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公衆衛生問題かインフォデミックか

2020-05-17 18:20:59 | 欧州情勢複雑怪奇

10日ぐらい毎日1万人ぐらいの確定感染者をあぶりだしていたロシアの感染状況もついに下火になりつつある模様。

他方で、モスクワ市が大規模抗体検査をしだしている。無料だそうだ。1日20万件ぐらい可能であるらしい。モスクワ市の人口は1200万。

Moscow mayor launches unprecedented FREE MASS TESTING system for coronavirus antibodies

https://www.rt.com/russia/488742-moscow-free-mass-testing/

 

ここから、集団の感染状況を解析して、ワクチン投与計画を考えるという話でしょうね。

ワクチンの方は、予定通りいけば8月末に用意できる可能性が見えてきたらしい。

現在、前臨床段階で、毒性、反応などをみてる。それが1カ月ぐらいかかって、そこで割り出したものを基にして臨床して、といったスケジュールで、それがすべて上手くいって、予想外のことが行らなければ8月末までにできるかもしれない、と当局者がテレビで言ったそうだ。

Russia might register coronavirus vaccine by end of summer - expert 

https://tass.com/society/1157219

 

とはいえすべてのロシア人が一度に受けられるわけではないので、抗体検査等で確かめた分布を基に投与計画を考えるようだ。

前には、ワクチンは11月、12月あたりにできそう、と言っていたと思うんだけど、早くなった模様。要するに、夏のうちに第2波に備えてるんでしょう。冬が長い国だから。

 

どうなるのか誰にもわかりませんが、予想外のことがないよう祈りたいと思う。

 

■ 何をしているのだろう?

で、隣国がそんなことをしている一方、日本では、担当大臣が、下々の者、気が緩んでるようでいかんな、などとおっしゃる。

そういう抽象的なことは言わんでいただきたい。

根本的に日本の対応に疑問が大ありなのは、ちゃんと計画立ててやってるのか、そうならどういう進捗で、何が問題なのか、どう改善されるのか、みたいなことについて全然合理的なコンセンサスがみえないこと。

そもそも、何もしないと42万人死ぬとか言い出してパニックを誘って緊急事態宣言をしたものの、結果的に、たとえどんな理由であるにせよ、そんなに大量の死人を出すような状況にありそうにないことは明白なわけですよ。

そこをクリアにしないで、いつまでもいつまでも、未知のウィルスが、未知のウィルスがと一般人を怖がらせる心底は何ですか。ちゃんと言いなさい、ちゃんと、といったところ。(東京の選挙まで引っ張りたいので・・・なんだろうか)

しかも、最初は未知のウィルスでも、現在はこれだけ感染があって治療があって、直った人が大量にいるんだから、もう未知のウィルスじゃない。

あと、ワクチンが、治療法がない、みたいなことをまだ言い散らかしてる人もいるけど、いやだから、100万人あたり99万9,990人(日本)は死なずに終わるんだから、治療法がないというのはごく初期の不明な時期を除いて間違いでしょう。

そんなこといったら、風邪に特効薬なんかないですよ? どうやって生きてるんでしょうか。リューマチなんか古代から知られてるけど原因すらよくわからないまま対処療法でしのいでる。

 

■ ロックダウン

現在、ロックダウン(都市封鎖)は無駄だった論がポツラポツラと語られているようなんだけど、これは計画と場所による、といった話ではあるまいか。

日本ではなんちゃってロックダウンなので、あんまり感知されなかったかもしれないけど、都市部で、医療とその他関係者以外の車両が走ってない、人がいないという状況は、医療施設と患者を直接結び付けるにあたってとっても効率的。渋滞がないから救急車ががんがん走れる。

感染者の拡大を止められなかったとしても、医療を効率よく提供するという意味でメリットがあったのではなかろうか。

あと、移動制限をかけることは感染をさせない、じゃなくて、接触回数を減らすことで感染のスピードを落とす、という意味が主要だと思うので、感染者が増えているからロックダウンは意味がなかったというのは適切でないと思う。

その意味から、人口密集地でないところまで移動制限をかけ続けるのは無駄だったと言ってもいいと思う。

 

単純に、感染者数も死亡者数もカーブ作って減っていかないで、なんかとっても後手後手にまわってるイギリスあたりが文句言ってるという気もする。

イギリスの感染者チャートはこんな感じ。最後のあたりの棒の高さが2,500人ぐらい。

ドイツ、ロシア、初期以外のフランスなんかは、基本的に、移動制限ー感染スピード減らす→その間に医療準備→治療専念→他方で検査→両方やってるうちに感染者数も死者も減る

という成り行きで収まってきてるように見える。

ドイツはこんな感じ。最後の方の棒の高さが500人ぐらい。

で、これが噂のスウェーデン。

 

イギリスはいろいろ言うけど、結局スウェーデンと同じようになってる。

 

そしてこれが日本。欧州基準なら一回も緊急事態になってないぐらい。形としてはドイツ、フランスに似てる。

 

総じていうなら、前に書いた医療リソースの問題は大きいとまだ思うし、

新コロナ:大量検査・大量ベッド・大量動員

国家機構と国民に公衆衛生・医療は重要だという考え方がしっかりあるところとそうでないところがある、という分かれ目が見えたようにも思う。(日、仏、独はいろいろ似てるし、ニューヨーク州のチャートもこっち系)

ロシアと中国は、ある種「アクティブ感染症対策」とでもいいたいようなことをしているように思う。ウィルスキャリアも放置しないでおっかける&治しちゃう、みたいな発想。

 

で、わけてもイギリス、あるいはイギリスから出てくる情報が何かとってもいかがわしいというか、おかしいというか、この人たち何をしているんでしょう?というところがある。

興味が持てないから(どうせ後ろ向きだし)おっかけたくないけど、パンデミック、エピデモックじゃなくて、インフォデミックだという言い方をする人がいるのもまったく無理はない。


 


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