去年の12月の話なので、いささか古いのだが、フランスでのマクロン批判の一幕。どなたかが英語訳をつけていたのでリンク。
Former french President Holland: ''Macron is the president of the SUPER rich people'' eng sub
キャスター:マクロンはリッチの人たちの大統領だと言われてますが、同意しますか?
オランド元大統領:いいえ。正しくありません。
彼はスーパーリッチな人々の大統領です。
キャスター:???
オランド:私は答えましたよ。
キャスター:わかりました。
(スタジオ拍手)
という、ただそれだけなんだけど、キャスターが文字通り目を丸くしているのが面白い。
でもって、その後に、リッチというのは働いてお金を稼ぐリッチな人の話で、マクロンが相手にして税制を変えようとしてたのはそういう人じゃない、不動産とか遺産相続で富を相続している層で、彼らが今日高い税を払っていないわけです、とオランドが普通に話してる。
フランスじゃ特に珍しいとは私は思わないし、アメリカでもあり得る。でも、よく考えると日本ってこの手の、スーパーリッチな人のための政治をするのはおかしいみたいな発想がテレビで展開されることって、まずほとんどないのではなかろうか?
せいぜいいって、所得の低い人にとっては不利益ですが、みたいな婉曲な言い方をするぐらい。
共産党の質疑でタックスヘイブンとか内部留保が時折あるぐらいで、後はあまり議論になってないのではなかろうか。
というか、国民が議会を通して国をマネージする制度が国民の大多数の支持を得ているのだとしたら、それは、根本的にスーパーリッチのためではないわけですよ。日本の場合この根本が曖昧なのかもしれないなど思う今日この頃だわ、ほんと。
しかししかし、例えば、上のオランドみたいな話を展開する人をみると、欲張り男の舛添みたいなのが、フランスは社会主義ですから、とか言って話をちょんぎっちゃうことが予想される。ここらへんのへんなリベラルが今後の日本を阻んでる気がする。
安倍とかはまぁだってヴィジョンを持てる頭じゃないから期待してもまったく意味ないけど、現状リベラルとかいうへんなキャンプにいる人たちが日本の優秀な頭脳なんだから、そっちが議論を整えてくれないと先がない。どうしたらそこらへんの人たちに箱の外に出てもらえるのか、ってのが一つの大きな課題ですね。
どうしてこう、アンシャンレジーム化しちゃうんでしょうね。もう少し譲歩していればこうはならんかったろうにと思いますが、おっしゃる通りアカン方向に一歩づつ進んでる。