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追い詰められてるネオコン/トロキスト勢

2016-12-19 06:01:09 | 欧州情勢複雑怪奇

オバマは一体何がしたいのか、本気なのかそれともオバマ一流の釣りなのかわからないことだらけ。

最新のそれは、

米共和支持者、薄れる反ロシア 「レーガンもびっくり」
http://www.asahi.com/articles/ASJDK6CZ0JDKUHBI030.html

 「3分の1を超える共和党の有権者が元KGB(旧ソ連国家保安委員会)幹部のプーチン大統領に好感を持っている。レーガン(元大統領)も墓場でひっくり返るだろう」。オバマ氏は会見でこう指摘した。

 世論調査会社「ユー・ゴブ」によると、本来は「反ロシア」色が強いはずの共和党の支持者層で、2014年には10%にすぎなかったプーチン氏に対する「好感度」が、今月には37%にまで上がった。一方、民主党支持層の同氏への好感度はわずか12%だ。共和党内でロシアへの好感が広がる逆転現象が起きている。

 

つまり、共和党がロシアに釣りだされているのだ、騙されているのだ、だからオバマ&ヒラリーは正しいのだ、と読め、という記事ですね。

そして、トランプはロシアの傀儡だの騙されただの、はたまた選挙がハックされたの、リークじゃないそれはロシア政府のハックなのだのかんだのと、どこにも何の証拠もないことを世界中のメディアを通して、そうこれこの通り唐突に朝日が書くような様式で、広めている人たちがいるわけです。

シリアの状況をロンドンにあるたった一カ所の人権監視団に頼った記事を中心にここまでインチキ話を拡大したのと似てますね。

 

それは一体何のために? ポール・クレーグ・ロバーツとかinforwar.com等々の、オバマ政権が「偽ニュース」扱いしている名誉ある200サイト周辺では、エリートらが性懲りもなく静かなクーデータをしかけている、目標はトランプを大統領にしないため、と考えているようだ。

12月19日、明日の本投票でトランプを勝たせないよう画策しているだろうと言われていたし、今もまだそれが不可能かどうかは誰にもわからない。

ジル・スタインは何をしているのか

それがダメでも、ロシア政府との関連が証明されない限り大統領就任は延期する、とかなんとか現在の大統領であるオバマが行政府命令を出すということも考えられる。

そして、その間に事件が起きて、混乱が起きたら大統領が戒厳令的な何かが来るかもしれない。

金融資本家に守られながら当選したオバマが偽情報を振りまき、最後には戒厳令を出すとなったら、彼こそがファシストだって話になる。

しかし、この間ずっとそうであるように、オバマは反ファシストの、平和主義者だという「ふこれみ」が強く、この嘘をこの8年間一度も「メディア」は崩していない。私はそれが怖い。

従って、もしそうなったとしても、世界中のリベラルの人たちは何が起こったか気付かず、トランプこそ悪い、プーチンこそ悪いと言い出す仕様はできている。

つまり、現在懸念されているのは、「リベラル」と主張している勢力が主体となったクーデーターです。

ということで、オバマは本当にマジでどこまでやるつもりなのか。この1カ月は結構なヤマでしょう。またまた、突発的な「大事件」が起こるかもしれないですし。911の次は111とかか?

 

■ 共和党は反共だが、反ロシアは別概念

冒頭の朝日の記事に戻って、この記事はそもそもが「捏造」的。

なんでかというと、共和党は反共産主義者の集合体だったことはあっても、反ロシアが専門だったことは特にない。

だから、共産主義者じゃなくなったロシアに一義的に敵意を抱く必要は基本的にない。そこを、わざと曲解して書いている。

むしろ共和党は、党内に宗教右派を抱えているので、その人たちはキリスト教を守る上からもロシアとは協力すべき、ロシアは敵ではないという考えが非常に強い。この考えはシリアの紛争を通じてますます強まった。どうすんだよ、というほど強まった。

(そしてトルコが嫌い。コンスタンチノープルはロシアが獲るべき、とか言っちゃう)

2014年ですでにこうだった。

プーチンはアメリカ右派の希望の星なのか

 

さらに、中央銀行による世界支配を画策するアングロ・シオニストこそ我らが敵という勢力は、19世紀の南北戦争時代にロシア皇帝が艦船を派遣してくれたことを思い出すべき、とか密かに言っちゃう。

ロシアとアメリカは底流において同志

 

というところで、実はロシアとアメリカっていろいろと共有認識に至る道があるわけね。

KGBについては、じゃあブッシュのオヤジはCIA長官だろうという声も結構前からある。MI6とかモサドが何やってるかも言ってみろよ、とかとかでもうあんまり騒ぎにならない。

 

■ ネオコン/トロキスト

で、これって、プーチンがどうしたという衣装を着せてはいるけど、本当の問題は、ネオコンが取りついていると反ロシアになり、いなくなるとより現実的な集団になるという話だと思う。ネオコン虫に取りつかれた場合の異常な症状が民主→共和→民主に移ったって話(笑)。

 

  1. ネオコンは過激な反ロシア派である(反共産主義とは似て非なるもの)
  2. ネオコンはもともとは民主党にいた人たち
  3. ネオコンはレーガン政権時代に共和党に鞍替えして住み着いた
  4. しかし、ネオコンはヒラリーにくっついて民主党に鞍替えした(戻った)、一方共和党は、ブッシュを蹴落としたトランプが出て来た

つまり、共和党は現在ウォールストリート系のエスタブリッシュメントのリパブリカンは多数いるが、教条的ネオコンにとっての居場所は激減。

すると、クリントンについてきた教条的ネオコンが民主党を反ロシアの急先鋒にし、共和党はネオコンのあくなき永久戦争論を嫌い、核戦争への懸念からネオコンと戦ってるプーチンのロシアを支援する気になった、ってこと。

 

次に、ではどうしてネオコン一派はそんなにロシアを嫌うのか。一言でいえば、ロシア帝国の時代からロシアを破壊する工作に従事していた人々の末裔だから、でしょう。もちろん、別の言い方はあるわけで、彼らの多くはユダヤ人でロシア帝国時代ユダヤ人は差別を受けていた(というより身分制秩序があったというのが本当のようにも思うが)ので、彼らのロシア嫌いは徹底しているのだ、と。でもそれもう100年以上前の話なのにな、と思ったからなのか最近この手の説明はあまり見ない。そういえば。

この問いはアメリカの中でもぼちぼち語られていることは前に書いたけど、だいたいこんな感じだと思うわけです。

でさ、よくよく考えると、トロツキーその人というより、トロキストという仮面をかぶったロシア略奪派がアメリカに存在するって話なんだよね。

しかも、スターリンは、最初はボルシェビキ集団の一人だったけど、ポーランドによる侵攻の後、まずロシア再建だがね(一国社会主義)、と言う立場を取った以上、もはや永久に革命だ~みたいな理論家連中とは手を切ったわけ。だいたい1929年と言われているけどそのへんからロシアは共産主義運動にとって、労農が政権を取ったという意味である種の聖地だったかもしらんが、動きの中心地じゃない。

中心地は、実にアメリカにあった。

この人たちは一般にトロキストと呼ばれるが、よく見ればトロツキーとも決別しているんだから、シャクトマン主義とでも言うべきじゃないかという気がするけど、なんせこれらの人たちが根深くニューヨーク周辺に残り、民主党に合流していって、最終的にレーガン政権の時に一気に共和党に潜り込んで、そこで新保守主義(ネオコン)たらいう名前に変わった、と。

でさ、ブキャナンじゃないけど、マジでこのへんの現代のコミンテルンともいうべき人たちが世界を不穏にしてると思う。彼ら的には理想の状態になるまで革命だ、なんだろうけど、現地人にしたら迷惑三昧ですよ、まったく。

アメリカこそコミンテルンを清算すべき

 

やっぱりその、この100年ぐらいの話をだんだん整理してきているという状況認識は間違ってないように思うな。

1917年を見直す時になるのか2017年

で、日本の場合、左も右も「レジームチェンジ」歓迎派に近いということが実に深刻な問題だと思う。

朝日から産経まで、みんな同じ「進歩史観」なんですよ、日本は。




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2 コメント

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『コミンテルンはアメリカにあった』 (ローレライ)
2016-12-19 10:28:26
ナチス、日本、ソビエトの産婆役の『コミンテルンはアメリカにあった』と言うこと。スターリンは早々と離反したがナチスと日本は『律儀』に『殺される仕事』を完遂した!『戦犯たちも律儀者』だった。
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なにせ反ロだということ (ブログ主)
2016-12-19 14:27:48
実際そうだと思います。
イギリスもセンターだと言えると思います。それっぽいものが出版されたり、ある種のオルグを受けたりして各国に派遣される、という仕立てに見えます。
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