『週刊文春』では、この3週間、連続して赤木さんの手記を中心に据えて特集記事を組んでいる。公立の図書館は全館閉館となって閲覧ができなくなり、私は久し振りに週刊誌を買っ来ては読んでいる。(3月26日号などは50数万部が数日にして売切れとなったとか)
佐川氏は「改ざんや交渉記録廃棄の方向性を決定づけた」とし、財務省より停職3ヶ月などの処分を受けたが、検察庁からは起訴されなかった。2019年3月に大阪第1検察審査会が「不起訴不当」と議決したが、2019年8月、大阪地方検察庁特別捜査部は不起訴決定。結局、彼は刑事訴追を受けず、赤木夫人に一言の謝罪もないまま現在に至っている。
赤木昌子(仮名)さんは大阪地裁に国と佐川氏を相手に損害賠償の民事訴訟を提起したが、それとは別に「私の夫-赤木俊夫がなぜ自死に追い込まれたのか-有識者によって構成され第三者委員会を立ち上げ-公正中立な調査を実施して下さい」として、第三者委員会による調査を求める署名を開始した。目標は30万筆だが、現在29万筆台に達している。私達も早速署名に参加した。
URL ttps://www.change.org にアクセスすることにより、署名箇所に到達出来る。是非署名を願いしたい。
佐川氏不起訴が決定されて直ぐ思い較べたのは、村木厚子さんのことだ。厚労省雇用均等・児童家庭局々長だった彼女は2009年6月14日、突然「虚偽有印公文書作成・同行使」の容疑で逮捕された。逮捕後約5か月に及ぶ身柄拘束。一貫して容疑を否定し、2010年9月に大阪地裁の判決を経て無罪確定。後日、本事件を担当した検事の証拠改竄も明らかになった。(このことは2010/10/04日のブログに書いた)
「公文書改ざん」と「虚偽有印公文書作成」にどれだけの差があるか私は知らないが、一方は国税庁長官に栄転し、逮捕はされず、一方は5ヶ月に及ぶ“入牢”。あまりの相違の大きさに驚く。忖度した者への間接的な御礼か?
佐川氏は国会での証人喚問で「刑事訴追を受ける可能性がある」ことを理由に証言を拒否したが、今はその状態にはない。何の為に公文書を改ざんしたのかその動機を語るべきだ。そのことが、森友学園問題の真相を明らかにすることに繋がっていく。そのことを、赤木昌子さんだけではなく多くの国民が待ち望んでいる。