ワールドカップの決勝は、クロアチア vs フランスとなった。
ここ数日、日本の中の問題について、何かこう義憤にかられて気が狂いそうな気分だったのでクロアチア vs イングランドは見てない。
そんな楽しいイベントの真っ最中のロシアを、7月11日、不調和の代名詞みたいなネタニヤフ首相がプーチンを訪問していた。
で、ネタニヤフとプーチンが対話する中、イスラエル軍はシリア軍のドローンを撃ち落としたとか、シリア軍がなんだったかを撃ち返したとかなんとか、相変わらずといえば相変わらずのことが起きている。
そして、プーチンは、ロシアとイスラエルの関係は良好に発展していると漠然としてことしか言ってないが、イスラエル or イスラエルの強い影響下にある報道は、ロシアはシリアからイランを排除する~みたなことを書き飛ばしている。いつものこと。
Putin notes positive development of Russian-Israeli relations
http://tass.com/politics/1012753
いろいろ考えるに今回のハイライトは何かといって、トランプ・プーチン会談には、いわゆるパレスチナ問題が含まれるということなんでしょうか・・・? それがどんなものかは全然わからないけど。
さてそんな中、このブログ的には興味深いことが起こっていた。イスラエルのメディア(Haaretz紙)が、
我々の政府はウクライナのネオナチを武装している
という記事を書き、それによればイスラエル内のグループが、ウクライナのネオナチの武装を止めるよう求めているそうだ。
A group of more than 40 human rights activists have filed a petition with the High Court of Justice, demanding the cessation of Israeli arms exports to Ukraine.
They argue that these weapons serve forces that openly espouse a neo-Nazi ideology and cite evidence that the right-wing Azov militia, whose members are part of Ukraine’s armed forces, and are supported by the country’s ministry of internal affairs, is using these weapons.
これはゼロヘッジにも載ってたのでイスラエル以外でも知った人は多数いるものと思われる。
Major Israeli Daily: Our Government Is "Arming Neo-Nazis In Ukraine"
このへんはウクライナ問題が起こった直後から、イスラエルの一部ユダヤ人たちが、信じられない!と腹を立てていたところ。
前にも書いたけど、イスラエル内のユダヤ人が全員リクードのわけではないわけで、まさかこんなことになっているとはと驚いた人たちがいたけです。最初、ウクライナのネオナチなんてロシアのデマカセだろうぐらいに思っていた人もいたんだが、その人たちがじいさんの故郷、ばあさんの出身地であるところのロシア周辺を訪れるにおよび、ほんとに愚か者のネオナチだった!ということを知り、びっくり!みたいなことがあった。
これを導いたのは、この展開とも言えますね。
今年の5月9日に、ネタニヤフがロシアを訪問して、対ナチス戦勝パレードに参加した話。
ネタニヤフとシオニズムと不滅の連隊
この時私は、
ということなので、シオニストのユダヤ人の重鎮がモスクワでロシアの代表者と会った意味は、歴史をほぐしていく試みには違いないし、過去200年ぐらいのスパンで見た時にそこにあるのはどういうピクチャーなのか、どういうネットワークなのかを探り当てる試みでもあると思う。そうでないと解けないものがある。
つまり、イスラエルにいる人の多くは、ロシアからポーランドの間にいた人が多数で、であれば、ナチと同じ行動を取るような真似をするんですかい?、というのを示唆している、と。
ナチズム打倒においてソ連が果たした役割を決して忘れない by ネタニヤフ
それによって、「ナチ」を推進し、かつ、それと似たようなことをずっとやってるところから、まずイスラエル国民を離そうとしているんでしょうし、ウクライナのネオナチをどうやって解決していくかにとっての力になってもらうとロシアは考えているのでしょう。
そして、イスラエルに行ったロシア系の中の少なからぬ人たちが、ロシアを憎んで、というかそう仕向けられてロシアを倒すことによって仕向けた側から報酬を得たような恰好を、ってか洗脳を時間をかけて崩していってるのかなとも思う。
カナダのネオナチも、ロシアを必死になって叩くことによって、カナダでの安住を得たわけだから、ここらへんの人たちもまぁ使われたユダヤ系ウクライナ人の1つのユニット。
もちろん本家ウクライナのネオナチもそう。
この本家ウクライナのネオナチと日本のネトウヨは、非常に似てる部分があるとずっと思ってる。あの脳に異常をきたしてるかのうような、人の話を聞けない(聞かないではない)仕様は、心理操作によるものではないのかと私はずっと思ってる。
とはいえ、現実のイスラエル、パレスチナの問題は既に70年近くなったのそう簡単な線引きはできないが、しかし、イスラエルにとってこのままでは将来がないというのもホント。
そこでどんなことが起こり得るのか。わからないですが、10年前や20年前のように、このまま、ではないんだろうなと思われる感じはある2018年といったところ。
■ その他
ワールドカップの決勝にフランスが残っているもので、マクロン大統領は準決勝の応援のためにサンクトペテルブルクを訪問し、プーチンと電話で会談し、今度は日曜日の決勝のためにまたロシアを訪問するらしく、その時にはプーチンと会談する予定になっている。
http://tass.com/world/1012744
イスラエルは、自分がロシアと仲良しっぽいことになると、ロシアは俺の言うことを聞くんだとばかりに、だからイランをシリアから追い出す~とか叫ぶわけですが、ロシアとイランの関係は普通に、なんてかこう、仲がいいことが珍しい関係ではなくなっている感じ。
7月12日には、イランの最高指導者アヤトラさんのアドバイザーの人がプーチンに会っている。
Meeting with Iran Supreme Leader's Senior Adviser for International Affairs Ali Akbar Velayati
http://en.kremlin.ru/events/president/news/57984
また、これはどこまでどうか不明だが、上の会談で、ロシアが、じゃあ俺もっと投資しようかなという考えを表明した模様。
Russia ready to invest up to $50bn in Iran’s oil sector
https://en.mehrnews.com/news/135620/Russia-ready-to-invest-up-to-50bn-in-Iran-s-oil-sector
ロシアとイランの貿易額は、近隣のトルコなんかと比べると非常に小さい。そもそも互いにエネルギー持ちだという点も大きいが、互いにそれほど関係してこなかったことも大きいでしょう(むしろソ連の時には敵対的だったし)。
が、伸びてきているようなので、増額もあり得るな、とロシアは考えている模様。
ロシア鉄道も結構なプロジェクトをイランでやってるし、こうなったらいろいろ投資しちゃうというのも結構なことではなかろうか。いやしかし、いいのか西側?と そっちの方が不思議だ。
イランがらみでは、トルコ、インドが通常通り路線なので、ここらへんの資力、あるいは売り先を確保しつつ地味に開発していけばいいじゃんか、という考えもありでしょう。
お金って時間だから、外から資金持ってきて一定期間内に実現化して早々に損益分岐点を超えないとならない、という事情でないなら、多少ゆっくりだっていいわけよね。
と、むしろここらへんの妨害がないのが不思議だ。契約して投資を始める以上、体制の変更はリスクだが、イランに体制の心配があるとしたらアメが新自由主義的に開かせようとする話なので、ロシアが資本主義的に契約を結んでいきなりイランが完全共産主義になって契約破棄されるというリスクは多分ない(笑)。
劇的に変わるだろうと予想している。
それを担当するのは中国の鉄道技術だろう。
北京からモスクワまで24時間以内。
モスクワからベルリンまで10時間以内。
西洋列強は百年前に大挙軍艦で東アジアに押し寄せた。
その時代が週末を迎え次の時代に入ろうとしている。
ロしアが中国と対応すれば何とでもなる。
そうなればイギリス・フランスは悔しがるだろう。
極く近い将来イギリス・フランスは自衛隊に共同軍事訓練を呼び掛けるだろうね。
最後の悪あがきだ。
いや~、しかし、またまた日本が東インド会社みたいな the West を呼び込んで地域を混乱させる気まんまんですので、どうなるかわかりません。
もう、無視してもらうのが彼我にとって一番という気がしてる今日この頃でさえあります。
日本が軍拡を始めたら、逆に大陸側の警戒と団結を呼び起こして、日本が不利なバランスに陥る可能性が高い。日本が敵になれば中韓朝露の関係はますますマイルドになって、ユーラシア同盟に火を注ぐ状態になる。逆説的に安倍ちゃんはユーラシアの勃興の最大の功労者になるかも。日本国民は悲惨だが。