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国連安保理:外国ジハーディストは禁止だよ

2014-09-26 04:26:19 | アジア情勢複雑怪奇

国連安保理が興味深い決議をしていた。外国ジハーディストは禁止だぜ、だそうだ。

国連安保理、各国に戦闘員の海外渡航阻止を義務付け

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0HJ2KJ20140925

[国連 24日 ロイター] - 国連安全保障理事会は24日、全ての国に対し、武装組織の戦闘に参加するため海外に渡航する自国民の処罰を求める決議案を全会一致で採択した。シリアやイラクで勢力を強めている「イスラム国」などの過激派組織に多くの外国人戦闘員が合流していることを受けた措置。

(略)

決議は「外国人テロ戦闘員」が紛争の緊張を高めており、母国や渡航先の国にとって深刻な脅威 となる可能性があると指摘。加盟国に対し、海外の紛争地域に自国の戦闘員を渡航させることや、戦闘員の募集・資金調達を重大犯罪として取り締まることを義 務付けた。国連憲章第7章に基づき、違反国に経済制裁などを科す権限が安保理に付与される。

オバマ大統領は、ここ何十日とかいう話じゃなくて、何年もこうするんだからねと念を押している模様。

いや~、これはつまり、ムジャヒディーンだのジハーディストだのなんだのという名前で、やたらに過激は思想を植え付けては各国の若い衆を戦いに送り出すという戦法を禁止するという話でしょうね。

それって、アメリカの主要な作戦じゃないの、と思わず爆笑してしまった。特に直近はリビア、シリアが酷かった。

別の言い方をすれば、イスラムを使った過去数十年の混乱作戦は大失敗でしたの表明ではなかろうか?

アメリカ本体が正式に使うんじゃなくて、サウジ、UAE、カタールやらのお金持ち国に資金を出させて、どこか狙いをつけた国の政府を転覆させるというこのスタイルが行き過ぎて収集がつかなくなったその結果の一つが911周辺の出来事だったと考えると、その修正への一歩とも言える。

ただ、これらの国々が違反していたとして、果たして経済制裁なんかできるのか? 原油の輸出禁止とかできそうもないから各種の資金凍結とかか。それもいいかも。

イランのローハニ氏が、国連の演説で、中東に武装勢力を送り出した国々は謝罪しろと言ったらしい。

September 25, 18:38 UTC+4
Hassan Rouhani addressed the United Nations General Assembly on Thursday
http://en.itar-tass.com/world/751286

この決議は対象地域は中東とか限定されていないと思うので、中央アジア、ロシア周辺の出来事についても影響はあるでしょう。ロシアの治安当局者が進めるカラー革命モデルの混乱対応策の延長上にあるような決議なので、最初ロシアが出したのかと思ったらオバマだった。

武装勢力による混乱は実際中東だけでなく、チェチェンもこの流れの中にあった。最初はチェチェン人とロシア政府の戦いのようではあったけど、結果的にみれば全体がサウジのバンダル王子に焚き付けられていた。で、国家を守ろうとするロシア政府の動向を、西側諸国は、みろロシアはなんて凶暴なんだと煽って、あたかもすべてのチェチェン人が善人であるかのようなことを言っていた。その一方でかなり強固なカルト思想を受けたとしか言えないような武装勢力を送り続けていた。それがばれたのは昨年。ソチ・オリンピックを無事に済ませたいならシリアで折れろとサウジアラビアのバンダル王子がプーチンを脅し、プーチンに、

チェチェンの裏にあんたらがいるのを我々は承知してるよ、10年もね

と言われたとかいう話が出回った時。ゴルゴーって感じの話だった。(緊迫イラク情勢巡り、米・イランが異例の直接協議

さらにいえば、ウクライナ問題もそれでしょう。ただ、武装勢力とまでは認定されないから今回の問題でひっかかることはないと思うけど、ナチ、ネオナチ、極右集団であることを理解した上で利用したアメリカ&EU各国は反省すべきでしょう。

ものすごく風向きが変わった気がする。どうしたんでしょうね。ネオコン系統を追いつめるという話なんだろうか? もちろん、そんなの関係ね~とまたまたカオス作戦に精を出す人たちもいるだろうけど・・・。

■ 追記 ローハニ氏吠える

イランのローハニ氏は、盛大に正論を吐きまくっている模様。

http://rt.com/news/190640-rouhani-un-rise-extremism/

世界中で暴力的過激主義が勃興しているのは、特定の国家および情報機関の失敗のせいだ。それらの国家および情報機関が過激主義の勃興を作り出す手助けをし、そして、それに耐えられないでいる。

中東、中央アジア、コーカサスにおける西側諸国の戦略的な大失敗が、テロリストや過激派のたまり場を作った。

アフガニスタンやイラクへの軍事侵攻、シリアの発展に対する不適切な干渉は、中東地域における誤った戦略的アプローチの明らかな例である。

さらにこれもいい。

民主主義は西側から東側に商業品のように輸入される製品ではない。発展途上の社会においては、輸入された民主主義は弱くてもろい政府を作ることにしかならない。

西側諸国の代表者たちはどのように聞いてるんだろうか。

 


 

 

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板谷 敏彦
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