ミサイル防衛などというものに大金をつぎ込んでいる日本でございますが、どういうものから防衛するかというと、現在のところはこんな感じのミサイル。
ロシアが超音速ミサイルの発射実験の様子をテレビで放映したそう。字幕を押すと英語が出る。
BREAKING: Russia Test-Launches New HYPERSONIC Interceptor Missile
まぁ、生まれてはじめてミサイルが飛ぶ動画を見た人は気づかないと思うけど、何度も見たことがある人は、はや!ってな反応になりますね。初速から違うんだなと改めて知った。
ということはこの手のものをツポレフなんかの重爆撃機に詰んで上から来られたら、その速度から来るエネルギーも加わるわけだから、どう対処せーっつんですかね。これまでもそうだったが尚大変って感じではないでしょうか。
2年前そんなことを書いたことが現実になっとるのだなといった趣。
でも、それでも、もしそうであるならば、アメリカが売り込んできた既存のミサイル防衛システムなるものは、打撃確率の問題ではない方面から、すなわち速度の問題から、抜かれちゃうんじゃないですか?という疑問を呼び起こす。そもそもそれあたらないから、という話。
多分これも一極支配妄想のツケ:技術編
オマケに、こっちは2015年のカスピ海からシリアのISISに向けて撃った動画。こうやって連発で撃たれるわけだすね。
Russian Caspian Sea fleet launches cruise missiles against ISIS sites in Syria
趣旨とまったく関係ないけどロシアの5世代戦闘機Su-57。
Super cool Su-57 (T-50/PAK-FA)
この操縦性は結局エンジンなんだと思うんだが、いやなんかすごい。そして、今年の3月のプーチンの様子を見ても、この人たちはまだ何か出してくるんじゃないかと疑っている私がいる。
性能面の話はおいておいて、誰もが言うことだけど、ソ連/ロシアの飛行物体はほんとにきれい。
逆に、どうしてアメリカってあんなデザインなんだろうとそれが不思議だ。どう考えても悪役が乗ってる飛行機だろ、それ、というのがアメリカのデザイン。爆撃機はまだずっしり感に意味があるからいいとしても、でも、主人公のじゃないよ、やっぱり。オスプレイは、そういえばその極致っぽい。見るからに禍々しい。ずらりと並んだ光景なんか、漫画でいったら悪者の基地発見!みたいな時に使われる図だろ、それ、と思った。
脅す、という発想だからなんだろうか? 誰か考察してほしいほど不思議だ。
確かにトムキャットはヒーローっぽい。というか、あのへんまでの飛行機にはそんな悪魔性はあんまり見られない気もする。イーグルだってカッコいいのもある(変種大杉)。
どこから悪魔性が宿ったんだろう(笑)。
航空機の造形的な美しさを特徴づけるのは主翼でしょう。安定性の高い揚力が大きい主翼(必然的に翼面積は大きくなる)はヘリモードでホバリングするときにデットウェイト&抗力(風に煽られた時に墜落させる力)になる。ヘリモードでホバリングさせるという要求にデザインが制限されるので、どうやっても妥協的な設計にならざるを得ない。航空力学的な安定性とトレードオフにして航空機としてなんとか飛べる程度の設計で造ってみたが、ヘリコプターとして必要のない主翼を持っているので、結局、ヘリとしても不安定な機体ってところだろう。
ダンプカーの積載能力を持ったスポーツカーを設計しろと要求したら、フェラーリでも出てくる車は残念なものになると思う。