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お笑い弾劾劇場、天壌無窮の西側国體、反・主流の潮流

2019-11-27 17:16:39 | 太平洋情勢乱雑怪奇

過去1カ月かそこら、アメリカではトランプ弾劾劇場という催しが行われている。興業として成功していないように見えるが、とにかく連続公演をしていた。

ネット上のロシア系の人たちが、アメリカがウクライナ化していると言っていたが、まさにそんな感じだった。もうぐじゃぐじゃ。次から次から言うことがおかしい人が出てきて、次から次から話が変わる。最近はまた、ロシア疑惑めいてきた。もうどうでもいい。

そんな中、今度はマイケル・ブルームバーグという大金持ち&メディア持ちのおじいさんが、トランプを倒すために2020年の大統領選挙に立候補することとなった。噂は長くあったが今度は表明した。

こういう大物が出た場合、それなりの華みたいなものが一瞬きらめいたりするものだと思われるのだが、なんかそういう感じが全然ない。騒ぎはあることはあるにしても、希望めいたものが全然みえない。

打倒トランプに、ブルームバーグが立ち上がった

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/11/post-13464.php

「ドナルド・トランプを打ち負かし、アメリカを再建するために大統領に立候補する」と、ブルームバーグ(77)はツイートで述べた。「ビジネス、政治、慈善活動におけるこれまでのユニークな経験から、私は勝利し、よき指導者になることができると信じている」

 

そもそも、アメリカが無茶苦茶なのは別にトランプのせいじゃないでしょう(笑)。

リビアという国を崩壊させ、シリア人をぶち殺し、ウクライナで一般住民をどん底に落とし、というとてつもなく異常なことをしたのはオバマ。

911という怪しいイベントを受けて、イラクをぶち壊して巨大な米軍基地こさえて中東を改作するとかやり出したのはブッシュ。

ユーゴスラビアをゴロツキを使ってぶち壊してセルビアに空爆しまくったのはクリントン。NATO拡大もクリントン。

その間、意味不明にバブルを作っては壊しを繰り返したのは、これら全部の大統領の時代。ロシアを民営化しようとばかりにゴロツキ使って破壊したのは主にハーバードあたりの学者&インサイダーを多用した民主党。

といった具合に考えてくれば、アメリカの過去30年の馬鹿みたいな世界制覇構想がもたらした大混乱の結末が現在だという他はなく、トランプ1人が何かしたわけではないことが普通に考えてもよくわかる。

 

にもかかわらず、相変わらず民主党の狂人たちは、トランプを落とせば何かが変わると信じているらしくて困る。

あれだな、ジハード系テロリストを多用しすぎて、自分たちも夢想系になってるんじゃないの? これを超えれば夢の世界があるはずだ、とか、これこそ私に課せられたミッションなのだ、とか、これを超えれば天国に行けるみたいな感じ。

だから、自分たちが、天壌無窮の我々主導の世界を願って邁進しているという、はたからみたら狂人集団にしか見えなくなっていることにまったく気づいてない。

自己利益を保存しようとしている大金持ち集団に、なんで貧乏人がついていかないとならないのかと貧乏人が疑問に思うことすら想定できなくなってる。

トランプを倒したって、イラクで死んだ子どもは生き返らないし、シリアの建物を復興させるのは中露の企業だし、アメリカの製造業は戻らないし、グジャグジャになった教育制度も戻らないし、アメリカが民主主義って何のことだ?という疑問を持った米国民と米国以外の人々の頭を再洗脳することも容易ではない。

ここで、どうして一般アメリカ人がブルームバーグに希望を見られるというの? 

まぁ、金で買おうとするんだろうが(既に広告費がすごいことになってるという話だ)、買い切れるものなのか、見ものですね。

 

■ アメリカ国内の反・主流

で、そうやって騙して騙しているうちに、主流メディア以外のメディアが小なりといえども育ってきたし、新しいジャーナリストも育ちつつあるといった流れがあるのは結構なこと。

ベネズエラ危機で一躍有名になったマックス・ブルーメンソールなんかもその1人でしょう。

 

西側メディアは、ベネズエラ市民には食料がなく、基本的な物品がなくて困っている、だからアメリカは援助(エイド)を届けているのだ、それにもかかわらず独裁者マドゥロは受け取らない、人々を盾にする悪い独裁者という報道を繰り返す。

そこで、アメリカ人ジャーナリストのマックス・ブルーメンソールが現地からレポート。

金持ちエリアの大きなスーパーマーケットにいって、棚にずらりと普通に大量にものが並んで人が買い物している様子を撮影してそれがネット上に流れた。

ものはある。とてもたくさん。でもインフレで高くなってるのが問題。でもでもドル持ちのお金持ちにとってはなんてことのないレンジではある。

また、ベネズエラ通貨を投機してインフレを誘って一般人に経済戦争を仕掛けているのはアメリカでもあるが、ベネズエラの金持ち、キャピタリスト集団だという話も中でしてる。

ベネズエラ:お話が作れないカラー革命

 

で、この人は次にボリビアも取材しているのだが、その間に、CIAの「訪問」を受けて1日留置されるという事件もあったりしたが、屈せず頑張ってる模様。

こういうの、ジャーナリストへの脅しって言わないんだろうか?

主流メディアのリベラルは無視しまくっているが、アメリカ国内でもブルーメンソールを支持する人もそれなりにちゃんと存在しているようで安堵。

 

また、既にジャーナリストとしての地位を確保していたが、途中からアメリカおかしいぞ路線に入っていったクリス・ヘッジあたりも、まだおかしいぞ路線を継続中で、ますます忌憚のない意見を吐いている。

我々のデモクラシーは危機に瀕していない。我々はそもそもデモクラシーの中で暮らしてない。我々のデモクラシーのイメージが危機に瀕しているのだ。ディープステート(将軍や銀行家、企業、ロビイスト、情報機関の親玉、官僚、テクノクラット)は、このブランドをサルベージしようと意図している。

Our democracy is not in peril—we do not live in a democracy. The image of our democracy is in peril. The deep state—the generals, bankers, corporatists, lobbyists, intelligence chiefs, government bureaucrats and technocrats—is intent on salvaging the brand. 

https://www.truthdig.com/articles/the-enemy-within/

 

これはとっても上手な表現だよね。まさに、って感じ。アメリカ人は別に民主主義に生きているわけではない。だって、選挙やったって外交方針1つ変えられないんだから(笑)。だけど、アメリカは民主主義に生きているというイメージが巨大だった。それが痛んでいるからエリート集団(あるいはディープステート)が焦りまくってる、と。

 

ここも素晴らしい。この人はトランプなんか大っ嫌いの方の人だし、トランプみたいな馬鹿を呪い倒したい方の人だと思うわけだが、それでも見てるところを見てる。

ディープステートにとってトランプの許されざる罪は、トランプが帝国の終わりなき戦争を批判したことだ。トランプにはそれを止めさせるための知恵も組織するためのスキルも欠いていたのだとしても。

But Trump’s most unforgivable sin in the eyes of the deep state is his criticism of the empire’s endless wars, even though he lacks the intellectual and organizational skills to oversee a disengagement.

 

これこそ真髄って感じ。

アメリカは民主も共和もなく、エリート集団は勝手に世界中に入り込んで勝手なことをしてもいいと勝手に思い込んでる。それを、そんなの無駄、できないそんなの、そんなのアメリカのためにならないと言っちゃったトランプ。これこそディープステートにとって「あってはならないこと」だと思う。

 

これって、ふと思えば、大日本帝国下において「この戦争は勝てない」と言ったら特高につかまる、みたいな話で、よく考えると大笑い。アメリカ人に教えてあげよう!先行体験があるぞ、って。あはははは。

要するに、何かこう、カルト臭い権力の作り方をするところは、異論が許せないんだろうね。

異論を言わせたら合理的にものを考えましょうって方向に行っちゃって、そうすると、そらあんた、ロシアやら中国やらイランがなんで「我々の世界制覇」プランに賛同せなならんねん、全力で反攻してきますがな、なんでそんなんせんとあかんのです? あかん、あかん、となるは必定だからでしょうね。あはははは。

 

ということで、天壌無窮のアメリカ国體、あるいは西側国體を維持しようという勢力がトランプを叩くけど、トランプそのものが倒れたとしても、このスキームの詐欺的あり方に気が付いたアメリカ人がいなくなるわけではない、ってところまで来てるなぁって感じがする。いいことよ!


 


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4 コメント

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Unknown (ローレライ)
2019-11-27 18:59:41
まるで八紘一宇の大東亜戦争中の精神風景のアメリカ!異論をトランプが主張するだけ日本よりましではある。
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天壌無窮が好きなのかしら (ブログ主)
2019-11-27 19:20:02
ローレラインさん、

そうなんですよ。日本にはこれは根本的におかしいだろう、という問題の立て方ができる政治勢力がない。

1945年において疑問を持ってた人は実はいた、しかし政治勢力にできなかった by 日高六郎

というのを思い出します。こここそ日本の問題なんでしょうかね、ってところ。
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当たってる (ハブグレジュンタのマミー)
2019-11-27 23:16:23
アメリカ生活44年。そんな私がアメリカ国籍を取らないでいるのは馬鹿なアメリカ人の一人になりたくないからです。私がいつもアメリカ人は馬鹿(全員じゃないですよ、もちろん。でも多くのアメリカ人です)。本当に言ってらっしゃること当たっています。今のトランプ弾劾、民主党がごねているだけ。ハンター・バイデンが中国や、ウクライナでやったことを考えるとそっちの方が明らかな違法だけど。
アメリカは所詮、自分の都合で動く国国民ですから。民主主義ではなく、都合主義です。
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ブレインデッドの民主党 (セコイアの娘)
2019-11-28 05:28:06
過去の教訓から全く学ぶことのない、デモクラッツ。
前回トランプに負けたのは、民主党が組織ぐるみでバーニーを潰したからに他ならない。
同じ過ちを、何度繰り返せば気がすむのだろう。
この東欧出身の大金持ちの出馬は、打倒トランプではなく、打倒ウォーレン。
この巨大脳死組織は、永遠に変われない。
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