どうでもいい話のような、しかし恐ろしいような話。
安倍首相また国会で赤っ恥「法の支配」の対義語を知らず
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/248919
簡単に言えば、法の支配の反対は何ですかと尋ねられて、人の支配です、と答えられなかった安倍ちゃんでしたという話。
そして、であれば法の支配の意味するところもわかっておらないだろう、こまったものだというのが日刊ゲンダイの記事なのだが、私としては、4年前のこのエントリーを思い出し、さらにガクッと来る。
憲法学者の小林先生のお話。
安倍ちゃんが総理大臣になった時に出て来た「美しい国へ」という本を読んだ時小林先生は驚いたと。何に驚いたかというと、「法の支配」というべきところを「法律の支配」と書いている箇所が5カ所ぐらいだーっと出て来た。法律の支配では大学の答案なら0点なわけで、これはつまり、安倍ちゃんの回りにいる人はこの程度の人なのか、というのと同時に、間違いを指摘できる勇気のある人もいないのか、そういう世界なのか、と思った、という。
法の支配・法律の支配
小林先生のお話が安倍ちゃん周辺に漏れ伝わることもなかったってことなんでしょうね。
しかし、憲法、憲法言ってるんだからこの間にもいくらかお勉強、レクチャーのチャンスはあったんじゃないかと思うが、それもしてないってことなんでしょうね。ゴルフを学者さんとやってちょこちょこっと知識を整理する、みたいなことでさえできない性質?
上のエントリーで私が述べた疑念は、そもそも「美しい国へ」というのは日本語ではない元ネタがあって、それを翻訳、翻案した作品だから、「法律の支配」という、日本で高等教育を受けて官僚になったり、政策策定の周辺にいたりするような人ならまず絶対に出てこないような言葉が潜り込んだんだろう、というもの。
あれから4、5年たってもまだそう思う。そもそもなんか日本だからといって全員が日本のために働く日本人だと考えるのは多分間違ってるんだろうとさえ思う。NHKのニュースの立て方なんかを見ても、外人だよなって感じがすることがある。
ともあれ、なんでここまでアホな男にお家のルールを変えますみたいな調子で憲法を変えられないとならんねん、というお話。
この人が居座っているたった一つの理由は改憲だろうと思うので、一人ひとりが意思を堅固にして、断固反対していかないとだわと改めて思う。
コメントありがとうございます。
安倍氏というより日本の統治機構に参画している人たちの教養のなさ、言葉がもたらす結果への考察のなさがすさまじいレベルになっていると私も思います。
ただ、「人間力」は日本製だと思います。これは日本に存在し続けている奇妙な右派グループの発案だろうと思われます。
ここらへんの人は「個人」という言葉をどうしても使いたくない(憲法論議でも出て来るテーマです)。自立した個人の能力を高めようといえばすむところを、人間力などといっていると思われます。
個人の能力を高めるだと、恣意的な評価が出来なくなるけど、人間力なら能力と関係なしに気に入ったやつを高評価出来る。評価するのは特定の権力者。結果として力量を伴わない人間が要職について組織全体が壊死している。