楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

こころ旅 火野正平さん、さようなら

2024年11月21日 | 日記
       


びっくりすることが多すぎる。

「自転車で旅をするのが趣味です。」と言うと、「火野正平と同じですね。」とよく言われた。

14日亡くなられた。腰痛、腰の骨折から体調を崩していたという。
役者の火野正平さんはあまり知らないが、同じ75才で自転車に乗る姿は何か身近かに感じた。


13年間ロードバイクに乗っていて、2009年にMTBによる自転車旅を始めた。
キャンプ道具をサイドバッグに詰めて、最初に出掛けたのは天売島と焼尻島だった。中学生の時に担任の先生と友達数名でキャンプした想い出の地だ。

その2年後にNHK・BSの『にっぽん縦断 こころ旅』が始まった。
正平さんは、タボタボの長ズボンに長袖のシャツ、服を着て、頭にはバンダナ帽子の上にカスク(革製のヘッドギア)を被るという凡そ自転車には似つかわしくない暑苦しい姿で、視聴者から番組に寄せられた〝お手紙〟に書かれた場所を訪ねた。

服装はファッション性の高いものだということを後で知った。

道すがら蝉やカエルや山の実などを目ざとく見つけて子供に還ったような目でカメラに話しかけた。


いつか正平さんに天売島と焼尻島の想い出を〝お手紙〟に書いて行ってもらおうと思っていたが遠い世界へ旅立ってしまった。

今頃、天空を駆けているかな。
ご冥福をお祈りします。




2009.7.4

【写真】
上;天売島から見た焼尻島の花火。街の明かりの上に満月のように開いた。
中;焼尻島から見た天売島
下;キャンプ地にはペリー来航の5年前に焼尻島に漂着したラナウド・マクドナルドを記念するトーテム・ポールが立っていた。今は朽ちて無い。彼はアメリカインディオの血を引いていて、当時の蝦夷地が祖先の地と考え、日本海で操業していたアメリカの捕鯨船から脱出、手漕ぎボートで焼尻島に辿り着き、さらに利尻島へと向かった。後に長崎出島でネイティブの通詞を育てた。





天売島と海鳥