現状ではまだエネルギー危機というほどのことでもないだろうけど、ポテンシャリティーとしては十分に危機になり、それが様々なところに波及する流れになってる。
日経は、大変だ大変だと危機を煽る方なので、今般もよろこんでる。
欧州の天然ガス価格、一時3割近く急騰 逼迫の不安続く
そして、今度は原油の値上がりについて、悪いのはOPEC+だ説を作ってる。
だがしかし、今年の5月には、
「今後石油を含む化石燃料の新規投資は全く必要ない」
「2035年以降ガソリン車の販売はない」
といったことをIEA(国際エネルギー機関) が述べ、その後、金融屋が総出で、今後は化石燃料には投資しないと騒いでいたような気がするわけだが、その話はどこに行ったの?
マネーは、キャッシュレス決済が可能だが、石油は「採掘レス」調達とかできない。採掘するには金がかかり、この金を一般に投資と呼ぶ。つまり、化石燃料には新規投資しないとは、化石燃料を採掘しない、と言ったということ。
そこで、産油国が増産しない、なんてことだ、と言うってどういうことなの???って話です。
このへんの話は6月に書いた通り。
サンクトペテルブルク国際経済フォーラム:business as usual
2021-06-05 04:56:44 | 欧州情勢複雑怪奇
■ プーチン談話
昨日、火曜日、ロシアの閣議でのプーチンの発言がいつものように的確だった。
「ヨーロッパで何が起こっているのか、ヒステリーと市場の混乱です。なぜでしょう? 単純に言って、誰もそれを真剣に受け止めていないからです。
気候変動の問題について推測する人もいれば、何かを過小評価している人もいれば、投資を削減し始めている人もいます。 」
そして、経済を脱炭素化するにしてもそれはスムーズにできるようになってないとならず、
「私たちの国には、そのような間違いを回避するためのあらゆる能力があります。私たちは、いくつかのバランスの悪い決定、バランスの悪い開発、そして、劇的な浮き沈みの結果を目の当たりにしています。ヨーロッパのエネルギー市場はこれを明確に示しています」
だそうです。
で、実際その通りなんだけど、simply because nobody takes it seriously、誰も真剣に考えていないからです、ってのが西側の今日を言い表しているとしみじみ思う。
だって、何につけてもこれですから。
プロパガンダ屋はこれで儲かるし、金融屋は上でも下でも稼げる仕組みだから、彼らにとっては、このような破廉恥な事態は利益になる。
だがしかし、一般人の生活は実体経済に依拠するわけだから彼らの利益とは同期しないことの方が多い。
そこで必要になるのが多分政治なんでしょう。
ぶっちゃけ、「私たちの国」の安定こそ私の務めと考える人がリーダーか、私たちの集団の利益こそ私の務めと考える人がリーダーかの違いでもあると思う。
あるいは、全部真似する必要はさらさらないとしても(そもそもできない)、しかしながら、ソ連は表現している価値として社会的保守勢力なんだと気付かなかった西側世界のアホなインテリ(語義矛盾だが)の敗北という気もする。
そしてこういうのが残った、と。
世界思想 安部 で検索するとカラー写真もいっぱいあるけど、気持ちが悪すぎるので赤旗オンラインにあった白黒にしておく。
「そしてプロパガンダが残った」の極東版の写真として今後活用したいと思う。