京都滞在の2日目は醍醐寺から方広寺・豊国神社へと回った。いわば秀吉デー。 醍醐寺は特に”醍醐の花見”として世に名高い。1598年(慶長3年)、秀吉がこの寺で催した花見の宴は実に豪勢なものであったとか。これを契機に秀吉・秀頼により金堂や三宝院は再建されたが、秀吉はその後僅か5ヶ月後にこの世を去るのであるから、太閤最後の輝きというべき花見だった。今回は初めてその栄華を偲ぼうと、まずは三宝院を訪ねた。
唐門や表書院は国宝。その他の建造物も国の重要文化財であるが、何よりも庭園が見事である。ここは一切が撮影禁止。私の拙い説明よりも、絵ハガキをスキャンした映像を見て頂くとしよう。 又唐門に見る豊臣家の文様は皇室の文様よりも中心に位置し、この寺が如何に豊臣家と強い絆で結ばれたいたかを物語る。内部撮影は禁止されているので外部から撮影したものが右写真。
三宝院を後に西大門・金堂・五重塔と歩む。次第に紅葉が鮮やかになってくる。特に池を背景にした、弁天堂付近の紅葉は一段と赤味を帯びていた。成身院から奥は上醍醐。下醍醐からは山登りで1時間の距離。そこは醍醐寺開創の起源となった醍醐水や国宝の薬師堂などがあるという。山登りなど一切興味を示さない家人が、珍しく「近々にここを登りたい」と言う。旅ならば何でも好む私としては、これ幸と、「来年の秋には是非」と、スポンサーに念を押した。
帰路は醍醐寺の外側に沿っての散策。落ち葉踏みしめの軽いハイキングが心地良かった。山道を下り切って、雨月茶屋でマタマタ、焼栗(山栗)を購買。醍醐寺は山栗と重ね合わせで記憶に残るだろう。世界文化遺産に登録された醍醐寺は雄大で奥の深いお寺さんである。(写真:弁天堂)
(国宝の五重塔)