3月はラジオ番組も改編される。
いつも録音して聴いているTBSラジオの「アシタノカレッジ」(月~金 22:00-23:55)の金曜日が「プレ金ナイト」と改題されて独立し、時間も30分短縮される。
金曜日のパーソナリティで元・出版社編集人でフリーライターの武田砂鉄氏が、月末の金曜日はいつも〝プレミアムフライデー〟のことを皮肉っぽく取り上げてきたので「プレ金ナイト」と改題されたのかもしれない。
竹田氏は何も知らされていなかったようで、「どのような番組にするか、何も無い。」とボソッといつもの語り口だ。
〝プレミアムフライデー〟は2017年に経済産業省の呼びかけで始まった〝月末の金曜日は仕事を早く切り上げて余暇を楽しみましょう〟という消費喚起キャンペーンで、今も経産省のホームページには殆ど更新されないままに残っているらしい。
「言われてみれば、そんなことあったね。」という世の中の動きを独特の語り口でしぶとく取り上げ続ける武田氏に好感を覚える。
最近は大事なことで直ぐに忘れ去られることが特に多くなった。
思えば、2年前に始まった「アシタノカレッジ」は、同じ時間帯にあった荻上チキ氏の「セッション21」いう番組が丸ごと夕方に移る時に金曜日だけが取り残されて?出来たという経過がある。
この時も武田氏は戸惑っていた。
TVもラジオも時として突然終了になったり、キャスターが降板したり、衣替えするのを目にしてきた。
裏で何が起きているのか。
「放送法」が政治の圧力で解釈変更されたことが明るみになったが、当時の担当大臣の「聞いていない。間違っている。」の水掛け論に矮小化され、いつもの如くうやむやなまま幕引きされようとしている。
「アシタノカレッジ」は新刊、話題本の紹介や各界のゲストとの洒脱で興味深いトーク、そしてTBSラジオ政治記者との鋭く厳しい政治批評をくり広げる。
「Session21」 →「アシタノカレッジ」→「プレ金ナイト」と変遷してきて、次は「番組自体の終了」と思ったりするのは考えすぎか。
まさかとは思うが、そのまさかが世の中で起きている。
「プレ金ナイト」、響きは軽い印象だが、武田氏の鋭い感性と忖度しない姿勢に期待したい。