この間西部さんが亡くなった時、ふとそういえば矢吹晋さんと大変良い対談をしていたのだったと思い出していたので今日あらためて見た。30分番組なのでとても短いが中身は、なかなか難しい。
2013年5月の放送。冒頭で、野田氏と胡錦濤氏の間がぎくしゃくして、尖閣が問題化していったところが話されている。
領土紛争―日本の対中外交責任を問う 西部ゼミ2013年5月4日放送
前から言っている通り、日中の紛争に火をつけたのはむしろ民主党政権時代だったことを、多くの人が忘れているのは非常に危険だと思う。
右にも左にも同じように、何が何でもアメリカの属国にさせないと気がすまない(それがタスク)人がいるという点をシビアに観察しないとだわ、とか思う。安倍ちゃんを蹴るといいことがあると思うのは間違い。次の方針を国民が突きつけないと、また同じ混乱になる。
これもそのニュースでしょうね。焦ってるね、しかし。
山尾氏「立憲的改憲」に待った? 枝野氏が表明した「懸念」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180201-00000011-jct-soci
で、それ以外にも、その険悪な関係になるにあたって、日本の外務省がやましさいっぱいの行動に出ていることなども語られている。
この本が下敷きになって、頭のいいお二人が話しているので、背景知識がないと頭に入ってこない系の会話だとも言えるかもしれない。矢吹さんの本は、西部先生が、これらの問題を語る上での必読文献だと絶賛しているのだが、書評さえ出してもらえないことも語られている。
尖閣問題の核心―日中関係はどうなる | |
矢吹 晋 | |
花伝社 |
尖閣の問題とは台湾の問題であることもさらさら語られているんだが、これは、日本の戦後処理の問題でもある。
で、ですね。日本のここ7、8年、あるいは2007年ぐらいからの10年か、それとも20年かいろいろ考えられるけど、でも直近のそれは殊に後悔の多い年月となったというべきなんじゃなかろうかと思いますね、つくづく。
とはいえ、つついた結果として問題が顕在化したことは良かっただろうと私は一応前向きに評価しますが。
どういうことなのかあらためて考えるに、こうじゃないのかな。
- 国連の機構改革&戦後70周年という区切りをめどにいろんな問題を解決しようとう案が出てくる
- 日本も周辺各国との問題に前向きになろうという勢力が多少はいた
- しかし、それはまかりならぬという勢力もいた
- 暗闘の結果、まかりならぬ派が優勢だった
ってところなんでしょう。