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トランプと米民主の戦争状態&やっぱりウクライナ

2019-10-03 18:29:41 | 欧州情勢複雑怪奇

昨日一日小忙しかったので一日遅れてるんだが、弾劾しかけてわらわら騒ぐデモクラッツの人たちをトランプが

We are at war. These people are sick

(俺らは戦争状態。あの人たちは病んでる)

と言っているのを見て笑ってしまった。実際、デモクラッツとそこに賭けてるトランプじゃ困るとしていろんな謀略かましてる人たちはもう異常者としか言いようがない。プラクティカルには犯罪者も多く含まれる。

そして、CIAとかの情報機関とか軍関係者はおいておくとして、民主党なる党の関係者は、政治勢力として、民主主義を標榜する集団でもないし、適法であることこそ民主主義の基礎みたいなことはもう言えない。

選挙で選ばれた大統領をどうしても認められなくて、次から次からどれだけ馬鹿なことをしたら気がすむんだよという話。


が、しかし、おそらくそれにもかかわらず、民主党はこの騒ぎでバイデン脱落、サンダース高齢だし心臓の調子が悪いらしいので脱落。

つまり予想通りウォーレンの線で行こうとしているのであろうと思う。

そして、もちろん、再度、私たちは自由と民主主義がどうしたこうしたと説教をする予定だ、と。


さてしかし、この設計はアメリカの外交政策が何をやってきたのかを見れば、あほらしくて聞いてられない話になる。

各地で各地の住民がそれなりに支持していたリーダーを、勝手に騒動を起こして倒して、場合によっては殺人を多数繰り広げ、自分の好きな形に他人の国を作り替えてきたのがアメリカ。というか、英米。そして現在は、英米を頭に欧州&日本をつけて、「独りよがりの枢軸」とでもいうべきグループを形成している。


■ カバーアップ

で、昨今の、トランプとウクライナの話から弾劾に持ち込むという、意味不明な出来事はなぜ起こされたのか。2つ見えるんじゃないかと思う。せんじ詰めれば1つかもしれないが。

1つは、国連総会において相当数の国家の代表が、パレスチナ問題に焦点を絞ったスピーチを繰り広げたことを隠したいからではないか。

この前、トルコのエルドアン大統領の分はエントリーしたけど、あれと同じように、ヨルダン、エジプト、イラン、中国、ロシアといった国を含む、最低でも10カ国以上がこの話を連続的に取り上げたようだ。総人数にすると地球の半分ぐらいいきそうな人たちともいうが。

イスラエルの土地はどこで終わるのだ? by エルドアン


要するに、この事態を受けて、メディア上に「大ネタ」を持ってきて騒ぐことで、イスラエルを庇ってるということではないのか、と観測している人たちがいる。

(他国人よりアメリカ人がとてつもなくこの件に反応しやすいのは、国連がある都合国連ものは中継されているから。ケーブルテレビはずっと中継してるはず。主要紙が取り扱わないにせよ)


もう1つはウクライナ。

同時期のウクライナの問題もカバーアップしたいものだったように見える。

こっちの方がスケジュール的には喫緊。

というのは、今、ゼレンスキー大統領は、要するに懸案事項を片づけようと大きな橋を渡ろうとしているから。


■ シュテインマイヤー・フォーミュラ

ベラルーシの首都ミンスクからの報道によると、ウクライナ東部で続く紛争をめぐり、ウクライナ政府代表団は1日、ロシア、欧州安保協力機構(OSCE)との3者協議で、東部に特別な自治権を与える手続きを定めた合意文書に署名した。

ウクライナ東部に特別自治権 紛争めぐりロシアと合意

https://www.asahi.com/articles/ASMB20SXKMB1UHBI05Q.html

 

これ、既に見出しが朝日の細工になってるけど、ロシアと合意したんじゃないでしょう。ロシアを含むノルマンディー4とかねてから懸案になっていた問題にようやく合意したといったところ。


あれだけ騒いだ大問題なのに報じられない一件は、10月1日に起きたそれ。

Ukrainian delegation signs Steinmeier formula during session of Contact Group 

https://tass.com/world/1080822


ロシア、OSCEとの協議の場で、
ウクライナ代表団のリーダー、レオニード・クチマ元大統領が、

ノルマンディー4と呼ばれるグループ(ドイツ、フランス、ウクライナ、ロシアの4カ国)が提案していた方式に合意の署名をした、

という話。

その方式の名を便宜的に「シュテインマイヤー・フォーミュラ(Steinmeier formula)」とか呼んでいる。

言うまでもなくドイツの大統領のあの人の名前で、あの人が外相であった2015年に作られたウクライナ安定のためのプロセスなわけです。

で、これは前にも合意される、される、という瞬間はあったんだけど、ウクライナ側のオリガルヒ+ネオナチが猛反対をして、できなかった。

 

ウクライナの安定化とはどんなものを目指しているのか。

それは、ウクライナ東部のドンバス地域に自治権を持たせて、全体としてのウクライナは割らずに行きましょう、ってことなので、要するに連邦化ですね。

 

■ 割れすぎてるから連邦化しかないだろうってお話

どうしてこうなるのかというと、現状

  1. ウクライナ東部とキエフ政権の間でいつまでも紛争やってられない
  2. 両者の亀裂はでかい

したがって、ウクライナ東部に自治権を与えて、連邦制にするという方向に行きかけてるという話。

これは2014年3月から出てる話だし、上で書いたようにフォーミュラ化されたのは2015年。

 

連邦化しかないだろうというのは2の問題ですね。

そもそも、キエフ周辺から西部にかけて、どんな人間が幅を利かせているのか? 

それは、ネオナチとオリガルヒなわけですよ。

こういう感じの人たちが、ロシアと我々は戦争状態にある~とか言いながら、まったく独自色の強い、すべてはロシアのせい、ロシアと我々は戦争状態にある~という歴史を学校で教えてる始末。ロシア語を排除して、みんなウクライナ語を話せと無茶なことを強制するのもやめない。

 「ウクライナ neo-nazi」の画像検索結果

 

であれば、東部の民族ロシア人たちが同じ国に同じ制度で入れるわけない。

ご存じない方のためにいえば、もともとウクライナというのが今の版図で存在したことは史上一度もない。ロシア帝国時代にもソ連時代にもない。現在の版図はソ連が行政上の都合で各地を入れて行ったに過ぎないので、東部、南部などにいるのはまったくの民族ロシア人。

その人たちからネオナチ使って言語を奪う政策を熱心に推し進める米民主党およびその小姓集団(日本のすべての主要紙を含む)は、これ以上ないほど差別的。そして、実にまったくドイツのナチそのもの。破廉恥すぎて笑えない。

 

で、米民主党とか朝日が、ウクライナの一体性をとかいうなら、この人たちを諫めて、ナチ万歳ってよくないですよと言うしかなかったでしょう。大笑いですよ、ほんと。

 

そういうわけで、まぁほとんど人道的な問題から、ウクライナは連邦制にするしかないわけです。ここまで来ちゃったら。

20年ぐらい前までなら、まだ、ナチスを称賛するって問題ですよ、とか、ヤクザ使って社会をコントロールするのはいけないですよとか、実に実に当たり前のことをヨーロッパ諸国とアメリカが一緒になってやっていたとしたら、まだなんとかウクライナの一体性を保つ道はあった。

しかし、実際には、それら欧州各国とアメリカ、そして資金供給という意味では日本も含めて、みんなして、ナチス万歳、バンデラ主義者万歳の勢力を拡大し、ついに2014年にクーデターを起こさせ、そこで選挙で合法的に選ばれて存在していた大統領を追い出し、オリガルヒとネオナチ集団にキエフを明け渡したのが顛末です。

 

■ キエフの反対派がどこまで行くのかがカギ

で、予想通り、ネオナチ集団はキエフから西の各地で、通りに出て反対、反対、俺たちは降参しないーーーーの大騒ぎをしていた模様。

ただ、見た目はおどろおどろしい集団のおどろおどろしい行動だったけど、ロシアTASSによれば2000人ぐらい、とか言うわけで、人数的には盛り上がらなかった模様。

Some 2,000 protesters in Kiev demand to reject Steinmeier’s formula 

https://tass.com/world/1081183

 

別のところで読んだところでも、ネオナチ集団は大規模デモにならなかったことにショックを受けているらしい。

ってことは、金出してるオリガルヒの一部(多数?)が流れ読んだってことじゃなかろうか?

 

だがしかし、議会での紛糾は続くでしょう。だけどここを超えないとどうにもならない。超えてもまだまだ問題だらけだとは思うけど。

 

■ 「ヨーロッパの問題だ」

で、なんでオリガルヒは流れを読みだしたのかといえば、そりゃだってポロシェンコが落選して力を失ったのが大きい。

そして、アメリカがトランプ政権になって、次もそうであるように見えることも大きいでしょう。

トランプ政権は、アメリカの大統領としてはウクライナを取ってしまうのも悪くはないなと考える考え方もあるだろうけど、今般の、どう転んでもこのままバレナイわけはない「史上最もあざといクーデター」を、ナチ信奉者を使って引き起こした結果をもらうのはアメリカにとってプラスか? しかもやったのは米民主党と欧州各国。

と考えた時、アメリカにとってマイナスの方が大きい、この問題は民主党叩きに使った方が有利、というのがトランプ集団の判断なんじゃないすかね。

特に、バンデラ主義者を国の誉れみたいにしちゃった現在のキエフ政権というのは、正統ナチス万歳政権なので、このままの姿でアメリカ国民に見せられないでしょう。あははははは。

これこれ、今年のお正月に正月から私が怒りまくっていた一件。

バンデラを称えるウクライナ&欧州ネオナチ同盟

 

振り返ってみれば、多分、ここがファイナル。9月25だか26だかに、国連総会出席のためにゼレンスキー大統領が米国訪問。その時にトランプと会って会談してる。

ここで既に米政界ではトランプはウクライナの大統領にプレッシャーをかけた、犯罪だ~、という騒ぎは起きているわけなので、勢いそこに着目されたインタビューとはなってる。

"NO PRESSURE" President Trump and Ukraine President Speak on Call Controversy

 

しかし、よくよく聞いてみるに、独仏はもっと何かすべきなのに、全く足らないよな、アメリカはウクライナによくしてやってるぜ、みたいなことをトランプは力説してる。

聞きようだけど、これはアメリカが主たるプレーヤーにはならないと言っているとゼレンスキー(またはこの人をかついだ集団)は読んだんじゃなかろうか。

いやもっと前から、上でも書いた通り、シュタインマイヤーフォーミュラは前からあるわけでこれが最も合理的な線。

つまり、現状では、アメリカが大きな力でそれを覆す意思をもって行動でもしない限り、流れを覆せない。シュタインマイヤーフォーミュラの方に行く他ない、ということ。

 

■ オマケ

いやぁ、しかし、面白いですね。

この話は、なんといっても、世界中の並み居るリベラル勢が、こぞって、ステファン・バンデラというナチ協力者を称賛するナチ・イデオロギー満載の勢力を支援しまくった、という点が面白い(笑)。

そして、

事態は、1月にロシアの読んでいた通り。

ロシア連邦安全保障会議書記のニコライ・パトルシェフさんは、最近のインタビューで、

ヨーロッパでネオナチ同盟が出来ることを排除しないと言っている。

これは主に、歴史修正の産物で、就中、第二次世界大戦についての認められた結果をひっくり返してきた過程の産物だろう、と言っている。

バンデラを称えるウクライナ&欧州ネオナチ同盟


 

実際問題、日本は国ごと、主要紙ごと、このバンデラを称賛するイデオロギーまるだしの集団を支援していたし、今もいるわけだしね。しかしそれだけじゃないですね。もっと前からそう。

これについてはさらに興味深い話があるので別途エントリーしようと思うけど、ここには日本もどっぷり入ってる。

 

ということで、これで来年トランプが5月9日に毎年モスクワで開かれる対ナチス戦勝記念パレードに出席したらどうなるんだろう? ますます楽しみになってきた。

 


 

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1 コメント

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Wiki情報の信頼性 (セコイアの娘)
2019-10-04 07:08:19
息子、ハンターバイデンのWiki(英語)を読んでいてあれっと思った。
ウクライナ、中国での収賄疑惑についてFalseと断定している。
疑惑についてWikiが判断を下すのはおかしい。余計なお世話だ。
ジョンケリーの義理の息子も、彼の投資会社に関わっている。表じゃPCなこと言っておきながら、裏で家族ぐるみで利権あさりをしている姿が目に浮かぶようだ。
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