DEEPLY JAPAN

古い話も今の話も、それでもやっぱり、ずっと日本!
Truly, honestly, DEEPLY JAPAN!

寅年の春:五輪開幕、中露共同声明、ヘイトvs友情

2022-02-05 20:31:37 | WW1&2
2月4日、北京オリンピックが始まった。期日として太陰暦のお正月なので、そのムードも伴っているのか、開会式を待ち受けるチャイニーズのピーポーの様子などを見るに、単に五輪が始まったというより、新しいものが始まったという感じがした。新春なわけですよ。




でまぁ、そんな中、2月4日の日経は、開けたらこんなだった。

「民主勢と対決」というのが泣かせるね(笑)。誰なんだよその民主ってのはという感じ。




だけど、ともあれ、五輪を背景に、中国とロシアの増々の友好関係が語られているのは紛れもない事実。

ロイターの手短な紹介ビデオ。



まったく横道だが、プーチンが北京を訪問した昨日は、やっぱり習近平氏主宰の歓迎の宴会をやってんだろうか? ものすごく美味しいものを食べたに違いない。メニューだけでも見せてくれないかしらと馬鹿なことを考えつつ、ちょっと奮発して中華レストランに行く気になっている私がいる。円卓で食べたい。

ロシアと中国がそれぞれの首長が自分たちでも言ってるけど、友情の方がヘイトよりそりゃいいよな、と思わずにはいられない。ネオコンとか何を食べてるんだろう? ヒラリーが美味しいものを食べる図が想像できない。死体を食って、朝にはアフガニスタンから空輸した生き血を飲んでいたみたいな人たち。


■ 行動方針

友好関係の確認の成果として、長い共同宣言として発表されている。共同宣言というより行動方針の確認のための資料みたいな感じ。

両国の外務大臣たち。ここが何度も会っていた。この部屋の後にも、やっぱり夕食会があっただろうと想像してしまう(笑)。


Joint Statement of the Russian Federation and the People’s Republic of China on the International Relations Entering a New Era and the Global Sustainable Development

全部、今後のための重要資料だが、その中で昨日ニュースの見出しとしてロシア圏を中心に踊ったのは、NATOのさらなる拡大に反対だとのくだり。つまり、中国も正式にこの態度を取ったということ。

The sides oppose further enlargement of NATO and call on the North Atlantic Alliance to abandon its ideologized cold war approaches, to respect the sovereignty, security and interests of other countries, the diversity of their civilizational, cultural and historical backgrounds, and to exercise a fair and objective attitude towards the peaceful development of other States.


多分、このfurther(さらなる)というのが妥協の産物でしょう。ロシア提案は、NATOの軍事施設を1997年レベルに戻せというものだから、ゴルバチョフが騙されて以降のNATOに対して重大な苦情を申し立てている。(解散しろ、と言ってないだけマシみたいな感じ)

それに対して、さすがに中露共同宣言ではそこまで言う必要は中国側にないので、折り合えるラインとして、さらなる拡大はやめろ、すなわち、ブッシュが言い出した2008年のウクライナとグルジアを入れろというアホな提案を捨てろということですね。

そして、その、NATO拡大の話の次の文章では、

アジア・太平洋地区でのブロック化に反対する
米国のインド・太平洋戦略がもたらす負のインパクトに非常に警戒する

という話が続く。

The sides stand against the formation of closed bloc structures and opposing camps in the Asia-Pacific region and remain highly vigilant about the negative impact of the United States' Indo-Pacific strategy on peace and stability in the region.


ということで、欧州側と極東側で火をつけようとしているアメとその子分の動きに対して、中国とロシアは共同で対処するという姿勢が明確になった。


ここまでの8年ぐらいの間に、軍同士が緊密で同盟と呼ばない同盟関係みたいになっているし、外交の面でも、国連での協働が非常に目立つ。10年前まではこれはほぼなかったと言っていい。

中国は自分たちしか反対しない状況だったら反対しない、という傾向を強くもっていて(基本の方針だったという説もある)、自分しか反対しなくても反対するソ連とはまったく異なるあり方をしていた。

その理由は、言うまでもなくソ連は崩れるまで一貫して強い大国だったが、中国はその間その実力はなかったということですね。

それが紆余曲折あって、今日、大きな中国と相変わらずいろんな意味で強いロシアが友好関係を軸に、ユーラシアを安定塊にしようとしています、みたいなことになった。

■ 無法者

その手段としては、国連をコアにしながら、国際法の安定性を守ろうとするのではなかろうかと見える。何から守るのか。それは英米の無法主義者からですよ、もちろん。

あの人たちは、法、慣習、道徳といったものをぶち壊して、ヘイトとプロパガンダによって人を扇動させ、人殺しに向かわせようとするとんでもない集団になってしまっているわけです。これですよ、これ。




こうやって嘘をついて、様々な言論を抑圧し、曲解して、結果的に、まったく不必要なイラク戦争なる人殺し作戦を白昼堂々遂行しているわけです。シリアしかり、リビアしかり。

そして、それを思えば、この2つの国が友好を確認している状態は、西側以外の他の多くの国と人々に支持されていて当然。

米、EU諸国、日韓豪はここを理解しないと、自分たちがいつまでも、ロシアを、中国を、あろうことかその両方を「封じ込め」できるという妄想にしがみつくことになる。

この間、ナチ賛美の話の時につかったこの図が現状をよく表しているかもしれないよ。赤と黄色が緑を全部植民地にして食い物にしようとしていたが、緑が力を付けた。次に見えるのは、赤と黄色をユーラシアから排除することではないのか? そのぐらいの状態だと気付かないとならない局面ですよ。




■ 今や有害なプロパガンダ屋の集合体≒the West

ということで、いやほんと、2014年のウクライナのクーデターは本当に大きな出来事だった。あれはロシアの一般人の、the Westに対する諦めが決定的になる終わりの始まりだったと思う。ああ、ナチなんだなというやつですよ。

今、ドイツがロシアのRTを停止させたことに対する報復として、ロシアがドイツ国営のDWを外国人エージェントとして認定、ロシア国内での活動を禁じた。

それを受けて、ドイツが、ものすごく怒ってるのが、ものすごく滑稽。自分たちが何をしたかを絶対考えないのがこの人たちの特徴だと改めて思う。



今や、西側のプロパガンダがストレートに入ってくるような状態を放置するのは、おおまかにいえば(小ネタは正しいこともある、という意味)、破廉恥とか詐欺を横行させるのと同義なんだから、ユーラシア各国は積極的に、まずはBBCやDWを外国人エージェントとして厳しく取り締まることが求められるでしょう。

ものすごいことを書いていると自分でも思うけど、でも、そこまでやらないと西側の毒から人々を守ることはできないと真面目に思う。

名だたる有名雑誌がこんな風になっている状況を正常だと思いますか?ということです。




コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ウクライナ侵攻は差し迫って... | トップ | 我々の言葉こそ真実だ by 米... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
そしてシリア&イスラエル (ブログ主)
2022-02-06 15:01:18
ローレライさん

そういう動きの連動の先にあるものを見越して、ロシア海軍はシリアに集結して、シリアとロシアが共同パトロールをする、という動きが来る、と。

ということで大変なエリアが再び注目ですね。
返信する
姑息にイラン制裁解除宣言のアメリカ! (ローレライ)
2022-02-06 13:01:29
4日に姑息にイラン制裁解除宣言したアメリカ!ロシア制裁の穴をイランの石油ガスで埋める気満々。
返信する
中露 (金 国鎮)
2022-02-06 12:45:31
昨年中露間の貿易総額が1000億ドルを超えたそうだ。私は間もなくこの10倍には達すると思っている。
中央アジアのロシア圏の国々が重要な役割を果たすだろう。
どちらにしても往来は高速鉄道だろう。
どちらの国も中央アジアの実像を世界に向けて公開すべきだ。
日本では数十年前にNHKがシルクロードを放送したがこれはNHKが世界に先駆けて中央アジアを放送した画期的な番組だ。
NHKBSは質がすごくいい。
中露のどの放送局よりもいいと思う。
返信する
アメリカの身勝手 (地球戦国)
2022-02-05 22:46:35
ロシアと中国が頑張ってくれないと、世界はこのままアメリカの好き勝手にされてしまう、と思えるようになったのも、ディプリージャパンさんのお蔭です。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

WW1&2」カテゴリの最新記事