、これは伝統的なドイツの東方侵略構想の反映にすぎなかった。それに多くの人たちが気づいてなかった。では一体このドイツ集団とは何ものなんだ、と考えると結局、ドイツ系ユダヤ人(いわゆるアシュケナージ)の一群に思い当たるしかないのかなってところです。

スウェーデン、イギリス、フランスも同期してますが、後者2つは一般人が結構強い政体だというのがドイツ&スウェーデンあたりと異なるんじゃないのかな、などとも思います。
返信する
リヒテルさんは百歳? (И.Симомура)
2020-11-12 18:43:22
"近代化"という用語,懐かしいですね.私は一年の数箇月をロシア極東極北圏で生活をしております.二月が昼で零下40度の寒い時期ですが,屋内は半袖姿ですよ.蒸気暖房が行き届き,室内は大変暑いのです.食事も滋養に富むものが多く,中でもヤクート馬(役用ではなく食用専用の小型馬)の肉料理や馬乳製品はヤクート人のみならずロシア人にも好まれております.医療面もMRIなど最新の機器が導入されております.一般的な想像の範囲では極北ロシアには“近代化”が必要な領域が多いと思われますが,寧ろ近代化が先行した地域だと言えるでしょう.シャーマニズムの医療もあり,特に精神不調の治療に効き目をあらわすそうです.革命初期にソ連政府はシャーマンを殺しまくりました.この点ではシャーマニズムの復権は"近代化"のお蔭でしょうね.Richter氏は旧東独出身者ではないでしょうか.私はポーランド市民ですが,旧東独出身の方々の中には,西独出身者に比べ,異常なほどのポーランド人やロシア人に対する強い侮蔑観をもっているひとがいるのです.ポーランド人を侮蔑する実に悍ましい言葉が,政治サイトの投稿欄に溢れています.ちょうど日本人のある人々が,朝鮮人と中国人に異様なほどの強烈な(誤った)優越意識をもち,特有の言い回しで侮辱するのに似ています.Richter氏にとって,ロシア人は今でも劣等人種であって欲しいという願望を"近代化"という用語に込めたのです.ドイツ人とはそれだけの人種だということです.
返信する
アメリカで起きたのはクーデター! (ローレライ)
2020-11-13 16:31:35
アメリカで起きたのはクーデターで国民の同意を得る途上である、と言うのが現状!
返信する
意外と大物だったRichter (ミール)
2020-11-13 19:39:28
ブログ主様
Симомура様
いろいろなお話ありがとうございます.その後調べてみますと,この Richter は The Globalist を立ち上げてその編集長をしており,アメリカとドイツの政界にしっかりと食い込んでいるかなりの "大物" でした.ドイツ言論界の寵児でもあるようで,こういった人物がナラティブを作っていることがわかります.
東ドイツの出身ではないかというお話ですが,なぜか生い立ちについては隠しているようで,1959 年生まれということ以外にはボン大学を卒業してからのことしかわかっていません.しかし,90 年代には「東ドイツのためのブランディング」(蔵権様のコメントにもありました「ブランディング」ですね)を行ったということですから,何かつながりがあったのかもしれません.
この Die Welt の文章の中で Richter は「多くの高等教育を受けた都市のユダヤ人たちがロシアを去ってアメリカに行った.このことがアメリカを利し,ロシアをだめにした」と書き,そして続けて驚くべきことを書いています.「このことを背景にして見ると,ロシアは果たして文化的にヨーロッパの一部といえるのかどうか,という疑問がより一層明確になってくる.ロシアの体制は "文化的" とは言えないのだ.」と.
都市にユダヤ人が闊歩していることがヨーロッパ的で文化的で,そうでなければ野蛮な国,ということが彼の主張のようです.
ユダヤ(一部でしょうが)とナチはどこかでつながっているという感が一層強くなって来ました.
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

太平洋情勢乱雑怪奇」カテゴリの最新記事