1週間前の5月19日(水)の午前中、家人に誘われて根津美術館に出かけました。根津美術館は3年半を掛けての新築工事が終わり、昨年10月7日新創開館していました。開館から1年間は、8回にわたる新創記念特別展が開催され、今回がその5回目。「琳派コレクション一挙公開」と名打って「国宝燕子花図屏風」などが展示されたのです。 (写真:美術館前に張られたポスター)
私は改築前の根津美術館へも行った事がありません。全てを家人に任せ付いて行きました。美術館到着が10時直前、5月23日(日)の最終日が近いせいか開館前に既に多くの方が並んでいます。
<尾形光琳の国宝「燕子花図屏風」は、『伊勢物語』第9段に登場する三河の国八橋の燕子花を題材として、意匠的な画面構成と優れた技法が渾然一体となった日本絵画の名品です。この「燕子花図屏風」が、4年ぶりに根津美術館の初夏を彩ります>とあります。
高校時代学んだ『伊勢物語』に登場した「かきつばた」、これを題材として尾形光琳が描いた屏風を目の当りにしました。絵心の分からない私ですが、濃淡の群青と緑青によって描かれた燕子花、美しいと暫し見入りました。(写真:庭から美術館を見る)
他に「桜花蹴鞠図屏風」や「四季草花図屏風」なども展示されていて、尾形光琳が描いた色彩鮮やかな世界を垣間見て、庭に出ました。細い坂道を下ると小さな池があり、そのには何と「かきつばた」が群生しています。見事な演出にも思えます。ここ根津美術館は庭園としても素晴らしい。高低差を上手に利用しての庭園。森林浴も楽しめ、何度も訪れたくなるお庭でした。(写真:池へ下る坂道)
根津美術館を後にして、家人は「教え子がやっている小さなお店に行ってみたい」と言いだしました。「雑誌に登場して、元気に活躍しているらしい。一度行った事があるので何とか行きつける」とも言いました。少し迷いましたが、全く偶然にその教え子さんと再会。そこは中国古美術品を扱うお店で、カフェも兼ねていて、家人と教え子さんは”いにしえ話し”に花を咲かせ、私は木のカップで美味しいコーヒーを味わい暫しの休息の後表参道を後にしました。