紅葉を愛でに旅行していたらケルチ海峡ではウクライナ海軍が制止を振り切って海峡を突っ込んでロシア艦船に止められるという事件が起きていた。
RTのまとめ。
- https://www.rt.com/news/444853-russia-ukraine-ships-conflict/
- https://www.rt.com/news/444857-russia-ukraine-kerch-strait-standoff/
どうせまたNATOなんだろうと思うところだが、ここでロシアを批判する根拠が出来ることが目的なのか、それとも支持率8%とかいう低迷なんてものではないただのロス茶とネオコンの代理人のポロ陳子の策略なのか、どんなものなのだろうという興味は残る。
実際問題として、ロシア批判を国連を使ってできるというところが実効としては大きいのかなとは思う。これによって、こんなロシアと付き合うのかとノードストリーム2の再交渉をするぐらいの思惑とかありそう。
また、シリアでも事件が起きているし、トランプのロシア疑惑をしかけた本流にはイギリスMI6が色濃い、といった事情が明るみに出ており、さらに、プーチン・トランプがG20で会談する見込みであることから、要するに米露の対話路線への道筋を妨害する意味でウクライナ軍を使ったのか、という線もありそう。
この間、パリであった第一次世界大戦の停戦を記念する式典で、プーチン、トランプに落ち着いて会話させなかった一件から続いているのではあるまいか。
その後、ロシアと米のトランプ政権が共にマクロンに意地悪をしていたのは、そういう事情があると公表してるわけでしょ。
一方でウクライナの側にも、これに乗りたい動機はある。
来年3月に予定されているウクライナの大統領選挙でポロシェンコが当選する見込みは、英米が汚い手を使わない限り、まったくない。長いこと、支持率は1桁。
もちろん、戒厳令を敷いて、その間に事件を起こして、起こして、ロシアを悪者にして、さらに、反対派を殺して、投獄して、投票行動をさせずに、投票率10%でポロシェンコ支持80%とかいう選挙だって、そりゃやろうと思ったらできるだろう。そして、世界中の主流メディアが、ウクライナの大統領選挙でポロシェンコが勝ちました、折からのロシアの侵略的行動に対する強気の姿勢が有権者に受け入れられた模様です、と書けば終わり。できるでしょう。だって西側だもの。
西側が入り込んだ国の「民主主義」なんてみんなこんなもの。旧ソ連の小国はみんな、ほとんどコロニーにされて、そこで押し付けられた投票行動をしているだけ。
さはさりながら、人口流出の止まらないウクライナは100万人の国ではなくて、まだ3800万人ぐらいの人間がいる。経済政策などあるわけない、バンデラ主義者と英グループの軍事指導が入り込んだ狂った国でどこまで行けるのかを考えると、西側にとっても明るい展望はない。
だったらいっそ戦争だとか言い出す手合いがいても不思議ではない。ネオコンも人道主義を使った介入主義者たちも、戦争に対するリアリティーが著しく欠けているし、誰一人として専門家がいないというのは再々指摘されているところ。NATOの欧州軍も到底専門家とは思えない人たちだし(爆笑)。
挑発行為を受けてNATO各国とかアトランティスト(大西洋主義者)たちが騒いでるようだし、またまた国連では米の大使が狂人ぶりを発揮しているようだが、ペンタゴンが乗ってきてるようには見えないので、現状では軍事的緊張は限定的と言っていいんじゃないかと思う。しかし、油断はまったくできない。なぜなら、西側が使ってるその駒は、狂ってるから。
■ プーチンの反応:ベルリンに頑張ってもらいたいものだ
で、これについてクレムリンは、もうちょっとしたら正式に見解出す、と言っているところ。
もちろん、ロシア国内では、ウクライナの挑発は許さんと様々な地位の人が叫びまくってる。
プーチンは、半日後、ドイツのメルケルと電話で会談し、起こったことの成り行きを説明し、あわせて、ベルリンがウクライナの行動に影響を与えてくれることを望む、と言ったそうだ。
http://tass.com/politics/1032781
で、プーチンは、この間ドイツのメルケル首相がソチに来た時の会見の後の記者会見で、2014年5月にウクライナ南部のオデッサで起きた事件について、世界にはこれを忘れる権利はない、という言い方でこの事件を次のように語った。
あなたは覚えていらっしゃるかもしれませんが、3年前、オデッサでとてつもない悲劇が起こりました。ウクライナの過激なナショナリストたちが無防備な人々をオデッサのトレードユニオンビルに追いやり、そこで生きたまま焼きました。未だに誰に責任があるのか判明していません。グローバルコミュニティには、これを忘れる権利はありません。同じようなことが将来二度と起こらないようにするためです。
でまぁ、これはつまり、オバマがいない今、あんたの肩にかかってんだよ、とプーチンはメルケルに言ったわけですね。そして、メルケルは、相変わらずクーデターが起こったことを否定し、ロシアが不法で、ロシアが不法でを繰り返した、と。
米、アゾフ・バタリオンへの資金提供ようやく停止
■ 捕まえられたウクライナ兵士のコメント
ロシア対外情報庁がケルチ海峡に突っ込んでいったウクライナの船舶に乗っていて、ロシア対外情報庁に捕まえられたウクライナ兵士のコメント映像を発表していた。
Допрос украинских военнослужащих, задержанных в Керченском проливе
The Sakerのページで、速攻で英訳してくれた人がいた。ありがとう。読ませてもらいました。
Ukrainian sailors confirm that they deliberately entered Russian waters
http://thesaker.is/ukrainian-sailors-confirm-that-they-deliberately-entered-russian-waters/
これによれば、ウクライナの水兵が、ロシア海域に入る時にロシア側から止められたが、警告を無視して突っ込んでいったことを話してる。
なんかこう、クリミア危機の時、ウクライナ海軍があっという間に秩序正しく降伏したことを思い出す。そう、ウクライナ人のまともな人なら誰でも、ロシア軍と戦争することに何か活路があるなどとは思わない。もう絶対無意味としか思わないってのが普通でしょう。
投降してロシアに居住する権利をもらう方がはるかにマシとか思ってる人がいても、まったく驚かない。だって大多数は実際問題民族ロシア人なんだもの。
私は、ロシア内の民族、人種、文化、宗教、言語について詳しく知らないが、このピアニストの一件を思い出す度、やるせない気がする。ロシア内の分裂を煽る者がいるからこそ、彼だってウクライナ人だと叫んだわけであって、それって幸せなことなのかな、と思う。
ちなみに、彼の奥さん、子供二人を手にかけた上、自殺未遂した。英語もできず、頼みの亭主は演奏旅行でいない、アメリカにきておかしくなったのだと思う。
このピアニスト事件は、アメリカの都市部、真っ青な地域でおこったことなのだが、少なくとも彼のコンサートに集まった人達は、この若いロシア(太字)出身のピアニストを暖かく迎える空気で溢れていたし、主催者も、ロシア出身というのを、あたかも芸術性の高さを証明するかのごとく強調していた。
上つ方がいくらロシアヘイトを扇動しようが、このアメリカでも、一般庶民の感覚は又別なのだということ、ロシアに対し、ヘイトではなく一種の憧れさえ持つ人もいるということを言っておきたい。
ウクライナであると主張しないと夜も日も開けないメンタリティーにさせられた人の悲劇と思って読みました。私が北米でウクライナを叫ぶ人たちがおかしいと思ったきっかけも、言ってることが事実性を飛び越えているところでした。
クラシック音楽の場合、ロシア、特に南ロシアからは多数の優れた音楽家が出ているため、ロシアというのは憧憬すべき対象として今に至ってると思います。
だからその南ロシアをウクライナとみなせ、と言われても事実性によって多くの人たちは躊躇する(偉大な作曲家たちは現ウクライナの地であっても、ロシアの人として自己認識してる人たちだと知られすぎてる)。
するとウクライナであると主張しないと夜も日も開けないメンタリティーの人たちは裏切られたような気持ちになるんだろうと思います。
事こうなることについて微妙なファクターはユダヤ系だと思う。世紀の代わり目あたりに西側の音楽業界にロシアものを売り込んだ人たちはロシア帝国由来のユダヤ系であろうと思います(エンタメ一般と同様)。その人たちのうちのいくらかの人たちは現在Proウクライナかもしれませんが、全員をそう都合よく政治的にはできないのでしょう。
https://www.youtube.com/playlist?list=PL4lncidz0GcXufkLjBNW92MLZ07ALJm9l
半年ほど前の作品です。テレビ放映ではなくネット用に作られたものです。
「ロシアのユダヤ人」功罪半ばするというか、なかなかの問題です。僕が最も尊敬している論客は、ヤコフ・ケドミというユダヤ人でして、最も聴いていて苛立たせてくれる「リベラル」連中の大半もユダヤ人。キエフの上層部にもユダヤ人が多いでしょう。ポロシェンコもユダヤ系の筈です。プラスとマイナスが極端に振れるのがロシアの特徴だと思っていますが、その中でもユダヤ人の手に掛かると更に増幅する気がします。
層部にもユダヤ人が多いでしょう。ポロシェンコもユダヤ系の筈です。プラスとマイナスが極端に振れるのがロシアの特徴だと思っていますが、その中でもユダヤ人の手に掛かると更に増幅する気がします。
面白そうなものをご紹介くださってありがとうございます。週末に見ます。今ちらっと見ましたが面白そう。
ユダヤ人問題はロシア一国でやってもダメで、欧州側ではポーランド、ドイツと、アジア側ではイランとコーカサスを含めて研究してほしいところです。