・10/10 能登町→能登島→七尾市・和倉温泉 75Km(旅館)
・10/11 和倉温泉→45Km 氷見市(JR)→出雲崎(旅館)
・10/12 出雲崎→新潟港 65Km(フェリー)23:30→
・10/13 苫小牧東港着 17:20(車)→恵庭市
10月10日
輪島からずっと台風24号に追いかけられ、上時国家を観てから入った山道で追い越され、富山湾に面した能登町の「漁り火ユースホステル」に着いた。
途中の海岸は強風が吹き、何度か国道で止まった。大型トラックが通りかかったら乗せて貰おうとしたが悪天候で車も走っていなかった。
ユースの夕食で今回の旅で只一人の青年・旅人に出会った。春に就職が決まっていたが気が進まず断ったという。アルバイトをしては車の旅を続けていた。「モチベーションが大事だよね」と話して別れた。笑顔が良かった。
ユースを出発して間もなく「縄文真脇遺跡」があった。早朝で資料館などは閉まっていたが戻って調べてみると北陸最大級の縄文時代遺跡で、国の重要文化財に指定されている。
大量のイルカの骨やトーテムポールのような木柱が出土しており、4,000年に亘って人々が暮らしていたらしい。
個性的な山の稜線は古代人も眺めていたのかな。すり鉢のような地形から竈の煙が立っているようで、縄文人が住み着いたのが分かるような何か落ち着いた気分になった。
九十九湾に面した矢波地区に開店1週間目のパン屋があった。久し振りのコーヒーと手作りパン屋で朝食を摂った。ずっとコンビニの無い道が続き腹が空いていたので旨かった。
穴水町のボラ漁の櫓(展示施設)。江戸時代には日がな一日櫓の上にいて、周りに沈めた網を適当にロープで引き上げるという何ともノンビリした漁が行われていたという。
旅の始まりは歩くということだろうけれど、自転車旅も景色の流れと気持ちの流れがほど良く重なって心地よい。
《富山湾に浮かぶ「能登島」への大橋》
七尾市から能登島に大橋を渡って行ってみた。地元の人が特製の長い棹で「アケビ」を採っていた。初めて食べたがライチのような食感のほんのりと甘い味がした。
その人に和倉温泉のお勧めの旅館を教えて貰って七尾市に戻った。
かの有名な「加賀屋」をはじめ、高級旅館が並ぶ和倉温泉。「金波荘」は手頃な値段で泊まることが出来た。地元の人に聞くに限る。
「加賀屋」よりも海に近く、波音のする露天風呂に大満足した。
能登一周も残り少なくなった。富山県の“親知らず海岸”を満喫出来る旧道はトンネルも多く、狭くて事故も多いと聞いていたので、和倉温泉から氷見市まで45Kmほどを走って、良寛の生誕地の新潟県・出雲崎までは一気にJR輪行することにした。
(つづく)