すかたん@朝井まかて
あらすじ(「BOOK」データベースより)
江戸詰め藩士だった夫が急死し、大坂の青物問屋に女中奉公に出た知里。戸惑いながらも、次第に天下の台所の旨いもんに目覚めていく。ただ問題は、人好きはするが、遊び人でトラブルメーカーの若旦那。呆れていた知里だったが、野菜への純粋な想いを知り、いつしか強く惹かれるように。おもろい恋の行く末は?
目次に大阪弁がずらり。そこでもう興味津々。
読みだすと、知里が「大阪なんて、大っ嫌いっ」といきなり怒っていて、なになにどうしたのと、あっという間に物語にのめり込みました。
知里はおきゃんと言われていた江戸っ子。感情が高ぶるとわーーーっと言いたいことを言っちゃったり、食べ物をとってもおいしそうに食べたり、食べ物につられたり、とっても愛嬌があって、でも負けず嫌いの頑張り屋さん。江戸っ子の知里以外はみんな大阪弁。江戸弁と大阪弁がリズミカルに頭の中に入ってきて、そのギャップがおもしろく、映像が浮かぶようでした。青物問屋の若旦那・清太郎は若旦那さんらしくない風貌で、思いついたら即行動、その行動で周りが迷惑をこうむるような変わった人なんだけど、青物狂いと言われるほど青物のことを一生懸命に考えています。その過程でいろいろあるんだけど、青物のことを思う一念だけはずーっと変わらず、自分のためでなく人のため青物のために行動する姿はすごいです。
知里が大阪代官に若旦那さんのことをぼろくそに言うところ、声を出して笑っちゃいました(第五章 ええねん)。家で読んでいてよかったです。もちろんその後でちゃんと若旦那さんの青物に対する本当の想いを大阪代官に伝えて、それが若旦那さんにとっては事を興す大事なきっかけになってます。
若旦那さんが競りの最後にしゃべる場面でも声を出して笑っちゃいました(第十章 すかたん)。でそれに対する大阪人のつっこみ、また笑っちゃいました。
そして最後の最後、若旦那さんのお母さん志乃にやられちゃいました。そんなに早くから見抜いてたのっ! すごすぎるっ!
知里や清太郎をはじめとする登場人物のキャラクター、青物市場のあれこれや商人とお侍との関係、恋のあれこれもあって、とても清々しく楽しく読み切った1冊となりました。
(余談:ちなみに私も過去に1度だけ、なんと30歳代におきゃんと言われたことがあります。知里みたいにかわいくないけどね。)
あらすじ(「BOOK」データベースより)
江戸詰め藩士だった夫が急死し、大坂の青物問屋に女中奉公に出た知里。戸惑いながらも、次第に天下の台所の旨いもんに目覚めていく。ただ問題は、人好きはするが、遊び人でトラブルメーカーの若旦那。呆れていた知里だったが、野菜への純粋な想いを知り、いつしか強く惹かれるように。おもろい恋の行く末は?
目次に大阪弁がずらり。そこでもう興味津々。
読みだすと、知里が「大阪なんて、大っ嫌いっ」といきなり怒っていて、なになにどうしたのと、あっという間に物語にのめり込みました。
知里はおきゃんと言われていた江戸っ子。感情が高ぶるとわーーーっと言いたいことを言っちゃったり、食べ物をとってもおいしそうに食べたり、食べ物につられたり、とっても愛嬌があって、でも負けず嫌いの頑張り屋さん。江戸っ子の知里以外はみんな大阪弁。江戸弁と大阪弁がリズミカルに頭の中に入ってきて、そのギャップがおもしろく、映像が浮かぶようでした。青物問屋の若旦那・清太郎は若旦那さんらしくない風貌で、思いついたら即行動、その行動で周りが迷惑をこうむるような変わった人なんだけど、青物狂いと言われるほど青物のことを一生懸命に考えています。その過程でいろいろあるんだけど、青物のことを思う一念だけはずーっと変わらず、自分のためでなく人のため青物のために行動する姿はすごいです。
知里が大阪代官に若旦那さんのことをぼろくそに言うところ、声を出して笑っちゃいました(第五章 ええねん)。家で読んでいてよかったです。もちろんその後でちゃんと若旦那さんの青物に対する本当の想いを大阪代官に伝えて、それが若旦那さんにとっては事を興す大事なきっかけになってます。
若旦那さんが競りの最後にしゃべる場面でも声を出して笑っちゃいました(第十章 すかたん)。でそれに対する大阪人のつっこみ、また笑っちゃいました。
そして最後の最後、若旦那さんのお母さん志乃にやられちゃいました。そんなに早くから見抜いてたのっ! すごすぎるっ!
知里や清太郎をはじめとする登場人物のキャラクター、青物市場のあれこれや商人とお侍との関係、恋のあれこれもあって、とても清々しく楽しく読み切った1冊となりました。
(余談:ちなみに私も過去に1度だけ、なんと30歳代におきゃんと言われたことがあります。知里みたいにかわいくないけどね。)