最近の事情を考える上で非常に面白いと思った記事。そのうちもっとゆっくり書きたいけど忘れないうちにメモ。
ドイツファシズムの残像が見えるよ、ネオコン、というタイトルで、アメリカの反主流メディアに出ていた記事。著者Todd E. Pierceさんは元軍人さん。
Neocons: the Echo of German FascismMarch 27, 2015
Todd E. Pierce
https://consortiumnews.com/2015/03/27/neocons-the-echo-of-german-fascism/
大事だと思ったのは、ドイツのファシズムというとナチのところから入るけど、その前の、ドイツ「保守革命」という一群がいるという話。
そうなんですよ。私もここは去年後半から気になっていたところ。
でちょっと書いた通り。
で、「保守」と言う語が日本で頻繁に使われているけど、これって、普通に考える普通名詞としての保守ではなくて、特定の意味を持った「保守」だった、ということなんだと思うのね。
で、ネオコンの源流はドイツ保守革命あたりだろうという指摘を受けて、なおさら、そう、日本にはずっとこの線を信心している一群がいるんだろうな、と思う。
このあたりの話は思えばネオコンとは何かという話の時にも出て来たけど、あの時レオ・シュトラウス以外にはあまり言及されていなかったのではなかろうか。
そして、一般にアメリカの独自性、アメリカのアホ性に話が流れて、ドイツに話が及んでいなかった傾向が大きかったように思う。
ドイツ保守革命一派は、終局的には反共路線として捉えられて、それが故に正しいような感じで受けとられる向きがあるけど、反共というのは話を矮小化しすぎでしょう。ここは、究極的には、反リベラル、わけても反エガリテ、ちょっとひねれば反メーソンって感じもあると思う。
そうやって整理してみると(まだしてないけど)、日本の「保守」と自称する一群もそうなんだよね。
そのへんを含めて、この勢力の長い影みたいな話は解明してみる価値があるなぁと、この長い論文を読みながら思った。でもって、日本の戦前を考える上で最も重要なのはこのあたりの思想の移入ではなかろうか、とも思う。
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