楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

井上道義/ショスタコービッチ12番

2023年03月19日 | 日記

先週の3月15日は珍しくいろいろ重なった。

夕方から在札のRugbyOB仲間6名で飲み会があり、飲んでいる時間に19:00から息子が所属する九州交響楽団の定期演奏会の動画配信があり、22:00からはTVドラマ『リバーサルオーケストラ』の最終回だった。

九響の動画配信は翌日に配信チケット2,000円を買って見ることにし、TVドラマが始まる22:00迄には家に帰ろうと飲み会に出掛けた。

 

飲み会の会場はいつもの札幌から新札幌に移し、〝鮮魚と地酒〟が売りのような店名の居酒屋にしたが、「揚げ物ばかりでいつ魚が出てくるんだぁ。」と燗司の当方にブーイング。

年金生活者のセット料金ではこの節なかなか難しいことだろう。

一同納得。したかどうか。。。

たしかに、いつまでも昔のつもりで油を使った料理でもない。

 

22:00前に帰宅して、『リバーサルオーケストラ』を見た。

予想通りのハッピーエンドでめでたし、めでたし。

オーケストラのコンクールという実際には無いストーリーだったが、番組協力していた神奈川フィルでソロコンサートマスターを務める石田泰尚さんがいつもの一見ヤクザ風の趣で審査員席にチラッと座っていたのがネットで話題になった。

 

九響公演は井上道義さん指揮のオール・ショスタコービッチ・プログラムだった。

井上さんは旧ソ連のスターリン圧政の狭間で作曲活動をしたショスタコービッチの作品をライフワークにしていた。

 

本人曰く〝長いこと付き合ってきた交響曲第12番〟はこの日が最後の演奏だった。

来年末に引退することを表明している。

 

11番と12番はロシア革命を音楽にしたもの。

井上さんは、「革命は成功した。さて、どんな国を作るか、というところで終わるのがこの曲の面白いところ。若い人に聴いて欲しい。」と語っている。

共産主義ソ連は失敗したが、今、プーチンは革命前のロシア帝国に先祖返りしているように見える。

 

この演奏中に〝携帯音事故〟が発生した。

当事者が咄嗟のことで狼狽し、前席の人が切ってあげるまでに1分近くかかったそう。

動画配信の音には入っていないように聞こえるが耳が遠くなったのか。笑

 

井上さんは30年前にも〝携帯事件〟があり、その時は「すっ転んで最初から演奏し直したが、15日は曲の終盤だったのでそれは止めた。」と公式Webに書いている。

これは有名な話しらしい。

 

「ネットは騒ぎ過ぎ。何事も機転が大事。今日のブラボーは前席の人に送りたい。」といつもの軽妙さが光っている。

 

いろいろあった3月15日だった。

小雨が降って、雪もすっかり融けた。