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シリア:アルヌスラを処分できない米 (2)

2018-02-25 15:54:29 | アジア情勢複雑怪奇

シリア情勢は、またまた世界中のマスコミやらユニセフ、赤十字やらが団結して、シリアの子供たちを助けてキャンペーンをやっている。

シリアの子供たちを助けたいなら、アルカイダ系(現在ならヌスラ戦線など)をあなたがたが支援しなければいいのです。

これ以外に言うことはないですね。

そして、この混乱が起きたのは、ティラーソンが、米はシリアに居座り続けると宣言したところから始まってる。

US presence in Syria aimed at solving questionnable geopolitical tasks — Russian UN envoy

http://tass.com/world/991474

で、アレッポ陥落前と非常に似たキャンペーンの仕方をしているだけでなく、またまた英仏の支援が入り込んでいるようだ。

政治的な動きを見ても、ティラーソンが米はシリアにいたいだけ居続けると宣言し、マクロンが化学兵器の騒ぎを持ち出し、あちこちできな臭くなった。これはつまり、シリアのバックとしてのロシア、イラン、トルコという形を壊そうとしていると言えるでしょう。

トランプ政権も結局オバマと一緒だな、ではありますね、シリアにおいては。

 

そして東ゴータの騒ぎが来て、話を国連にもっていって、「停戦よ!」と騒ぐ。

その支援のために、白ヘル、赤十字、ユニセフ、etc.が騒ぎ出す、と。停戦しないアサドは酷い人、みたいな。

しかしなぜ停戦かというと、要するに本気になったシリア軍(ロシア、イラン+で)にヌスラ戦線が壊滅されたら困るので、停戦させる、という話ですからね。

いーーーーっつも同じ。

自軍の情勢が悪くなると停戦と言い出す。マスコミを援用する。しかし、停戦合意を守るのは相手だけ、自分は態勢を立て直して好きな時に攻撃する。相手は弱る。

という順番です。理解しておきましょう。

今回は、クエートとスウェーデンの提案で安保理にかかっている。ロシアは停戦はいいが、内容を精査しないと合意できない、と言っている。当然でしょう。

 

シリア停戦決議を採択=人道支援へ全土で30日間-実現は不透明・国連安保理

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018022500136&g=int

 

昨日、ラブロフとスウェーデンの国連大使が電話会談していたので、ロシア&シリア政府側が完全にひっかけられたということはないと思うが、情勢的には、またかよ、というところ。

で、今回もテーマに「人道支援」が来ているのはアレッポと同じじゃないですかね。

つまり、アルカイダ系(西側系)は、住民を人質に取ってる。

シリア政府はそれを知っているから、一旦外に出ろと呼びかける。テロリストを追い払ったら元の居住に戻すから一度出ろと。

そうすると、アルカイダさんたちは人質がいなくなるから困る。

そこで、国際機関を使って人道支援をさせて、住民を人質にままにする、という恰好だと思うな。

 

ものすごい酷いことをしているわけですが、実際これはアレッポで本当にあったことなので、考えすぎだわ、にはならない。

また、アルカイダ&西側にとっては、ロシア人、シリア人、イラン人は殺すべき相手ではあっても、同情をかける相手ではないので、人殺しに躊躇なんかありません。

ナチを過去の事件と思うのは間違っている。でもってこれは、やっぱり洗脳作戦なんだろうとも思いますね。みんな似てるもの。

 

ということで、またまた酷い情勢になりつつあるわけだけど、今現在米と愉快なテロ仲間が使えるのは、アルカイダ系とクルド系のみで、クルド系はシリア政府の下に入って自治区を作るという方向性が常にあるので、アルカイダのようには使えない。

ということで、そのうちまたこのヌスラ戦線が出世魚みたいに名前を変えて、反政府派のラベルをつけて前線に置くが、後ろはいつも同じアルカイダ、つまり西側つーことになるんでしょう。

結局、長く見ていて思うのだが、前にも書いたけど、アルカイダというのは西側の特殊部隊の名前と考えていいのでしょうね。秘密連隊とでもいうのか。で、そこを使って世界中で騒動を起こして、正規軍を呼び込む、みたいな恰好。

考えてみれば日本の大陸の軍も、特務機関とかいう名前で工作活動に従事しているユニットが多数あったことが知られている。ここが現地に入って工作して、その後事件が起こる、マスコミ騒ぐ、正規軍でばる、という順序だったと考えてみることができるでしょう。

 

諦めない人たちがいる限り、世の中に平和なんかないし、これをやっていく間に、西側の民主主義なるものが基本形はステルス支配のカバーアップで、各国民に与えられているのはせいぜいいって自治体の自治ぐらいのもんだった、つまり数多の言論は単なる幻想に過ぎなかったことが日々明らかになるわけで、その先の世界はどんなことになるのか、不安な話だ、ほんとに。

 

■ オマケ

シリア軍が今朝、東ゴータ攻撃を開始した模様。

Breaking: Syrian Army begins first phase of East Ghouta offensive

https://www.almasdarnews.com/article/breaking-syrian-army-begins-first-phase-east-ghouta-offensive/

まぁなんてか、シリアは国連加盟国という現在世界においては満額の権利を有する主権国家なわけだから、そこに外国人の侵略軍(アメリカ)が居座るといい、そこがテロリストを使ってかく乱していることに対して、シリア国は撃退する権利がある。

むしろ国連はシリア国の側に立つ義務を負っているとさえ言える。

にもかかわらず、という話。


 


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