区議選が終了し、1ヵ月あまりが経とうとしている。ラジオ体操に参加している当選者から聞いた話では5月7日が文京区々役所への初当庁で、今回初めて当選した4名の新人研修も終了したそうな。
文京区々議選の期間中に、候補者3名の方が富士神社のラジオ体操に顔を出していた。引退して後輩にバトンタッチをされた方の姿もあった。皆、選挙目当てではなく、いつもの様に、普段の延長線上での、ラジオ体操へ参加。それもあってか、皆さんの候補者への目は温かく感じられた。
投票券が3枚欲しいと語った人もいた。開票の翌日のラジオ体操参加が怖いと言っていた人もいた。体操参加者の候補者のなかで、落選した人がいたら何と声を掛けたらよいかを心配していたのだ。政党・政策よりも、人や人情に重心が傾く傾向がある区議選。
開票結果は? 富士神社ラジオ体操会場に顔を出しいてる候補者は全員当選。開票翌日は笑顔が多かった。「富士神社の御利益だ」と冗談を述べた人もいた。
ここで地域自慢を述べれば、文京区は23区の中で投票率が一番高かった。しかし、49.93%と5割を割っている。これは大問題だ。全国の自治体首長選挙の低得票率も、投票する側の問題だけではい。
選挙期間中に、候補者の中に同じ姓の人がいた時の、票数をどう数えるかが話題になった。無効票は別にして、姓だけ書いて名前がない票をどう配分するかの問題だが、一時的に、均等割かとの結論が出掛ったが、文京区の広報に選挙結果一覧が乗り、姓が同じ候補者数人の場合の票割は、「小数点以下は 按分切捨て票」と書かれていた。
例えばA氏B男とA氏C子の3例を書いてみると
(例1) A氏B男 200票 A氏C子 100票 A氏とのみ書かれた票が3票なら
B男の法的確定票は 200+3×200/(200+100)=202票 同様にC子の法定確定票 101票
(例2) A氏B男 200票 A氏C子 100票 A氏とのみ書かれた票が5票なら
B男の法定確定票は 200+5×200/300=203.333 同様にC子の法定確定票 101.666
(例3) A氏B男 198票 A氏C子 99票 A氏票とのみ書かれた票が8票なら
B男の法定確定票は 198+8×198/(198+99)=203.333 同様にC子の法定確定票 101.666
この辺り分かりずらいという方は、飛ばして最終数行をお読み下さい。
同じ姓の候補者が数名いて、その姓しか書かれていない場合でも、上の様な按分方式で法定得票数は確定する。
逆に法定確定票から、按分に回った票(=姓のみ書かれた票)を確定出来ないかと考えた。連立方程式を立てれば問題が解決すると考え式を立て、計算を始めようとして止めた。上の例2と例3の両方の様に、法定得票数が確定しても、按分票が2通りある場合があり、この問題の解は多数あること(不定解と呼んでいる)が予測されたからだ。
しかし、何か上手い方法は無いかと考え続けてきて、エクセルに頼れば解決するかと思い至り、具体的なある問題の解決を試みた。
今回の文京区議選でA姓B男氏に相当する方の法定確定票は2216,210票で、A姓C子氏に相当する方の法定確定票は1793.789票で、両者の合計数 4009.999票。 これは両者への得票数とA氏とのみ書かれた票の合計が4010票ということだ。B男氏・C子氏ともに小数点以下が循環しない小数なので、表計算ソフトエクセルで解決が可能かと考え、エクセルで表作成した。
下の票は、横にC子氏と書かれた票数を、縦にB男氏と書かれた票数を記入し、その時のC子氏の法定確定票の計算結果の一覧表を作成した。その数値が1793.789となるセルを捜すと、あつたのだ!!
C子氏 1792 票。B男氏 2214票 の交叉する欄(=黄色のセル)を見てほしい。法定確定数1793.789と一致するではないか。この結果、A姓のみ書かれた名前無き票は4010-(2214+1792)=4 と推定出来た。
結論を書けばA氏に投票した方のうち、名前を書かずに苗字のみA氏と書いた票は4票と推定できる。全体の約0.01%であった。