昨日からしばらく振りに雨が降っている。
5月に入って馬鈴薯、豆類、ビートなどの播種が終わった畑作物にとっては待っていた雨だ。
T農場の田植えが雨天前日の26日に予定どおり1週間で無事に終わった。
今年は昨年の倍の6日間手伝った。
3年間続けてTさんの所へ出掛けて、代掻きの終わった水田のゴミ掃除、ハウスに入ってきた小型トラックへの苗の積み込み、畦での田植機への積み込み、ハウス10棟の後片付けなど米作りの表面をなぞる経験だった。
現役の頃に先輩から、「農家は40才頃に経営を引き継ぎ、次の代へ渡すまで作物栽培はせいぜい20~30回位。その間、何度か冷湿害、台風などの災害を受けるので、安定的な技術力を獲得する時間はあるようで無いのが農業だ。」と聞かされたことがあった。
農政は地味だが多面的できめ細かい持続的な施策が求められる所以を伝えようとしたのだろう。
コメの消費量は今や一人年間50Kg。我が家では夫婦二人で60Kgだ。
統計を調べると、小学6年の頃は120Kg、定年退職の頃には半減して60Kgになっている。
単身世帯や共働き世帯の増加など、社会構造が変化して家でご飯を炊く機会が減って外食やコンビニを利用する機会が増えたことが大きい。
ウクライナ戦争で秋には小麦が値上げされて食生活は変わるのかもしれない。
最近、経産省に農水省を吸収させようという動きがあるという。
水疱と帰したプーチンとの北方領土返還交渉も安倍政権で経産省が外務省をさしおいて出張ったことが失敗の要因になったと思う。
現役の頃に農水省では畜産局が畜産部に〝格下げ〟になったことがあった。
農業には自然景観、社会、文化を守る以外に日本の水田には水害防止のための湛水機能がある。
今の底の浅い政治で、巨大企業の利益になるかならないかで農業を考える風潮が進まないとも限らない。