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ユーラシア vs お手軽ファシズム同盟

2019-02-06 20:55:01 | アジア情勢複雑怪奇

へらへらにこにこしながらご飯の用意をしていたら、大本営NHKが、アメリカが偉大さを選択するようトランプが言っているとかなんとかいっていた。state of the unionのスピーチのこと。

ということでスピーチを聞いてみてもいいが、今のところ気乗りしないので見てない。

 

そんなことより今日はこっちを考えたい。

櫻井ジャーナルさんが1930年代のルーズベルト vs ファシズム体制推進派の話を書かれていた。

 アメリカの巨大金融資本は1932年の大統領選挙でニューディール派のフランクリン・ルーズベルトが当選するとクーデターを計画した。ファシズム体制の樹立を目指したのだが、これはアメリカ軍の伝説的な軍人、スメドリー・バトラー少将によって阻止され、その議会証言が記録に残っている。ジョン・F・ケネディ大統領暗殺の背後にアメリカ支配層が暗躍していたと信じる人は少なくない。それを示す事実も明らかにされてきた。

民主的政権を倒して新自由主義体制へ「平和的に移行」しようと主張する人びと
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201902050000/
2019.02.06 

 

氏はこの話を何十回も書いていると思うが、実際この暗闘こそ、現在のアメリカを規定した。最後は、1944年の民主党大会で現職副大統領ヘンリー・A・ウォレスを落として、トルーマンという小物を民主党の副大統領候補に押し込んだこと。これが決定打でしょう。

今頃トランプが、偉大な国をどうしたこうした言っても、希望を壊された世界中の半分の人たちは鼻白んで聞いているのに相違ないわけだが、その始まりこそこの暗闘だと思う。

ともあれ、戦後のアメリカは、ダレス兄弟のようなウォールストリート&シティの家人みたいな人たちが暗躍して、いわゆる冷戦構造を作っていった。

ダレス兄弟の半世紀

2018-06-04 22:57:49 | アジア情勢複雑怪奇

 

1945年で大戦争が終わったのに、もう一度軍事同盟を作ろうとしたことが既にして不穏当な奴らだったわけですが、これがつまりあくなき世界制覇への情熱を示すわけでしょう。

もちろん、ルーズベルト構想だったらもっとよかったと言えるのかどうか、それはわからない。しかし、少なくとも、今とは別の道を行っていた可能性はあった。

そこから、朝鮮、ベトナム、インドネシア、中南米などがターゲットとなり大量殺人による「民主化」の時代が来る。

1970年代にはこれらのCIAの動きにアメリカ国内で疑義がわきあがり、チャーチ委員会などによって調べられる。

そこから、じゃあ、アウトソースすればいいんだなとなって、レーガン時代から民主化基金などという名前で、アウトソースした団体が多数できて世界中で民主化を旗印にしたクーデター騒ぎが巻き起こる時代となった、と。

 そのアメリカ支配層は体制転覆を正当化する口実として「民主化」や「人道」などを掲げる。そうした手法を政策として採用したのはロナルド・レーガン時代。「プロジェクト・デモクラシー」だ。アメリカ国内では偽情報で庶民を騙す目的で「プロジェクト・トゥルース」が始められている。こうした心理操作は効果的だった。

 

しかし、どうも息切れしているらしくはあるアメリカ様。

 

■ ユーラシア・プロジェクト

そんな中、ロシアのラブロフ外相が、

ロシアは中国を中央アジアでのライバルだとは考えていない、俺たちがやってるのはユーラシア・プロジェクトだから、と答えていた。

Russia doesn't view China as rival in Central Asia, says Lavrov
Business & Economy
February 05, 17:18 UTC+3
The top diplomat calls China Russia's 'strategic partner'

http://tass.com/economy/1043332

 

TASSはこんな風にいっている。

ラブロフ外相は、大きなユーラシアを作るプロジェクトというプーチン大統領のイニシアチブに言及した。

この大きなユーラシアの中で、ユーラシア経済連合(EAEU)、上海条約機構(SCO)、東南アジア諸国連合(ASEAN)が協力して、「すべてのユーラシアの国々が効果的に協力できるようになる」。

「他方で、中国は「一帯一路」というコンセプトを進めている」

The minister mentioned the initiative of Russian President Vladimir Putin to form a large Eurasian projectin which member-states of the Eurasian Economic Union (EAEU), the Shanghai Cooperation Organization (SCO), the Association of Southeast Asian Nations (ASEAN) could participate so that "all (Eurasian) countries would be able to effectively cooperate." "Meanwhile, China has put forward the ‘One Belt, One Road’ concept," Lavrov added.

http://tass.com/economy/1043332

 

数日前こんなことを書いた私としては、あたってたわ、と大変うれしい。

で、今後の課題は、結局アメリカの認識改革になると思うわけですよ、と書きたいところだけど、もはやそのフェーズを過ぎたのではあるまいか?

つまり、アメとEUの一部が基地外のままでも、ユーラシアの残りの部分は相応に、必要な紛争解決メカニズムを自分たちで作っていけばいい。ロシアや中国のような情報機関の充実した国がそこを補いつつセンターになって、貸座敷よろしく安全なところであちこちで会議開いて考えれば足りる。後は、不必要にアメの手先を入れないことが重要、みたいな感じ。これがつまり、上海協力機構の空間でしょ? 

倒錯の時代の終わりが見えて来たのだなと考えてみる

 

■ 周辺の行方 1

で、ラブロフの発言がどこで出て来たのか背景はよくわからないが、多分、アメリカを含む西側メディアが、中国とロシアは反目する、反目しなければならない、なるはずだ、という意思を持ってプロパガンダに余念がないからではなかろうか?

結局が南極、中露がくっつき、イラン、トルコが古豪として存在している現在の状況が西側としては許しがたいわけでしょ。

これに答えられない。

習:新時代だよ、プーチン:米を信じすぎたことが最大の誤り

2017-10-25 22:55:54 | 太平洋情勢乱雑怪奇

 

なんとかせな、と思っていろいろひっかけようとしているんだが、やればやるほどユーラシアの団結は強まる。

そういえばトルコのエルドアンがまたまた、imperialism(帝国主義)という語を使ってアメリカのベネズエラ問題を非難しているらしい。「帝国主義者の介入」、「ベネズエラはお前のものなのか?」とまで言った模様。

Erdogan slams US, EU for ‘imperialist’ meddling in Venezuela 

https://www.rt.com/news/450684-erdogan-slams-west-maduro/

 

西側諸国でこんな感じでアメリカを非難できる国は、70年代あたりを境に存在していないわけで、これってつまり、私たちって飼いならされたんだなぁって感じ。

トルコだのベネズエラにはそういう義理はないわな、そりゃ。

 

■ 周辺の行方 2

で、ユーラシアの古豪が団結していくと、よーし俺たちだって、となって、NATOと日米同盟こそ国の基みたいに思いなしてきた各国は団結するという構造が顕著となって、それがつまり冷戦パート2と書かれたりする。

しかしながら、冷戦はようやく冷戦、つまりcoldになったわけであって最初から冷戦しましょうといってやっていたわけではない。というか、普通に熱戦はいっぱいあった時代ですよね。

米ソの直接対決がなかったというのも嘘でしょう。ムジャヒディーンを入れてソ連を襲ってるんだから。

で、NATOと日米同盟こそ国の基派は、ユーラシアの周辺で何をするつもりなんでしょう?

 

ある意味で、ウクライナというのは満州事変だったと考えてみることもできるのかも。つまり、それまで、周辺の比較相対的にいえば小さい国への介入はテンコ盛りにあったけど、ロシア本体を攻撃するようなことはしてなかった。が、ウクライナを切り取った。

これを満洲を切り取ったのと同格と見ると、次は極東でなんかやるというのが歴史の教えるところではなかろうか。

中国のGlobal Timesにのっていた今日の記事では、

日本は、ファイブ・アイ(英、カナダ、AZ、NZ、米)グループの一角になって、シックス・アイになるべきだと言ってるらしいが、それは地域を混乱させるだろう、と。

Japan in Five Eyes will roil region
Source:Global Times Published: 2019/2/6 10:52:54

http://www.globaltimes.cn/content/1138087.shtml

 

実のところ日本の英米グループ化は既にはじまってるし、ほとんど完成していると言ってもいいでしょう。それをずっと見守ってきたのがユーラシア側。

多分、日本の人たちは、中露が団結している以上仕方がないのだ、と言うんでしょう。しかし順番から考えれば、たいして問題のなかった極東に波風を立て始めたのは明らかに日本というべきでしょう。尖閣といい、そして北朝鮮への対応もあやしいことが多すぎる。

そして、弱かったロシアをバラバラにしようという取り組みに日本が入っていなかったわけはない。

その前に、日本国民のほとんども気づかないうちに、イラク戦争からガイドライン法制あたり以降、日本の立ち位置は本当に変わってしまった。安倍政権はその上に出来た、日本国内の法制度を既に勝手に変更してきた事実にあわせるための、法制度の変更を目的としたクーデター政権という位置付けで見ると大変クリア。

 

で、どうするのか。それはユーラシア側ではなくて、周辺側の考え次第だと思うな、私は。

それはちょうど1930年代において、中国やロシアには自らを頼みとする以外に選択肢がなかったことを思い出させる。

 

■ イデオロギーの戦争を止めるべき

私自身の考えを一つ書いておけば、日本は国民の側についたリーズナブルな武装組織を作ることによって、イデオロギーの戦争に向かわされる、つまりイスラム国化(傭兵)を止めるべきだと思う。

つまり、日本には国軍がないんですよ。あるのは、西側至上主義というイデオロギーのための武装組織。アメリカの戦争とは防衛戦争ではなく、イデオロギー支配のための戦争。

これに対して、トルコが独立的であるのも、ロシアが独立的であるのも、自分たちと自分たちの国土を守ろうとする軍がいるから。中国もベネズエラも同様。国土を守るための軍は、通常地球の反対側の侵略行動には消極的です。

私が、朝鮮は独立できるかもな、と思っているのは朝鮮にはまだ民族の軍があるから。それは現在朝鮮民族集団の分布のうちのだいぶ北東にある。


 


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1 コメント

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Unknown (ローレライ)
2019-02-07 05:58:29
宗純さんのブログでは、民主党政権時代に海保が勝手に中国の漁船を逮捕した話が昨今の海自が韓国駆逐艦をアオリ飛行している話のパラレルな日本の国境拡大闘争として指摘されている。国民無視で勝手に開戦するパターンが再び登場している。
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