2週間ぐらい前からカナダとアメリカの国境が騒がしくなり、その後カナダの首都オタワにトラックが集結して大騒ぎとなって10日、ついにオタワ市が非常事態宣言を出した模様。
カナダ・オタワが非常事態宣言、トラック運転手のデモ長期化で
こういう感じ。オタワのイギリスの植民地に共通の作りみたいな恰好の国会議事堂の前に人々が居座ってる。
Ottawa’s Wellington Street has been blocked by trucks as the Canadian capital wakes up to a 10th consecutive day of mass protest over COVID restrictions. Meanwhile, local police announced that providing help, such as gasoline and food, to protesters could result in arrest. pic.twitter.com/5AkDbNJfrh
— RT (@RT_com) February 7, 2022
で、ワクチンの義務化を解除するまで頑張る、という説もあるし、トルドー政権を倒すまで頑張るといってる人たちも見た。
気持ちはわかる。大義もあると思う。そして、トルドーのアホが最初の頃、少数が参加してるだけ、みたいなまるでどこの安倍晋三だよ、みたいなことを言ったもんだから、さらに人々の怒りに火をつけてトラック支援が大きくなったと思うので、自業自得だろうとも思う。
さはさりながら、多分、オタワ、トロント、モントリオールの少なからぬ市民は懐疑的というか、困惑しているだろうと思う。だってアメリカ人に侵略されちゃったみたいな恰好だから。
オタワは米加国境からかなり近いところにある。右側(東側)の方で米加の国境になっているのはセントローレンス川。
Yorkというのが現在のトロント。
トロント、オタワ、モントリオールがカナダの重要資産のあるところなので、ここらへんをアメリカ人とそれに焚きつけられた群衆によって抑えつけられるというのは、古いカナダ人にとって並々ならぬ警戒心を抱かせるに十分だと思う。現実の政治にとってそれほどのことにならずとも、心理的に嫌だと思う。
1812年戦争においては北のイギリスが南のアメリカを攻めて、ホワイトハウスが焼き討ちにあったりするわけですが、今般は逆になるのだろうか(笑)。
オタワは周辺人口を入れればそれなりの数だけど市そのものは公務員ばっかりの小さなところので、そこが非常事態宣言を出すのはわかる。多分、市警では対応できないのでオンタリオ州警察に出てくださいとなるのかしら。
しかし、オンタリオ、ケベックの両州警察が群衆対応の治安テクニックに優れているなどというのはありそうにない。ヨーロッパ諸都市は国民が暴れる、警察がぶっ叩く、というのが日常なので結構対応がなされている。
どうやって収拾できるのか、全然わからない。
■ オマケ
で、いやしかし、今般の騒ぎとは関係ないのだが、でも、来るべき将来、アメリカを崩そうと思う人々は、このセントローレンス川を抑えることを第一目標にすればいいんじゃないかと、前にも書いた気がするけど、今もそう思う。
つまり、ケベック州を抑えればいいわけです。
移民を入れるとかフランス系を説き伏せるとかしてイギリス支配から離し、ケベック州が将来フランスの支援を受け、その時友好関係にあるロシア軍の支援を受け、その友好関係にある中国海軍の支援を受け、イラン軍とインド軍が協力を申し出る中独立を果たし、上海協力機構に入ると言い出したら、アメリカの防衛はとても大変。
ウクライナを取って、クリミア取って、ロシアを取ってとかいう欲を丸出しにした結果本拠地がダメになるということもあるとそろそろ気づいたらいいと思う。
アメリカ合衆国より前からあるロシアを割ったんだし、ヘルシンキ宣言をして共存を確認したのにソ連を割って、バラバラにしてやろうと各国がその動きに協力したんだから、アメリカ、カナダが割れて悪い理由もない。身から出た錆となるかもしれない。動乱はどっちに転ぶかわかるものではない。
ちなみに、1960年代には、フランスのドゴールがケベックを訪問した際に、Vive le Québec libre! (自由ケベック万歳)と言ったところ、カナダの首相から、カナダ人は解放される必要などないと抗議され、カナダとフランスの間で外交問題となったこともある。そして、今でもケベック独立問題はくすぶり続けている。
大体、この男、ワクチンファシズム側の人間じゃない。
それと、このFredom Convoy、Fundraiserに、カナダ西部分離独立(アメリカへの編入)を主張するTamara Lichとかいう人が仕切っている。(Wiki)
なんだかガッカリだわ。