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軍と警察の区別がつかないアメリカ

2014-08-19 02:27:04 | 太平洋情勢乱雑怪奇

アメリカのミズーリ州で起きた警察による青年射殺事件の余波がまだ続いている。

私としてはあんまり驚かなかったし、まぁそういう国ですからみたいな感じで見ていたんだけど、抗議、略奪、デモ、催涙ガス等のいわゆる治安出動がフルセットで揃ってもまだ落ち着かないようだ。

丸腰の青年(18歳)を警官が撃ったのは、警察は青年が銃を取ろうとしたからだとか言っていたと思うんだけど、それにしても警官なら相手が丸腰なら取り押さえりゃいいじゃんかと思うわけだし、仮に青年が1人で銃を持っていたとして、その状態を制圧できないほど技能に劣る警官たちなんだろうなとかも思った。欧州各国ってこういうの結構得意のように思ったりもする。

今日のVoice of Americaによれば、撃たれた青年の家族が連邦の検死解剖の前に独自の検視解剖を主張して、実行。それによれば、6発撃たれていて、2発が頭部だった模様。そしてそれは前から撃たれている、と。

(写真はハフィントンポストから

何をどう考えてもやり過ぎでしょう、これ。

警官は「手を上げた少年を撃ち続けた」、新たな証言 米
CNN.co.jp 8月14日(木)16時5分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140814-35052373-cnn-int&pos=1

この話と噛み合ってるわけね。

当たらなくて足に3発、胸に1発で死んじゃた、ってんなららまだ理解できるけど、頭部、いわゆるヘッドショット2発を含む6発で、全弾前からだったら、連射か、頭部致命傷で動けなくしてから残りを撃ったかのどっちかでしょうね。もう、拘束するという警察の役目というより、普通に殺人犯の心理になってないか、これ。ヘッドショットは恨み、憎しみの発露だから。警察じゃない。

多分、だからこそ連邦(つまり国家)が実施する検視以前に独自の検視を、となったんでしょう。

■ 法執行が強すぎるアメリカ

アメリカに住んでる時から思ってるけど、アメリカは法執行の部門、つまり警察だのシェリフだの、場合によっては連邦警察とかそういうところの威圧感が半端ない。一瞬そうでもないように見えても、次の質問で何か疑わしいとあちらが判断したら直ちに拘束される可能性を秘めている。そういう社会。(映画で見るような楽しいオマワリにあたる確率は低いので要注意です)

日本の社会みたいに「おまわりさんそりゃ違いまっせ」みたいに混ぜっ返せない。運転中に当局から車を止められたら、冗談めかしたり言い返したりするな、と人々は認識している。私はアメリカ社会のルールがよくわからんのでちょっと行ってみようと思って運転免許の学科みたいな講習所に行ったことがあって、そこで何度も言われたのがその「言い返すな」だった。

で、日本人は免許は取り直す必要がないのでそのまま路上に出て大抵何の問題もないんだけど、アメリカは自由な社会だ~みたいなノリで言い返すと思ってもみない目にあう。疑われて威圧されて、危うく拘束されるところだったという友人がいた。「おまわりさんそりゃ違いまっせ」みたいなノリで会話しようとしたわけ。で、助手席の人がそういう日米差に理解のある人だったので、割って入って事なきを得た。

いや、でも別にやましいことがないんだからどこにでも連れていけ、と思うあなたは日本人。アメリカ人だったら何の嫌疑がかけられるかわかったものじゃない(いずれ晴れるにしても膨大な手間とお金がかかる)、ここはなんとか丸く収めよう、と思うし、そうはならないようにしようと最初からおとなしく感じよく振る舞おうとする。

と、いろいろと思いだせばあれもこれもあるんだけど、既にしてそういう仕組みの上に、今日みたら、警官の装備が軍になっているらしい。

■ 軍と警察の区別がつかなくなってる・・・?

アサルトライフルを持つ警官、米警察の過剰な軍事化
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140816-00000022-jij_afp-int 

多くの国民は、1990年代に始まった「1033プログラム」が現在の状況を作り出したと考えている。この枠組みにより、国防総省は軍レベルの装備の余剰品を、米国全土の警察に寄贈し、いわばリサイクルすることができる。ファーガソンの警察も、この枠組みの恩恵を受けたおよそ8000の地方警察のひとつ だ。

 米国自由人権協会(American Civil Liberties Union、ACLU)のカラ・ダンスキー(Kara Dansky)さんは、「1033プログラムが始まって以降、地域の警察は戦闘用に作られた武器や備品をため込んでいる」と語った。ダンスキーさんは、以前よりも頻繁に警察特殊部隊(Special Weapons and Tactics、SWAT)が出動している現状についても、その大半は正当化できないと指摘する。

まぁ銃を持ってる国民がひじょーーーーに多い社会だから、警察も重武装になる、ってことなんだろうね。それにしても、装甲車に乗ってスナイパーライフルを持ちだす警察ってのも、なんというか凄い社会だ。

何かあるとSWATを出してきて、最初っから治安を回復というより「戦う」みたいなメンタリティーになってきたんだろう。

そのうちデモが発生すると無人機を飛ばして状況を確認し、その上で首謀者を無人機で攻撃するとかいう事態になったりしそう。その次は、街ごとに防備を固めてロケット弾を配備し、お金持ちで装備の潤沢な街と街が同盟を結ぶとか。さらにその次は、スラム街になっているところに砲撃を加えて再開発しようとお金持ち連合が組むとかになる。まぁ近代になって略奪と殺人で国土を100%征服して取った国だからね、彼らの歴史からするとあんまりへんでもない。

まぁそのなんだ。自分の国を平和に統治できないので他民族が仲良くしたり、協力しよっか~とか言いだすと、ぶち壊したくなるんじゃないかなど考えたくなる。


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