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フリーダム・ファイターから描けないNHK

2021-08-17 01:31:01 | アジア情勢複雑怪奇
アフガニスタン関連のこのNHKの記事はなかなか詳しかった。

アフガニスタン反政府武装勢力 タリバン勝利宣言 大統領は出国
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210816/k10013204961000.html

2021年8月16日 8時29分 NHK

トップにはこの写真があった。



こんな人たちが政権を取ってしまったんですよ、という意味なのであろうか。

また、

タリバンは旧ソビエト軍撤退後の内戦で国内が疲弊していたさなかの1994年にアフガニスタン南部で結成されました。

タリバンとはイスラム教を学ぶ「神学生」という意味で、隣国パキスタンのイスラム神学校で教育を受けた学生たちが「真のイスラム国家の樹立」を掲げて結成しました。

と描く。その前はないのね。

だがしかし、そもそも、アメリカのレーガン政権は、似たような人々を、「フリーダム・ファイター(自由の戦士)と呼んで、大絶賛して彼らに武器弾薬を支援した。

これは1983年、自由の戦士さんたちをホワイトハウスに呼んで、ソビエトの残虐さについて語ってもらっている様子だそう。




そこで、彼らを支援して、ソビエトを撃て、それが自由だ、ということらしかった。



兵士の訓練を受けたわけでも、組織だっているわけでもないアフガニスタンの若者をかき集めて、スティンガーミサイルの撃ち方を教えて、ソ連のヘリを落としたといっては西側では喝采を集めていたらしい。

1987年には一緒に記者会見もして、
ムハンマド・ユーヌス・ハーリス司令官とその戦士たちは、いわば、米国にとってのファウンディング・ファーザーズ(建国の父たち)と等価だと言ったそうだ。

 


そういうわけなので、タリバンさんたちの風体におののく必要はまるでない。西側が好んだような人々が今もいると思えば不思議もない。

そして、どうしてこんなにも明らかで、当時、西側がこぞって喝采をあびせたフリーダム・ファイターの人たちについてNHK他の記事は触れないんでしょうか? 

でもって、20年間で、2兆ドルほどかかったらしいんですが、フリーダム・ファイター時代のお金はここには含まれていないですね。では、40年トータルで、どのぐらいお金とリソースを使ったんでしょうか?

After more than $2 trillion spent by the US, Afghanistan is falling back to the Taliban

多分、これに麻薬ビジネスを含めて、これそのものが金儲けの手段だったという側面もありそう。だって、米国のみならず、各国からお布施を徴収してる。もう、膨大な金額。それで適当に高速道路ぐらい作ってみたって、どう考えたって帳尻合わない。

他方、アメリカ人だけでなく、欧州人も何万人も入っている。また、シリアなどにアルカイダを出したりする時にアフガニスタンと往復させていたりもしていたようだった。

つまり、ここを拠点にして、「戦争」名目で金を集めて、傭兵とNGOめいた集団に金を払うスキームがあったのか。


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ガニは世界銀行関係者 (ブログ主)
2021-08-17 14:07:50
セコイアの娘さん

ガニの亡命先の話は、勘ぐられるのが嫌なのでウズベキスタンに行ったとIndependentが書いた、ってことじゃないでしょうか。

多分、ウズベクに行ったとしても直ちに第三国に抜けたでしょう。

ガニは、ただの政治家じゃなくて世銀出身者ですから、相応にアメリカとかイギリスで豪勢な余生を過ごすんじゃないでしょうか。

ロシア外務省には、ガニをアフガニスタンで裁判にかけさせろ、という声もあるぐらいですから、到底引き受けるなんてことはないでしょう。
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ガニの亡命先 (セコイアの娘)
2021-08-17 11:23:44
米傀儡のガニ、亡命先は当然アメリカだと誰もが思ったろうが、ウズベキスタンに到着との報。
ガニは、逃亡に関して、ウズベキスタン、つまりロシアを頼ったということですね?米傀儡が、アメリカを頼らなかった、アメリカもまた傀儡の逃亡に手をかさなかったというのは、どういうことでしょう。
アメリカが傀儡の逃亡先について、事前に知らないはずがなく、米露間で調整されていたようにみえるのですが。ガニはロシアが監視してねということ?
それにしても醜悪。ヘリに入りきらないほどの現金、どこからきたんだよ!
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メディアのフィルターのかかった報道 (肥筑)
2021-08-17 10:58:40
朝日では一段横見出しで「タリバーン勝利宣言」として「・・・米軍の駐留が終了するのを前に、ガニ政権は崩壊した。タリバーン主導の国家運営が始まれば、アフガニスタンがイスラム過激派の温床になりかねないとの懸念が国際社会で強まっている。」とのこと。これは米大統領選で「トランプ氏が選挙に不正があったと根拠のない主張を繰り返している。」と同じように欧米主流メディア特有のフィルターが掛けられた記述だ。「・・・懸念が『国際社会』で強まっている」 、『根拠のない主張』 など。
だいたいアフガン ガニ政権が崩壊して一日も経っていないのに「懸念が強まる」などの評価は出来ない筈だ。
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映画ランボーから語ろう! (ローレライ)
2021-08-17 03:38:23
映画ランボーで、ヒーロー扱いしていた場面からタリバンは語るべきなのだ。
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