徒然なるままに…なんてね。

思いつくまま、気の向くままの備忘録。
ほとんど…小説…だったりも…します。

散歩道で拾った話…第三百六「孤高のカルガモ」

2008-12-14 22:40:44 | 生き物
    

 このカルガモは翼の一部が折れ曲がっていて飛ぶことができません…。
泳ぐことはできますが、仲間と行動を共にできないため、いつもひとりぼっちで過ごしています…。
ごくたまに、仲間が2~3羽近くに居ることもありますが、自由に動ける彼等はすぐに何処かへ行ってしまいます…。

 このカルガモに何が起こったのか…doveには分かりません…。
この場所でカメに石をぶつけるような心無い人を見かけただけです…。
同じ場所で大きなカムルチーが命を落としました…。
ここに伐採に入った業者が生き物に石を投げつけている姿を見たという人もいます…。

 このカルガモがそうした酷い目に遭ったのかどうか…それも分かりません…。
もうずっと前からこのままで…この子はただ…運命を受け入れて静かに生きています…。
たったひとりで…。

 この川はほとんど凍ることはありません…。
何十羽ものカルガモが年間を通して生息している川ですから…冬場も食料となる植物が尽きることはないでしょうが…それでも…よりたくさんの食物を得るために遠くまで移動することはできません…。
不自由な体で泳げる範囲内に限られてしまいます…。

 この冬…どうか…このカルガモの食料となる藻や植物が…この場所から無くなりませんように…。
例年よりも寒い冬がきて…川が凍ったりしませんように…。
このカルガモが無事…冬を越せますように…。