ベイルートの爆発について、アメリカ人はテキサスかハリファックスの大爆発に言及して、ドイツ人は、オッパウで私たちも経験しましたみたいなことを言っていた。
それらはすべて、核兵器による爆発以外の大爆発として歴史に名を留めるほどの巨大爆発。
wikiにこんな一覧があった。
こんな図も拾った。TNT火薬換算でどれぐらいかの比較。単位はkt。ちなみに広島が15kt。
左から
- テキサス(1947年、米)
- ハリファックス(1917年、カナダ)
- Raf Fauld(1944年、イギリス)
- シカゴ港(1944年、米)
- オッパウ(1921年、ドイツ)
- ベイルート港(2020年、レバノン)
- デュポンパウダーミル(1907年、米)
- PEPCON(1988年、米)
- N1打ち上げ爆発(1969年、ソ連)
- キプロス海軍基地(2011年、キプロス)
- 天津(2015年、中国)
年代を入れて改めてわかるのは、年代にかかわらず大きいものは大きいとしかいいようがないこと。
しかし、傾向としては戦争中に大量の危険物資を運んでたことによる災害というのがやっぱり多いのではなかろうか。まぁ、そうでなかったらそんなに大量に移送する必要のない物質だということか。
爆発の規模だけでなく被害を含めた大災害としては、多分ハリファックスが最大なのではなかろうかと思う。1917年はまだ世界大戦中の出来事。大戦中だからこそ狭い海域に危険物質の移送が認められていたというのも事故の背景にある。
湾の周辺に街が広がってるので、大型船が警笛ならしてることで多くの人が何かあったと察知して港を見てたら火災が発生、余計にみんなが見物しはじめる。するとそこで積荷の高性能爆発物がドカーンと爆発して大被害となった。
日本では、枚方の弾薬庫の爆発などが有名か。
1939年3月1日14時45分、禁野火薬庫の第15号倉庫で砲弾解体中に不意に発火し、てん薬弾に引火し、大爆発が起こった。その爆発音は京阪一帯に響きわたり、19時までに計29回の爆発を起こし、爆発による火災は3月3日の正午まで続いた。弾丸の破片は半径2キロにわたって飛散し、禁野・中宮など近隣の集落に延焼した。
しかし多分、短時間の爆発および人的損害のスケール、そして関係者に与えたインパクトとしては、陸奥の爆沈(1943年)の方が遥かに有名でしょう。