どうでもいいことなのだが、NHKの記事が妙だった。
昨日書いた、ロシア、イラン、アゼルバイジャンの3国の会議の話。
ロシア、イラン、アゼルバイジャン@テヘラン
ロシアとイラン 核合意重視で一致 米をけん制
11月2日 6時51分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171102/k10011207851000.html?utm_int=news-international_contents_list-items_021
イランのロウハニ大統領とロシアのプーチン大統領が会談し、イランと欧米などが結んだ核合意を重視していく考えで一致し、核合意を「認めない」とする判断を示したアメリカのトランプ政権をけん制しました。
下まで読んでも、アゼルバイジャンのアの字もない。
こんなにして3人で揃ってますやん(笑)。アゼルバイジャンのアリエフ大統領、ひと際大きいのに!
不審に思ってgoogleしてみると、ロシアやイラン、アゼルバイジャンその他そのあたりの地域の記事は3国になっているが、どうも the West の御用達メディアは触れていないみたいだ。
そんな中、ロイターはしっかり3国で書いている。
そう、ロイターは基本的にベーシックな記事を配信していることが多い。それを、NYTやFTといったところが加工するのが仕様みたいなもの。
で、それで思うわけだが、やっぱりアゼルバイジャンがこの3国体制になることを、the West は嫌っているということなんでしょうね。そりゃそうでしょう。せっかくソ連から切り離したはずなのに!だから。
あと、ロシアとイランの会談が、シリア情勢とイランの核合意の話だけだったかのような書き方も奇妙。それも大事だが、それはもう改めて合って確認するような話はあまりないでしょう。
むしろ、おお、だったのは、南北回廊はすっかり実現可能なプロジェクトになってるらしい、ってことと、もう一つ、IPI(イラン、パキスタン、インド)のパイプラインをイランとロシアはやる気らしい、ってことが結構なインパクトでしょう。
これこれ。で、この中の、緑が日本も関係しているTAPI。赤いのがIPI。
もうこれ、長らくやっているので、どうもインドあたりが待ち切れなくなって、IPIを検討すべきみたいなことを今年の前半に言っていたことも影響あるのかもしれない。
そして、2015年には安倍ちゃんが、人口500万人ぐらいしかいない、GDPが10兆円にも届かない国に2兆円の経済協力をもちかけたのは、TAPIの着工に関するものじゃないのかと私が疑った。
そして、このプロジェクトはその記事の本業の方によれば、トルクメニスタン部分以外まだルートも決まってないという代物だそうだ。
ということは、安倍ちゃんが持っていった2兆円の経済協力というのは、日本が税金使ってトルクメニスタンあたりの工事を着工させた、ってことじゃないのかな、と思ったりもする。トルクメニスタンとインドというのは、つまりこのパイプラインの始点と終点。
日中間、各大本営は食い違っているようだ&TAPI
ということで、NHKといい the West さんの態度は妙。ってことは、あっちもこっちも分が悪いと認めたようなもの?
日本の場合、日本の安全保障を考えている人って誰かいるんでしょうか? 日本がやっているのは、安倍ちゃんのアベノミクスがそうであるように、アメリカでもイギリスでも、もちろん日本でもなく、the West というシステムを守ろうとしているような感じ。それをむしろ誇ってさえいそうで、見てて空しいというのが私の率直な感想ですね。