去る10月1日(木)、80代一歩手前の誕生日を迎えてしまった。例年だと夫婦二人して何処かへ旅に出るか、都内のそれなりのお店に出掛けていたが、今年はまだコロナが終息していないので、どちらも取りやめていた。10月のこの段階ではGo To トラベルは見送っていた。ただ、ハーヴェストクラブ熱海伊豆山(ビアラ)の予約状況を見ると11月はまだ空きがあり、Go To トラベルを体験しておきたかったので、3連泊の予約をし、旅行計画を考え始めてはいた。 それはともかく、今月はまだ巣ごもり中の誕生日。妻は少し豪華なテイクアウト を考えていたらしい。動坂下での買い物帰りの折、初めて見るお店の前を通った。以前から営業していたのかも知れないがその時初めて気が付き、店頭にあるパンフレットを持ち帰った。「しとり」という店名の割烹料理店だった。夜の営業だけでなくランチもテイクアウトもありだが、Takeoutメニューが実に豊富だった。
一度ランチをテイクアウトしてお味を拝見しようと、9月下旬に「煮穴子と生ゆばのあんかけ 弁当」を電話予約した。予約した日に取りに行くと、経営者兼板前という雰囲気の人から名刺を渡された。そこには「代表 倭文智郎」とあった。私は読めなかったが、帰宅後妻に見せると「“倭文”は“しとり”、名前を店名にしたのね」と言った。東京、京都で二十年、和食一本で修行してきたとのパンフレット文は成程というお味だった。これならば、誕生日の料理の注文をしようと決めた。
10月1日が生憎の勤務予定日、2日遅らせ3日に誕生会をやった。酒は〆張鶴、料理はしとり、参加者は2名。料理が主役だった。料理は「おつまみミニセット」と「焼き雲丹の炊き込みご飯 海苔巻き仕立て」。“雲丹”の方は絶品だった(右写真)。焼き雲丹の炊き込みご飯を海苔巻きにして、更にその上に焼き雲丹を乗せていた。「おつまみセット」(下写真)は鱧などの高級魚をふんだんに使用したもので、ご酒が進んだ。
持ち帰りの際に店内を観察すると、テーブル席が10、カウンターが6。生け花が飾られ、清潔感が感じられるお店。私などは店内での一献が好みだが、出された料理を殆ど食べ切れない妻は自宅でゆったり食せるテイクアウト志向。テイクアウトを中心にして、旬の食材を使用した割烹料理を色々味わってみたいお店に出合った。