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宇宙から見る

2015-04-01 08:34:46 | アジア情勢複雑怪奇

宇宙開発で先行すると地球上の争いに対して非常な優位を得ることができる、というのは容易に理解されることだろうと思うが、それは地上の物の見方でも同じだと思う。

「そう、私は宇宙人です」鳩山由紀夫、総バッシングに反論
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150401-00010005-jisin-pol

「そう、私は宇宙人です(笑)。それもいいじゃないですか。日本人より地球人、地球人より宇宙人です。宇宙人なら、国境も関係なく世界を見ることができます。視野がはるかに広い。政治家もメディアも一方向からしか地球をみていません。国民の皆さんは、いつか必ずわかってくれると思います。今後ですか?クリミアの真実は見ましたので、次はウクライナに行ってみたいですね」

ポッポを褒めたくはないという気持ちが支配的ではあるものの、私はこの態度は大事だと思う。

日本のことを考えるのなら、日本を離れてみないと見えない、なんだよね。畢竟、Aとはnot Aでないもの、なんだから。

日本では、国境も関係なく世界を見ることができるというとそれだけで猛反発を買ったり売国奴扱いされるわけだけど、それこそドツボへの道でしょう。

つまり、紛争が起っているのなら関係する当事者すべてを俯瞰しないと話は見えてこない、ってのは実際問題常識の部類でしょ?

で、俯瞰したビック・ピクチャーを前提に、自分の立場、つまり日本国としての立場を考える。これが順序。

日本の現在、いや日本に根深くある態度は、日本の立場から見て、日本の立場で考えることが正しいというもの。これでは相手や周囲を知ることができない。「彼を知り、己を知れば、百戦危うからず」とは真反対の態度なわけですよ。

相手の立場にたってものをみる、というのを相手の味方をしていると捉える心性は何に由来するのだろうかと私はしばしば疑問に思ってるが根っこがつかめない。

あと、性格というのは結局のところ相手によって変わる、ってのも大事だと思う。不誠実な話だけど、性格は関係線上にしか存在しない、というのはガイドラインとして大事だと思う。つまり日本の立場からしか見なければ日本に向けている顔しか見えないわけで、それってその対象のすべてを見ていることにはならない。

でもって、満洲事変以降(私はシベリア出兵以降だと思ってるけど)の日本の態度はまさにこの徹底的に自己都合で見た世界観による失敗の好例だと思う。

満州を完全に領有化したら、広い意味で&長年月において支那の人は何と思うのかがぽーんと抜けている。満洲、支那、一部モンゴルの資源を俺は必要だ、だから取りに行くという自己都合から導き出した想定が先に来る。だから反発されると驚いてみたり、場当たり的に武力を使うしかない、とか言ってみたりする。また、満洲はシナ人のものではない、というのもトリッキーな言辞だと思う。シナ人のものではない=日本人のものだ、ではないからね。

北部満洲まで取ったらソ連とぎちぎちに国境線を接するわけで、間に100キロでも300キロでも緩衝地帯を置いた方が結果的に双方にとって楽じゃないのか、みたいな発想もなかった。

武力行使というのは実際にはdecisive factor(決定打)にならない可能性がとても大きい。武力行使は時間稼ぎで、実際の決定打は、どうやって占領地を長く支配できるかでしょう。(だから、緩い文化支配、経済支配こそ王道だと思う ^^;)

ということはここの住民は何を求めているのか、周辺住民はこの動乱をどう見るのか、最終的にどんな感じだと周辺を含めて安定するのかといった観点を含めたビックピクチャーが必要。彼らから見ると俺らはどう見るのか、彼らが助けを求めるとしたら誰なのか、ここは歴史的に誰が入ってるのか等々、から考えないと長続きする政策は作れない。

ビックピクチャー、ロングショットは日本語じゃないけど、日本だって俯瞰、引いてみる、って言葉があるのになぜそれが生かされないのだろう。我がことながら日本の不思議の一つだ。

■オマケ

2015年のエコノミスト誌の別冊の表紙に日本がない、安倍ちゃんがいないと一時期騒がれていたけど、3Dメガネかけてるのがそうだと私は思ってる。つまり、世界見えてね~、見る気ね~、と言われたってことだと思うわけですよ。

(クリックで拡大)


自滅するアメリカ帝国―日本よ、独立せよ (文春新書)
伊藤 貫
文藝春秋

 

 


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