マティス国防長官が来年2月で辞任するそうだ。
米マティス国防長官 来年2月で辞任へ 安全保障政策に影響か
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181221/k10011755141000.html
これはまぁシリア撤退をトランプが押し切った時点でそうだろうなと思った。
マティスは、17年戦争となってるアフガンからこっちの戦争全般に対して責任のある立場、言ってみれば敗軍の将なんですよ。
ところがマスコミが、2016年12月にアレッポが陥落して以来のフェーズは今までとは異なる、という点を認識しないどろこか、まだまだ、まだまだ、まだやれる、とバカみたいに踏ん張り続けているので多くの人は気づかない。
とはいえ、アメリカの一般国民の認識は日本国民のそれより大分ましなのは論を待たない。
日本はこの2年を無駄に過ごしたようなもの。
で、マティスの世界観というのは結局昨日書いたイギリスの馬鹿諜報と同じ。
この中でマティス長官は、「独裁的な世界観を目指す中国やロシアなど、戦略的な利害がアメリカとぶつかり合う国々に対しては、きぜんとした態度をとるべきだと私は信じている。一方で、アメリカは同盟国と連帯することで国際秩序を発展させるためのあらゆる努力を惜しむべきではない」と述べ、従来からの軍事的な脅威に厳しい姿勢で臨む一方で、同盟国に対しては敬意を示すべきだというみずからの考えを説明しました。
世界の人口の大半は上海協力機構の中にいるんです。その人たちからすれば、世界中に少なくとも800カ所の基地を作って、制空権を奪ってレジームチェンジをしかけてきて、混乱と破壊を専らとするアメリカ軍より、中国やロシアのバランス感覚のある世界観の方がよっぽりフレンドリーなんですよ。
そして、中露が上海協力機構、一帯一路+ユーラシア経済連合で協力しあうという姿勢をこれでもかと見せている姿は、最低でもユーラシア圏内の人々にとって、出来損ない悪魔のしもべにならない道があるのだと考えさせることができただけでも、まったくの光明ですね。そして、それが何十億という人々の認識を変えていく。
新しい衣装を探すステルス帝国
米軍およびNATOは自分たちが過去25年ぐらいの間に、なんの罪もない一般人を200万人ぐらい殺していることについて詰問されるべき。
つまり、犯罪者集団だからこそ逃げ回って、永遠に戦争をしようとしている。
そしてその梃として、こんな感じの人たちを欧州のロシア周辺で養成してる。アホかと。
で、今日とても興味深いのは、日本のような属州地域では、マティスみたいな人が好ましい人物として描かれるわけなんだよね。つまり、従来の世界観から抜け出せないじじいが立派で、世界はもともと多極だからなぁといった感じで見てる人たちをおかしいと考えるらしい。
ここまで作った基地をどうやってマネージするかといえば、そうだ、欧州と日本に肩代わりさせて、そこを戦争の前線にして後ろでコントロールすりゃいいんだな、というのが米のオフショア戦略。それに見事にひっかかって空母作って喜んでいるのが日本。無茶苦茶お金がかかるからこそ米は自分の負担を減らそうとしているわけだが。
それもこれも、マッキンダー、マハンあたりが作った机上の空論を現実に適用してきた人たちの罪だと思うなぁ、私は。
新しい衣装を探すステルス帝国
最近の紛争の様子を見ればわかる通り、マジでこの机上の空論政策を遂行してるわけですよ。
で、結果的に最近の大きな出来事としては、こんなことが起きた、と。
これは、つい先だってのロシア北方からのベネズエラへの空路。Tu-160より問題はAn-124とイリューシンの一行だろうという話もあるけど、これについては項を改める。
ということで、いずれNATOは崩れるのではないのかというオッズがわずかながらあがってる気はする。しかしそうなれば、グラディオ作戦をはじめとしたありとあらゆるこの犯罪組織による無謀で無慈悲な、まさしく人々の希望を殺す行為は裁かれることになる。であればこそ、この組織はなんとかして生き延びたい。生き延びるためには戦争をして、地球ごと吹き飛ばすという判断をするのかもしれない。
Killing Hope:バックラッシュ論の先に進めるのだろうか
なんかな・・・日本軍のインパール作戦に対抗するために英国軍が「鉄桶作戦」だったか、したのに似ているかも。
内側で補給万端にして、敵を攻撃させて疲弊させて、あとは東南アジアのジャングルとゲリラたちに撤退時は叩き潰させる・・
それを攻守側を変えて、戦略的に再現しているような・・・
でも、攻撃側に自棄になれば、核兵器ボンってありえるのが、今とあの時の違い。
ではまた。