楕円と円 By I.SATO

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参考人招致で「政治とカネ」の闇の扉は開くのか

2025年02月20日 | 日記
今週が2025予算が成立するかどうかの〝ヤマ場〟と言われてきたが、自民党派閥裏金事件を巡る旧安倍派会計責任者の参考人招致が延期になって、予算審議が見通せなくなったとメディアは言う。

しかし、これは自民と立憲民主党の駆け引きの〝見せ場〟づくりではないかと思う。
何故なら衆議院の予算審議が多少止っても与党優勢の参議院で取り返せるわけで、「政治とカネ」を巡る攻防で双方の立場を取り繕うセレモニーとして思惑が一致していると思うからである。

自民にとって、国民民主、維新とはシングルイシューの着地点が見えてきて、残るは予算全体の圧縮見直しを求めている立憲との着地点だけ。
ここは衆院の安住予算委員長に〝華〟を持たせて予算の賛成に持ち込みたいところだろう。


そもそも参考人の松本淳一郎氏が「開催日、場所を発表しないで」「議事録は残さないで」「質問は選ばせて」「小人数で」と希望した(本当か?)ことを自民がそのまま立憲に伝えたということが信じられない。
野党の猛反発を食らうのを織り込み済みにしているとしか思えない。

振り返って、立憲の野田代表は9日、和歌山市での記者会見で、国会で議決した参考人招致について、「実現しなくても2025年度予算案の審議を進める」と早々に物分かりのいいところを見せてしまった。〝大将〟の不退転の決意が早い段階で崩れている。

その延長か、立憲は「20日に都内ホテルで非公開の少人数で」と形骸化した内容で自民と合意してしまったから、自民としては一度攻め込んで〝妥結ライン〟に引き返し、開催方法で多少の譲歩をして決着としたいのだろう。


あとは安住予算委員長の上げた拳の降ろしどころを国会対策委員長レベルで話し合うだけになった。少数与党政権でも国会運営は本質的には変っていない。

「参考人招致は衆議院の予算採決の前に実施する」ということで幕引きではないか。

野党は細かい予算協議を続けているが、審議の大前提であった「政治とカネ」という深い闇の扉は開きそうもない。
メディアもいつの間にかこの問題を置き去りにしている。