マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

六阿弥陀道を行く(その3)

2020年10月03日 | 東京散歩

 第3番無量寺・第4番与楽寺・第5番常楽院については既にこのブログに綴っているので、今回は六阿弥陀道そのものについて記しておきたい。

 第2番延命寺→第3番無量寺(真言宗豊山派)
 延命寺からは、まずは都電小台駅に出た。そこからは、「旧小台通り」と呼ばれている狭い道を進む。この道はミニベロ(自転車)で荒川土手まで行くときに通る道でもある。六阿弥陀道の名残か商店街がしっかり続いていて、銭湯通の間では名高い「梅の湯」などがあったりして嬉しくなる。明治通りを越えJR線路に突き当たり、8月5日に発見した道標に再会した(中段の地図 1地点)。



 ここから先、新田端大橋を渡ったが、江戸時代は江戸坂(中段地図 A地点)を上って高台に出たはずだ。坂の途中に坂の由来が書いてある。「田端から下谷浅草方面へ出る坂で、坂名もそれに由来するようです」とあるが、逆に阿弥陀詣の人々にとっては相当な高低差のある難儀な、登り坂だったろうなと推測する。坂を上りきってしまえば、筑波山や関東平野が一望の絶景が待っていたはずだ。阿弥陀詣で唯一の高台は今では田端高台通りと呼ばれている。聖学院の前を過ぎ、本郷通り(日光御成り街道)に合流した。






 無量寺への入口は下の地図に見る如く本郷通り側にあった。台地を下った所に本堂が建てられている。このお寺さんは背後が高台故か木々にも囲まれ鬱蒼たる雰囲気がして、私はここが一番気に入っている。次の寺への道しるべとして、道標中段地図 C地点に道標があったと思われ、こう書かれている「六阿弥陀すえ木のくわんおん江 これより右一丁目補陀聖林寺(中段地図 B地点)」。(青字の末木の観音昌林寺についてはいずれ)




 

 第3番無量寺→第4番与楽寺(真言宗豊山派)
 C地点を左折し旧古河庭園塀沿いの道を進んだ。本郷通りを越してなお真っすぐ行くと山手線で唯一残る踏切(上の地図 D地点。写真は下)にぶつかる。踏切を越え、田端中学や八幡神社を左手に見て進むと「赤紙仁王通り」で、田端へ通じる切通を横切れば与楽寺はもうそこだった。
 

 第4番与楽寺→第5番常楽院別院(天台宗)
 与楽寺から道灌山通りへ出ると、そこから先は六阿弥陀道が一番そのままの型で残されているように思える通りとなる。行く手左側に多くの寺が現存しているし、南泉寺門前(右写真)と谷中図書館付近には六阿弥陀の道標が現存している。





 田端方面から上野方面へと至るルートは少なくも3つあった。尾根道として
は現在の諏訪台通り。谷道としては夜店通りから蛇道を経て不忍池へ続く藍染川沿暗渠。その両者の間を山裾道の六阿弥陀道はあった。しかし、この六阿弥陀道は三崎坂で途切れてしまう。そこから先は谷側の道に合流したと推測している。ともあれここからは藍染川沿いの道で不忍池へ。そこから東天紅裏は直ぐ近くだし、江戸時代に常楽院があったとされる、現ABABもそう遠くはない。