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北朝鮮: TASSと国営通信の対話、ショイグ行くかも by NHK

2019-10-10 22:35:49 | アジア情勢複雑怪奇

トルコ動向が騒がれ、ドイツではかなりイヤな事件が起き、と物騒な感じがする今週ですが、日本では大型台風が近畿から東北まで広く被害をもたらしそうといった感じで怖いです。

この台風はこの間千葉を襲撃した「豆台風」とは異なり東の海上にある前線と混じって大量の雨を降らせそうな感じじゃないですかね。マジで、東京の東部の、要するに武蔵野台地に載ってない地区の人で古い木造家屋平屋、2階建てぐらいの人は避難できる場所を目算に入れておく必要があるんでないの、など思う。あと多分北関東南部の平地の人。小貝川、鬼怒川がだーっと南下した場所がそもそもの場所なんだと気付かされる展開になる可能性は結構あるんでないかと想像する。問題は雨でしょう。

 

そんな中、北朝鮮関連。日本のだけ見てるとミサイル、ミサイルってそればっかりだけど、その意味はつまり、自律的になっちょるってところでしょう。攻撃された場合の第2撃能力を確保してますよ、みたいな。

とはいえ、トランプは1週間ぐらい前にも、実務者協議を行うと言い切ったまま特に変化していないと思う。

トランプ大統領、北朝鮮ミサイル試射でも実務者協議行う姿勢
ブルームバーグ-2019/10/03

日経はそれが不満らしくて面白いとも思った。

トランプ氏、対話優先 北朝鮮ミサイルまた不問
日本経済新聞-2019/10/04

 

■ TASSと朝鮮中央通信

そんな中、北朝鮮の国営報道機関、朝鮮中央通信が、ロシアのTASSが協力関係を更新する契約を結んでいた。前から関係はあってむしろ良好だったと思うが、そこからさらに協力を拡大する模様。

PYONGYANG, October 8./TASS/. TASS Director General Sergei Mikhailov and General Director of the Korean Central News Agency (KCNA) Kim Chan Gwang signed a new agreement on cooperation between the news agencies in Pyongyang on Tuesday.

https://tass.com/society/1082121

 

それに付随して、北朝鮮の外交関係者が朝鮮とロシアの関係においてTASSが果たした役割は大きいよ、と褒めていた。

Senior North Korean diplomat commends TASS’ contribution to Russian-Korean friendship

https://tass.com/society/1082301

それはそうだと思う。

というか、TASSに限らず、北朝鮮という存在を普通に人間が住むところとして、面白い面もへんな面も普通に報じる姿勢を持っているのはロシアとかイランとかの、要するに西側に敵扱いされているところと言うべきでしょう。

前にもいくつか書いたけどロシアが作る北朝鮮についての報道は、ほっとさせられるものがあったりするもん。それを見て、逆に、西側メディアの北朝鮮報道って全く硬直してるよな、と思い出させられる。

プーチン・金会談から一夜明けて

 

朝鮮に行ったのはTASSだけでなく、チャンネル1(テレビ)の人も行ってるようなので、これはつまり北朝鮮内での報道にロシアものが今よりも入っていくって話だろうか。

冷静に考えればソ連という枠の中で一緒だったんだから、そんなに意外な出来事でもないともいえる。

現在の朝鮮中央通信は、wikiの英語版のところによれば、

  • 1946年12月5日設立
  • 報道交換の契約を46カ国と行っている
  • そこに韓国のYonhap、つまり聯合ニュースが入ってる(だから人々は北ニュースはここから見る)
  • 密接な提携者はTASSと新華社
  • 報道を翻訳して出しているのは韓国語、英語、ロシア語、スペイン語
  • ロシア、中国を含め世界6各国に報道拠点を持っている
  • アジア太平洋通信社機構の加盟国(UNESCO主導の機構)

 

だそうで、つまり現在の北朝鮮の建国よりも前からやってるという話ですね。北朝鮮の建国は1948年9月9日。重陽の節句の日付なわけで、これっていいなといつも思ってる。わざとこの日を選んだのだろうか?

 

で、現状、ロシアはソ連を止めちゃって、市場経済型の国家になってる、が、しかしだからといって西側の「思考制御」型の支配に屈してもない。ってところなので、北朝鮮としては付き合いやすいのではなかろうかと考える。

特に建国の前の朝鮮の解放において重要な役割を果たしたのはソ連に決まっておるだろーというのを、日本を含む西側各国が無視しているので、ソ連/ロシアと接近するのは建国の大義においても重要だ、ともいえる。

まさかここの部分がこんなに拘りのある案件だとは、私はつい最近までまったく考えていなかったっすよ、ほんと。

朝鮮の解放と朝鮮戦争レジーム

第2次大戦の結果を認められない唯一の国

 

■ ショイグ

ロシア国防大臣のショイグが、北朝鮮訪問を計画していると日本のNHKが報じている、とTASSに出ていた。どこから出てきた話なんでしょうか。

Russian defense minister may visit North Korea this month — TV

https://tass.com/defense/1082383

 

NHKによれば、ショイグは北朝鮮を訪問する前に中国を訪問するらしい、だそうです。

According to NHK, the Russian defense minister will visit China prior to his trip to Pyongyang.

 

こういうのって、どこから漏れたのか見てるって話なのかなと思ったりもして興味深い。

 

■ 「護持派」を踏まえて・・・

いずれにしても、今年中に何かがありそうな感じはする。そもそも今年の2月に、北朝鮮がトランプに、今年一杯だからな、とか言ったでしょ。あれは今年一杯しか待たないって意味なんだと思うわけですよ。で、それってなぁに?と考えるとこのへんを念頭に置くべきじゃなかろうか。

もともと中国と北朝鮮との間には中朝友好協力相互援助条約があって、20年ごとの更新で今も存続してる。

1991年までは、ソ連との間にもソ朝友好協力相互援助条約があったが、1996年に失効してそのままになってる。

考えようによっては、日韓+米が意気揚々と同盟を結んでいるのに、北の側の隊列が崩れたことによってこの地域のバランスが崩れたとも言えますね。

こじれてる南北朝鮮 & 中露朝、小じっかりの趣

 

そうすると、中露が悪い~とか言い出す人たちがいると思うけど、でも、冷戦構造護持派のアジアにおける大将は日本で、日本の中を見てりゃわかる通り、右も左もなく渾身の冷戦護持派が圧倒的多数なので、日本がこんなじゃ周りとしてはそれを踏まえて形を作るしかないっしょ、というのも理屈だと思う。

渾身の冷戦護持派大勝利であるらしい日本

 

ガラパゴスは続く、とも言えるわけですが、それは日本人にとっては辛いが他国人にとっては基本的に大した問題ではないので、誰も圧力をかけてくれないのね。

 

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